ひと編みひと編み毛糸を紡いで行くように5mmの升を埋めて・・・
作者について いつも感心するのは
ジェッソ(下地剤)で地塗りした
木製パネルS15号(65.2×65.2)㎝の支持体に
5mm方眼をグラフィックペンで
黙々と線引きするところから始まり
それを4枚継ぎ合わせて
S60号(130.4×130.4)㎝の大画面を作ります。
出来上がったそのひと升5mm四方の中を更に
1/2の三角形又は1/4の三角形あるいは
1/2の長方形や1/4の正方形を組み合わせ
作者自身のオリジナルパターンを創り出します。
そもそも作者のこのアイディアの元は
毛糸のかぎ針編みがヒントになっているようですが
絵画の世界へ目を転ずれば
約2000年前のイタリアポンペイで盛んに行われた
モザイクタイル画を思わせるし
日本でも18世紀後半江戸時代の日本画家伊藤若冲の
「樹花鳥獣図屏風」に見られる方眼に依る彩色もあります。
作者の記憶の中に何らかの形で
これらが残っていたのかもしれません。
今回の作品のモチーフは
作者がふだん身に付けている物や
今は着なくなった洋服や
これから来てみたいデザインの物まで
たくさん収納されています。
ひと編みひと編み毛糸を紡いで行くように5mmの升を埋め
そして描き上げた作品は
本年5月1日より横浜市民ギャラリーで開催された
第91回県展で会員努力賞を受賞しました。
本当に努力が実った作品になりました。
絵画講師 若林薫 評
「作品をご覧頂きありがとうございました。気に入って頂けましたら、
スキ・フォローなど頂けますと創作活動の励みになります。
よろしくお願い致します!」
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