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ストリートオーケストラ〜映画から


6年前に観た映画感想が出てきたので、こちらでも紹介♪

スラム街でオーケストラを立ち上げた、実話を元にした映画です。

映画「ストリートオーケストラ」
を観た。



実話を元にしたものらしい。

緊張で弓を持つ手が震え、オーディションに落ち生活に困ったヴァイオリニストのラエルチが、スラム街の学校に音楽教師として就任。
子供達のオーケストラを作り、音楽を教え、自身も子供達から影響を受け、再びオーディションを受ける話。

……実際に、これが実話だとしたら、ものすごく大変な事だっただろうと思う。

スラム街に住んでいない、何とか普通の生活をしている私だって思う事がある。

こんな大変な時に、音楽なんてやってる場合では無いのではないか?って。

私は音楽は仕事では無いから、音楽をする前にしなくちゃいけない事が沢山ある。
単純に生活費と学費を稼ぐこと(ただいま、学費はピーク!)
家事や家庭の切り盛りはほぼ全部私が担当な事〜

FB友達は多才な人が多いのだけど…
それとは別に、私がごく日常で接する仕事仲間だったりすると、普通はその「しなくちゃいけない事」以上に、さらに何かはしない。

フルタイムに近く体を使う仕事をしていると、それだけで精一杯で、夕食も外食か弁当の家庭もよくある。
あとはお酒を飲みながらカープを見るのが楽しみ〜
ほとんどの家庭がそうだ。

私はここ10年位、子供達の成長に合わせて職場を変えつつも、変わらずずっとそういう人達に囲まれた環境で過ごして来た。

だから、そんな中で私が突然チェロを手にし、週に一度夜にオーケストラに行き…

クタクタだったり、休みはストレス解消の方に走って練習もままならない日も多いけれど、
仕事と家事の後の深夜に練習していたり…

という日々は、職場の人達からすれば理解し難い事が多いようで、仲良くなってプライベートな時間の事を知られると、とても驚かれたりする。

というか、家族にも何度となく言われた。
音楽なんてやってる場合か、やめろと。

息子が中学時代は熱を出し続けて学校にあまり行けなかった。
娘も学校の先生達に誤解され、大変な時期があった。

家庭内にも色んな問題があって、それらで頭がいっぱいで、仕事でクタクタな時も〜

週に一度のオーケストラ稽古には逃げるように通い続けた。

こんな事やってる場合で無いかもしれない。
こんな歳から始めて上手くならないのも分かってる。
いっそのことやめてしまえたら、どんなに楽だろうと〜自分でも思いながら。

でも、未だにやめてない。
「どうしてそんなに大変なのにやるの?」
と職場の人達によく聞かれた。

どうしててって…
分からないけれど、オーケストラの席に座って音に囲まれると、その瞬間だけ自分自身を取り戻せる気がするのだ。

それが、私の心の支えになっている。

この映画に出てくる子供達の日常は、もっと大変だ。
それこそ、音楽なんてやってる場合で無い。

だけど、
「ここに来れば自分の価値がある」
と思えると語る子の一言が、音楽をする理由の全てを代弁していると思う。

映画の後半に警察との暴走シーンがあるのだけれど、そこはあまりにもリアルすぎて、きっと日常は映画以上なのだろうと想像した。

この映画を映画館で観ると、クラッシックとブラックミュージックが、床からも伝わる音響で楽しめる。
上映は今週金曜まで。
(2016.10.25 かおりFB記事より)


6年後の2022年10月の私の感想。

「6年前。
とにかく大変な日々だった!
今も仕事は大変で、疲れて仕事の前後に眠っている事も多いけど…
仕事時間は短くなったし、子供達が巣立ったからプレッシャーは少なくなった。

何より音楽を続けてきて良かった!
まさか自分がオーケストラ以外でも演奏する機会が持てる様になるなんて思わなかった。

それ以前に、週末友人と話していたんだけど、
私の生い立ちからして、今、チェロを弾いている、というのが奇跡の様な気がする。

弾いている時間は、自分自身でいられる」

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