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絵画で一番大切なイメージを後押しする技法に挑戦・・・。

生徒さんが作品に取りかかる前に何を描くのかを
話し合う時間を設けています。
・こんなに素敵な風景を、こんなにかわいいペットを絵にしたい。
・こんなに哀しかった思いを、絵に残しておきたい。
・こんなに嬉しい事を、みんなに伝える為に絵にしたい。
それぞれの想いや感動や想像があって、モチーフは決まって来ます。
そんな想いのこもった生徒さんの作品を、
ご紹介していきたいと思います。           若林 薫


夕焼け4連作       MTさん

都会の高層ビルをモチーフにした作品4点です
作者はそれぞれに技法を変え描き分けています

第1作目は背景になる夕焼けの空を、スカイブルーとイエローをゆるく溶き
素早く刷毛で塗った後、画面を傾けて混色させる方法を用い、きれいな
ライトグリーンを創り出しています。空に浮かぶ雲は画面に浅い水溜まりを作り、その中を2色あるいは3色をにじませています。

ウォッシュとにじみ   F4号(33.3×24.2)㎝


グラスビーズを下地に塗った2作目の作品は
粒々の素材を生かし夕焼け雲のモコモコ感を演出しています。

グラスビーズを使って   F4号(33.3×24.2)㎝


第3作目は技法なしで描いた作品ですが、作者が元々持っている造形や色使いの感性がにじみ出ている気がします。

ノーマルに筆にて   F4号(33.3×24.2)㎝


連作4点目はサビカラーを使用しています。
青銅の青サビを発生させその上に描画彩色しています。
この技法は始めに青銅の溶液をキャンバスに直接塗布し乾燥固着させます。
次に酸化液を塗り一昼夜放置することで想いもよらない模様が発生します。
サビの状態を安定させる為にマットメディウムを塗布し描画彩色します。
今回作者はその模様を雲に見立て静かな夕刻を表現したのかもしれません。

サビカラーを使って   F4号(33.3×24.2)㎝

どの作品もその技法の特性を考えて上手に生かし制作していると思います。
同じモチーフを使用し仕上がりの違った作品創りも興味深い作業です 。

                         絵画講師 若林薫 評





きしゃこく先生に取り上げ頂きました。ありがとうございました。


沢山のスキを頂きました。ありがとうございました。





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