虹色の正体
気持ちのいい晴天の今日。
物干し竿の足元に濃い虹色が貼り付いている。
何かの反射かと上に手をかざしても消えない。
辺りを見回してもキラキラしたものはない。
妖精が色を塗った?とは思わない。
色が消えるまで手を動かしてみたら地面すれすれで消えた。
家に入り、わくわくしながら子供に「地面に虹色がついてるから見てきてごらん!」と言った。
きっと「え、どれどれ!?」と外へ飛び出していくはずだ。
しかし思惑は見事に外れた。
「それは自転車のタイヤの反射板でしょ」と
鼻で笑って見に行きもしない。
…何だつまらん。
その通りだけど。
ひとりで外へ出ると日の向きが変わっていて光はもう消えていた。
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