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ソーシャルメディアと呼ばないでくれ:今日のアウトテイク#227(2024-07-02)

<アウトテイク>
・SNSに投稿する前の推敲(もしくは配慮)なしのメモ、殴り書き
・ブログ記事として仕上げる前の思索の断片、または下書き
・一部、筆が乗ってきて文字数多いのもあり〼
・たまに過去に書いたネタを展開する場合も
・コワーキング関連のネタが多め
・要するに「伊藤の現在地点」

※SNS使うなら手を抜かない。


#今日のBGM

#今日のコトバ

"心を起こそうと思わば まず身を起こせ。"
(宮本常一 / 佐渡国小木民俗博物館)

#ソーシャルメディアと呼ばないでくれ

SNS(ソーシャルメディア)と呼ばないでくれ、とSNSが言い出しているという話が考えさせられる。

SNSは測定ツールを使って、低コストでより良い視聴者ターゲットを絞れることで、これまで年々存在感を増してきており、それに伴って膨大なマーケティング予算も投入されてきた。

eMarketerによると、米国のソーシャル広告費は今年13.5%成長し、2023年の730億4,000万ドルから2024年には828億9,000万ドルに達する。

しかし、誤認情報や偽情報も入り込み、SNSが悪用されるようになったことも否めない事実。広告を出向する企業やブランドは、自社のつぶやきがどういう悪を助長しているのかを考えねばならなくなってきている。

またその一方で、プラットフォームはパブリッシャーであることの責任を、「どのように重く受け止めているのか」と問われる事態にも発展している。

そんな中、SNSと呼ばれている各社からこんな動きがある。

Pinterestは、自らを「従来のソーシャルメディアに対する解毒剤」と呼んでいる。
Snapchatは、「Less social media.More Snapchat.(ソーシャルメディアは控えて、もっとSnapchatを使おう)」キャンペーンを2月に開始した。

要するに、当社はSNSではありませんよ、と宣言してるようなもの。どの口が言ってるの?と思わないでもないが、潮目が変わったと見るや素早いこの動き、流石と言うべきか。

Redditは、その検索機能を強みに、ユーザーが製品レビューを見つける場所、つまり「検索とソーシャルの交差点」と位置づけている。

「私たちはRedditをソーシャルネットワークとは考えていません。ソーシャルネットワークでは、個人、インフルエンサー、有名人とつながるのが一般的です。Redditでは、個人とつながるのではなく、コミュニティとつながるのです」

あー、「コミュニティとつながる」、ここは広告主への売り込みとして実にうまい言い方をしている。確かに、Redditにはコミュニティ感がある。というか、SNSってソーシャルというぐらいだからコミュニティだったはずなのだが、それもいつの間にやら希薄になって、今や広告塔になってしまってる。

我々もコワーキングのことで、日々、SNSを使う。いわゆるコンテンツマーケティングで、昨日も、その相談があったばかり。ストーリーを伝えることで共感を得て、スペースの利用を促したい。それにはSNSが最適。なぜなら、そこに人が集まってるから。と、誰でも考える。

だが、使い方を間違うと逆効果にもなりかねない。うっかり口が(筆が)すべって余計なことを書いたり、誤解を招く書き方をしたり、それがきっかけで揚げ足を取られたり、あげくに炎上したり、ブランドに傷をつけることになったり。

そう、SNSってそもそも怖いところなのだ。しかも、SNSによってユーザーのタイプが全然違う。その空気なり作法なりをきちんと弁えて使わないと面倒なことに巻き込まれたりする。

ポイントはあまねく誰にでも伝えようと思わないこと。マスで捉えないこと。あくまで、自分のコワーキングの持つ世界観や価値観に共感する人に向けて発信する、という意識が必要。マスではなく「その人」に伝える。コミュニテイの基本はそこだ。

簡単に言うと、「こういうコワーキングでありたい」と宣言すること。そうした意思表示や理想の言語化にビビビと来る人に対象を絞る。それが、本当に来てほしいユーザー。そこに響かない人はどれだけ追っかけても無駄だ。というぐらい割り切って書くこと。

それと、SNSは雑音が多い流れの中に飲み込まれて消えていく。だから、やっぱりまずは自前のサイトなりブログなりで発信していくことが大事。手数はかかるがそこは手を抜かない。昨日もその相談だった。これは、講座でも講義してる。

ところで、ちょっと気になったのはこの記事の後段のここ。

最近のニュースでは、米外科医長ビベック・マーシー博士が、フェイスブック、インスタグラム、TikTokなどのソーシャルメディア・プラットフォームに、タバコのような警告ラベルを付けるよう呼びかけている。事実上、この警告は、プラットフォームが子供たちの精神的健康に与える影響についてユーザーに通知することになる。

他の記事でも、子供の(子供に限らない気もするが)SNSの利用時間を制限するべきという議論が起こっていることを伝えている。

あの『the four GAFA』を書いたスコット・ギャラウェイ氏は「インスタグラムをやるくらいなら、16歳の子供にジャックダニエル1本とマリファナをやるほうがましだ 」と言ってる。いや、この顔を見ると冗談ではないようだ。

この動画は4,000近い「いいね!」を得て、これを書いている時点で266,253 回視聴されている。

フェイクニュースのことが問題になった頃から、ソーシャルメディアがすでに曲がり角に来ていることは誰もが認めるところだろう。ただ、そこに依然として広告効果を求める者がいるのも確か。それは、そこに中毒症状のユーザーが山ほどいるからだ。

とか言ってるぼくも、つい時間が空くとスマホをいじるクセがついている。もちろん、いろいろ情報収集もしなくてはならないから、スキマ時間を使うわけだが、最近、そんなに焦ってあちこち見て回らなくてもいいんじゃないか、と思うようになった。

実はこの「今日のアウトテイク」のネタも、できるだけ少ないルートから収集できるようにして、仮に取りこぼしがあったとしても、それは今日のぼくにはきっと必要なかったんだと思うようにしている。

すると面白いことに、数日後、「これ、見てないんじゃないの?」とどこからともなくまた眼の前に現れる。不思議なことに。なので、そのときにじっくり見ればいいので、心配しないことにしている。

「今日のアウトテイク」は今日で連続227日目。こんなに続いてるのも、それぐらいの気持ちでもってやってるから。でないと、続かないですよね。

いつもお付き合いいただいているみなさん、ホントに有難うございます。

ということで、今日はこのへんで。

(カバー画像:Adem AY


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