Episode7 父のこと

父はとにかく休みの日はとことん遊び尽くす人でした。

朝一はジョギングして、
車が好きだったので、毎週絶対欠かさず土曜の朝は団地の駐車場で洗車して、
(団地の中では洗車のお父さんで有名でした)
そのあとゴルフの打ちっぱなしに行ったり。

あとキャンプと温泉がとにかく好きで、
毎週のように温泉付きのキャンプ場を探してきては連れて行かれ、
わたしはそれが嫌で嫌で、当時のキャンプに行った写真を見ると、全部わたしは不機嫌な顔をしています。笑

お酒も大好きで、許されるならずーっとビールを飲んでいる人でした。
でも母にビールは高くて買えないので、発泡酒を1日に1缶まで、と言われていたので、
毎日ビールを飲み終えたら、母がつけた自家製の梅酒を焼酎で割って、薄めて飲んでました。

(余談ですが、この梅酒の焼酎割りがおかしいって気づいたのは大人になってしばらくしてからでした。笑 しかも未成年のくせして、横から一口もらって飲んでた子供のわたしも充分めちゃめちゃですね笑)

お酒好きなのはいいけれど、すぐ顔を真っ赤にして、酔うと大声になるし、すごいいびきかいて寝るし、もう酒癖が悪すぎるとしか言いよう無い人でした。

父は行年48才でした。

でも亡くなってしばらくして家族みんなで思ったのは、例えば80才で亡くなる普通の人がその寿命のうちに、順々に経験していくことを、
ぎゅっと凝縮して半分の時間に詰め込んで、
ある意味生き急ぐように、あれもこれもとやっていたんだなぁって思いました。

もし本当にそうなら、それだけで少し救われる、と思います。

生前父はわたしが結婚できるかどうかとても心配していた、と後になって母から聞きました。残念ながらそれはまだ叶っていないのだけれども、いつか叶えられたらいいなと思います。

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