今日のアウトテイク#30「共同でコワーキングを所有する仕組み ほか」【メンバーシップ特典】(2023-12-18)

<アウトテイク>
・SNSに投稿する前の推敲(もしくは配慮)なしのメモ
・投稿せずに、いや、やっぱりやめておこう、と思った殴り書き
・ブログ記事として仕上げる前の思索の断片、または下書き
・一部、筆が乗ってきて文字数多いのもあり〼
・たまに過去に書いたネタを展開する場合も
・要するに「伊藤の現在地点」

※noteメンバーシップ「Beyond the Coworking 〜移働の時代〜」に参加いただくと有料記事も全文読めます。

※読んで面白かったらぜひシェアくださいまし。

CoworkingもCooperativeも、アタマにCoがつく。「共同」がキモ。


#今日のBGM

#今日のコトバ

"金?
朝起きて、夜ベッドに入る。
その間に自分のやりたいことをやる。
それで、OK、成功だ。"
(ボブ・ディラン)

#Gメールの広告

最近、Gメールにやたらと広告が届く。メールと言うよりも、広告の表示。

不動産とか転職とか保険とか、今日なんか「【USJ】学生スタッフ大募集」というのが来た。学生?
ちゃんと、プロファイルしてから出稿しないと無駄だと思うのだが。

聞けば、全然表示されないという人もいる。が、その方法が判らない。
皆さん、どうやってるんでしょうか?

#デジタル名刺

明日、ある会合に出席することになり、「名刺をお持ちください」と促されて、ちょうど残り少なかったので慌てて注文したが、こんなにも要らなかったかもしれない。

というのも、最近、プレーリーカードというものを持ち歩いていて、これにスマホをかざすと、ぼくのポータルサイトへアクセスして、伊藤が何者かがわかるようになってる。

紙の名刺を切らしてしまったときに便利だし、記載内容を変更するのもサイトを更新すればいいだけなので簡単。紙も無駄にならない。デジタルは環境にも優しい、ということか。

いずれ、これだけで済ますことになりそう。

#ライターの仕事

取材して記事にする場合、話し手の言葉を逐一拾い上げることがライターの仕事ではない。それは機械がする。

そうではなくて、ライターは話し手の言葉の意図を汲み取り、咀嚼して、それが読み手に伝わるよう「話し言葉」を「読み言葉」に変えねばならない。

「話し言葉」はたいがい言葉足らず。なので、言い換えたり、並べ替えたり、時にはプラスしたり、カットしたりし、話し手の人格・品格を損なわないように配慮しつつ、論理的に展開する必要がある。でないと、読み手に正しく伝わらない。

仮りに、その話し手がそんな表現(言い方)をしていなくとも、そのほうが意味が通じるのなら、そう書く。ぼくは書き手としても、編集者としても、そうしている。

その際、どんな読者が読むかによって選ぶ言葉も変わる。読者の属性を想定した上で、違和感のない言葉、スーッと入る言葉を文脈に乗せる必要がある。そこまでやる。

つまり「意訳」。
それがライターの仕事。
そう、大変な仕事なんですよ。

#コワーキングマネージャー養成講座@オンライン(告知)

「コワーキングマネージャー養成講座@オンライン+オプショナル現地オフライン補講」、第5期受講者募集中。

週一回のオンライン講義にオプションとして現地コワーキングでのリアル補講をミックスしたハイブリッド方式。

※受講お申込前のご相談もオンラインで受け付けています。希望の方は下記のサイトの「お問い合わせフォーム」からお申し込みください。

なお、一部の自治体ではこの種の講座の受講料を補助する制度があり、過去には福島県の補助金を活用して受講された方もおられますので、一度、地元自治体の問い合わせてみてください。

「早割」は12月21日(木)23:59までです。興味ある方はお早めにこちらまで。

#共同でコワーキングを所有する仕組み

すごく気になる記事を読んだので共有する。南米ウルグアイの「住宅協同組合連合会」(FUCVAM)の取り組みを紹介していて、コワーキングの開設、運営の参考にならないかな、と。

とりあえず、この記事を読んでいただきたいが、軍事政権への抵抗活動のことなどはさておき、もっぱら組合の活動についてざっと概要をまとめておく。(ざっとと言いながら長くなったので重要なところを太字にしておく)

・「協同組合」とは、消費者や労働者などが生活や事業の改善を図るため、協同で経済活動などを行う組織のこと。日本でもコープや大学生協、JA、こくみん共済などでお馴染み。

・FUCVAMが設立されたのは1970年。低所得者層の住宅取得の権利のためにこれまで50年以上粘り強く活動してきた。

・各組合は最小10世帯、最大200世帯から形成されており、連合会には現在750組合以上が加盟している。

・住宅協同組合の制度では、組合員の自助努力はもちろんのこと、組合員同士の相互扶助、自律的な住宅の建設・管理などの取り組みを通じ、加盟世帯が安全で適切な住まいを確保できるようになっている。人口でいえば全体の3%近く、2万世帯以上がこの制度を使って暮らしている。

・ウルグアイは南米諸国において早期に社会福祉が進んだ国のひとつだが、世界大恐慌や第二次世界大戦後に一次産品の需要が減少したことを受け、1950年代より経済状況が悪化。失業者の増加と実質賃金の下落が進み、特に住宅問題は深刻なものとなった。

・厳しい経済状況のなかで雇用が安定せず、債務不履行の可能性が高まると、労働者は集団でローンを組むことで個々のリスクを最小限に抑える住宅協同組合に活路を見いだすようになった。

政府は各組合に助成金を出す。これには、住宅建設のための資材の資金、土地の購入資金、電気工事士や土木施工管理技士といった専門家への支払いなどが含まれる。

・政府は工事費の100%を負担するわけではない。助成金は総工事費の85%であり、残りの15%分は加入している世帯の人びとの労働力によって賄われる。労働時間に換算すると週21時間。

・作業としてはおもに専門性を必要としない仕事、例えばレンガを運んだりセメントをつくったり。この作業を、他の人を雇って代わりにやってもらうことはできない。

・組合員は住宅を建てるだけでなく、建てたあとの管理・維持も担う。専門家による技術支援はあるものの、主体はあくまで組合員であるという自己管理を前提としたモデル。

・誰でも協同組合に加入できるわけではない。例えば失業者は返済能力がないと判断され、加入できない。そのような意味では国家の社会保障制度とは大きく異なる。

・協同組合への一般加入条件には「ウルグアイの永住者であること」「法定年齢に達していること」のほかに「世帯収入が60UR(現在の為替レートで40万円弱)以下であること」も定められており、あくまで住宅問題に悩む労働者階級世帯が加入することが想定されている。

・ウルグアイの一般的な住宅ローン金利は年4%ほどで、住宅協同組合のプログラムを利用すると年2%ほどに抑えられる。

補助金は各世帯ではなく組合が受けているものなので、たとえ失業や病気などの不測の事態が起きても返済が滞ることはなく、住まいを失うこともない。

・FUCVAMの仕組みでは、ローンを返済しても住宅を所有することができない。組合員が手に入れるのはあくまで使用権であり、所有権ではない。ただし、返済が終わればほとんど永続的に住まいの使用権を得ることができ、親から子に引き継ぐこともできる。

・FUCVAMでは、代議制民主主義的な全国総会が行われている。最小規模の10世帯の協同組合からは1人、最大規模の200世帯の協同組合からは4人の代表者が総会に参加し、運営指針などについて話し合う。

・加盟世帯はそれぞれ月3ドルほどの会費を納めている。それでも、住まいだけでなく生活にまつわるさまざまなコミュニティサービスにアクセスできることは組合員にとって大きな安心感につながっている。

つまり、組合員になることで共同で家を持ち、管理にも主体的にコミットしていく、ということ。「このような内部連帯のメカニズムは、まさに協同組合の根幹を成す相互扶助がもたらす強みだと思います」とあるが、おっしゃるとおり、相互扶助こそがCo-operativeの精神だ。

で、それは、我々のコワーキングにも同じことができるのではないか。以下、思いつくまま書く。

コワーキングを起ち上げるにもいろいろハードルがあるが、ひとつは開設資金、ひとつは運営体制。

そもそも、コワーキングはワークスペースを共同で利用する仕組みのことを言う。コワーキングスペースは「共用ワークスペース」だ。「共有」としないのは、それを我々が利用するだけで所有していないから。

だが、コワーカー(利用者)がコワーキングを共同で立ち上げて、会員全員が所有者になることは可能だと考えている。まさに協同組合方式だ。

協同組合は組合員が組合を所有し、その組合の機能を使ってさまざまなカツドウをする。←ここが大事。組合を自分のカツドウに使っている、という点。ちなみに、ぼくらがやってるコワーキング協同組合はそのひとつで、日本の法律では事業協同組合に分類されている。

で、FUCVAMの場合、政府が補助しているところも注目しておきたい。例えば、地方都市のまちづくりの一環としてコワーキングを協同組合として整備するとした場合、国から何がしかの支援を受けられるような制度があってもいいのではないか。

例えば、以前から推奨しているが、あまり使われなくなった公民館を転用する際の経費や、もっと大きな社会問題になっている空き家や空き店舗の再活用を兼ねてコワーキングを開く際に要する費用を、国が援助するのは理屈が通っているはずだ。

FUCVAMでは、組合員は家を建てるときに労働力を提供するとしているが、最近、日本でもコワーキングを開設する際に、利用者(利用予定者)がリノベーションに参加して、自分たちの理想のコワーキングを自分たちで作り上げる、文字通り手作りのコワーキングが増えている。これ、たしかに労働力の提供だ。

ただしそこには、あくまで「自治運営」の発想が求められる。料金を払って利用する「お客さん」ではなく、ともにその環境を維持継続しようとコミットする「仲間」であることが前提。

そこに抵抗がある人も確かにいるだろう。だが、そのエリアに必要なインフラとしてコワーキングを開設するのなら、共感する人もきっと多いと思う。

再三、引き合いに出して恐縮だが、それこそがこの「コワーキングの5大価値」を利用者自ら率先して実行する、そのための環境を、自ら整える、ということかと思うのだが。

ちなみに、協同組合方式でAirbnbを経営する「Fairbnb」なる組織も世界には存在する。そのことは、随分以前だが、ここに書いた。

これが、いまだに読まれているのは、それだけ関心が高いことかと思う。リンクも張っておく。

久しぶりに開いたが、「Community Powered Tourism」というコピーが振るってる。

なお、「共同所有」について、もうひとつ興味深い記事を見つけたが、長くなったので、またの機会にする。

#女性なくして共同なし

ちなみに、上記の記事中の写真キャプションに「横断幕には「女性なくして共同なし」と書かれている。」とある。

まったく同意する。

ということで、今日はこのへんで。

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