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コロナ禍でクローズした女性専用コワーキング復活劇の裏にあるもの

コロナ禍によって世界中のあらゆる事業がダメージを被りましたが、コワーキングも例外ではありません。ソーシャルディスタンスや時短営業を余儀なくされ、ついには閉店に至ったケースもたくさんあります。

とはいえ、以前もご紹介しましたが、世界の傾向としてはこのコロナ禍の中にあってもコワーキングスペースの数はどんどん増えています。

そして、いったんクローズしたコワーキングが、ここへ来て復活劇を演じるという事例も出てきました。今日はその事例から、コワーキングが存続するために必要なものとはなにかを探ってみたいと思います。

女性専用のコワーキング、The Riveterとは

2017年にシアトルで創業した女性専用のコワーキングThe Riveterは、女性起業家向けのアメニティやプログラミング、その他の会員特典を提供することで、他のコワーキングスペースと差別化を図ってきました。

2018年12月にシリーズA投資ラウンドで1,500万ドルを調達した後、2022年までに100拠点達成という野心的な目標を掲げ、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いでした。

1,500万ドルといえばおよそ17億6,000万円ですから、いちコワーキングが調達する事業資金としては、日本のそれとは桁が違うと思うのですが、すでに向こうではコワーキングがひとつのスタートアップとして十分な投資対象として評価されるポジションにあるということがわかりますね。(←ここ大事ですが、また別稿で詳しく書きます)

ですが、昨年5月、全米をコロナ禍が襲う中、従業員とメンバーの安全と健康が最優先事項だとして、シアトル、オースティン、ダラス、デンバー、ロサンゼルス、ミネアポリス、ポートランド(オレゴン州)など、当時9ヶ所あったコワーキングをすべて閉めてクローズしました。

それが今回、以前とは違う形でカムバックしたわけです。1年足らずで。

で、なぜそんなに短期間でできたか。

復活の理由は3つあります。

「場所」を持たなくてもできる業態

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