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旅の醍醐味は、「その土地の人と出会うこと」だと思う。

初のイタリア旅行で「行きたい街」の筆頭だった、まさしく念願の「アルベロベッロ」で迎えた朝。

この後、B&Bで味わう朝食は「世界一」と評したくなるすばらしいものだったわけですが(下記リンクにまとめました)、そんなことはまだ知るよしもない、腹ペコ状態でのモーニング散策中の出来事です。

たくさんのお店が建ち並ぶRione Monti地区の中でもメインストリートといえるモンテ・サン・ミケーレ通りを歩いていたときのこと。

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まだ開店前の時間帯で、動画や写真を気ままに撮っていたのですが、とあるお店の前に立っていたおばあちゃんを見たとき「あれ?知ってる人だっけ?」と何やら既視感にとらわれた私。

アルベロベッロ自体が初訪問なのでそんなわけないのですが、「何だろうな、この感じ…」と少なからぬ引っかかりを感じつつ、目が合ったそのおばあちゃんに「Buongiorno!」と挨拶すると、あちらもたちまち満面の笑みになり、「giapponese?日本人ね?」と。

「Si Si!」と店内に招き入れられながら、「あああああ、そっかぁ!」と気づきました。旅行前、YouTubeでチェックしていたたくさんの動画の中に、その店のおばあちゃんが写っていたのを思い出したのです。

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彼女の名前はMaria Claudia Caporasoさん。Matarreseというお土産屋さんをやっていて、アルベロベッロについて調べていくと目にするであろう、親日的な名物おばあちゃんです。

アルベロベッロと姉妹都市を結んでいる白川郷に、代表者のひとりとして招かれたこともあるそうで、そのときの様子をカタコトながらも熱心な英語で語ってくれました。日本と日本人が大好き!と何度も言いながら。

私は、そんなかわいいおばあちゃんの話をうなずきまくりながら聞きます。優しかった自分のおばあちゃんを思い出しながら。

そんなおばあちゃんがやってる店なのですから、ここで何か買いたい!と思うのが人情ってもの。買う気満々でお店を見まわすと、入口付近の一画には、プーリアでよく見かける陶器の笛がずらり。吹くと願いが叶う、という定番のお土産で、けっこう甲高い音で吹いている子どもたちをけっこう見かけました。なんというかなー、オカリナを素朴かつファンシーにしたような? 鳥や鐘やハートや人の形などいろいろあるんだけど、残念ながらほしいものはなく…どうしよう、困った、と内心思っていたら、おばあちゃんが「買わなくても大丈夫よ、でも奥に素敵なリネンもあるから見てみない?」と微笑みながらいざなってくれまして。

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なによなによ! こういう素敵な布を売っていたのか! 
ぜひとも買いたい! と俄然やる気に。

でもおばあちゃんは商売そっちのけで、「まずは屋上にあがって景色を見ておいで」と。日本人にはそういうサービスをしてくれる、という口コミを読んでいたので「わ、ホントだ!」と感激しながらあがらせていただく。

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「VIETATO(禁) SALIRE(のぼる)」って書いてあるけど、おばあちゃんがオッケーならオッケー。ちなみにサインの横の穴は、雨水をためておく貯水槽だったそう。三角屋根は、雨水をためるのにも便利だったのですね~。

屋上からの景色。なんて贅沢な眺めなのぉ、るるるるる〜♥︎

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住人しか見られない絶景ですな。

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景色を堪能したら本格的にリネン選び。どれにしようか迷う私に、いろいろ出してきて見せてくれました。アルベロベッロの伝統的な柄を教えてもらい、そのランチョンマットを3枚と、ちょっとしたテーブルクロスになる大きめのやつを1枚購入。

おばあちゃんは「ALBEROBELLO」の文字がモノグラムのように並ぶデザインをすすめてくれていたけど(気持ちはわかる!)、文字ナシのほうにしましたw (日本人だけよ♥︎と10%引きにしてくれました♥︎)

素敵な布が買えて幸せ~、日本で大切に使います、とおばあちゃんに伝えると、おばあちゃんも幸せそうな笑顔。


そして「ちょっと、うちに寄っていきなさい! 世界で一番おいしいカプチーノをいれるわ!」と。

な、な、な! 本当ですか? 本当に良いのですか!?!?
というわけで、次回はおばあちゃんちからお届けしま~す。

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