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【試し読み】日本体育大学 編『高校野球界の監督がここまで明かす! 投球技術の極意』(7/20発売)一部公開!

7/20発売、高校野球本の新刊『高校野球界の監督がここまで明かす! 投球技術の極意』(大利実 著)より、一部抜粋して内容を公開。

今回は日本体育大学・辻孟彦コーチの項目になります。


日本体育大学 辻孟彦 コーチ

成長スピードは人それぞれ。自分自身で課題に向き合う力をつける


投球技術下版PDF001-280090のコピー


まずは球速を上げることを優先的に考える
「なぜ球速が上がったのか?」を理解する

 投球フォームに関しては、体作りと並行して、座学から入っていく。どういう体の使い方ができれば、スピードが上がっていくのか。パワーポイントを使ってレクチャーすることもある。
「まずは、球速を上げることを重要視しています。大学生のうちに小さくまとまってほしくありませんから。球速が上がるということは、腕の振りが良くなり、リリースでボールに力を加えることができている証。この感覚があれば、変化球も自然に良くなっていくものです。大学生の場合、トレーニングでしっかりと体を作っていけば、スピード自体は上がっていきますが、ここで大事なのは、どうしてスピードが伸びたのかを自分自身で理解すること。体重移動ができるようになり、下の力を上に伝えられるようになったとか、いろいろな要因がありますが、自分でわかることが大事。怖いのが、よくわからないのにスピードが出てしまっている状態です。こうなると、調子を崩したときに戻る場所がなくなってしまいます」
 
 プロ野球の世界で3年過ごした辻コーチ。毎年、素材豊かなピッチャーが入団し、ストレートの速さや変化球のキレに驚かされてばかりだったという。それでも、高校を卒業したばかりのピッチャーと、社会人出身のピッチャーでは決定的な違いがあったという。
「高卒でもすごいピッチャーはたくさんいました。キャンプのブルペンでえげつない球を投げている。でも、ファームの試合で少し打たれ始めると、『あれ?』となってフォームが崩れていく。経験の浅さからくるものだと思いますが、自分を戻すための引き出しが少ない。
一方で、社会人上がりのピッチャーは自分自身のことをよく知っているので、平均的にいいパフォーマンスを発揮できる。この違いは大きいと思います」


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『高校野球界の監督がここまで明かす! 投球技術の極意』
著者 大利実
ページ数 280
判型 46判
定価:1,870円(税込)
ISBN:9784862556073
出版社 カンゼン
発売日 2021年7月20日


【著者プロフィール】

大利実 (おおとし みのる)
1977年生まれ、横浜市港南区出身。港南台高(現・横浜栄高)-成蹊大。スポーツライターの事務所を経て、2003年に独立。中学軟式野球や高校野球を中心に取材・執筆活動を行っている。『野球太郎』『中学野球太郎』(ナックルボールスタジアム)、『ベースボール神奈川』(侍athlete)などで執筆。著書に『中学の部活から学ぶ わが子をグングン伸ばす方法』(大空ポケット新書)、『高校野球 神奈川を戦う監督たち』『高校野球 神奈川を戦う監督たち2 神奈川の覇権を奪え! 』(日刊スポーツ出版社)、『101年目の高校野球「いまどき世代」の力を引き出す監督たち』『激戦 神奈川高校野球 新時代を戦う監督たち』(インプレス)、『高校野球継投論』(竹書房)、『高校野球界の監督がここまで明かす! 野球技術の極意』『高校野球界の監督がここまで明かす! 打撃技術の極意』(小社刊)などがある。2月1日から『育成年代に関わるすべての人へ ~中学野球の未来を創造するオンラインサロン~』を開設し、動画配信やZOOM交流会などを企画している。


【目次】

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