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バリのコワーキングOutpostがCoworking+Colivingへ

どんどん増える「コワーキング+●●●」のコラボとそこに注がれる業界の熱い視線

※この記事は、ニュースレター「ちょっと先行く海外コワーキング&コリビング最新情報 — Issue #20 」から、noteのテストとして転載しています。
※画像:EINNEWS

バリ島のコワーキングOutpostが、以前からRoamがバリで運営していたコリビングを買収して、自社の「コワーキング+コリビング」サービスを拡張する。新しいコリビングは9月オープンの予定。

その元記事はこちら。

Outpost acquires iconic Bali coliving property, expanding lifestyle network for digital nomads

Outpostはバリとカンボジアにロケーションを持つコワーキングで2016年創業。5月にVCから130万ドル調達しているが、これ絡みと思われる。その記事はこちら。かたやRoamはサンフランシスコ、ロンドン、マイアミ、東京、そしてバリにコワーキング&コリビングを展開している。この業界では古いほうだ。

その買収したコリビングは、かつて世界のコリビングのベスト6にも選ばれている。NYやロンドンの都市型のコリビングと違って、いかにもバリらしいオープンな感じ。下層階に居室がありコワーキングは屋上にある。これは気候条件さえ許せば日本でも参考にしたいところ。ここに画像がたくさんあるので参照されたい。ページの最下部には図面もある。

ある調査によると500万人のアメリカ人は自らをデジタルノマドと呼び、更に加えて430万人が2021年までにどこにいても仕事できるようになりたいと望んでいる。これは実に全人口の13%に相当する。世界4大コンサルティングファームのひとつPwC(プライスウォーターハウスクーパース)は、有能なタレントを引き寄せるためにはリモートワークが有効と考えている。Outpostは2025年に世界の労働人口の75%がミレニアル世代になることを見込んで投資してくるだろう。

「次世代独特の旅の仕方を理解することが成長につながるだろう。我々は企業にも個人にも、つまり個人としても職業人としても、旅(探検)と成長の機会を提供できる。そして、豊かな人間関係も。楽園を楽しみながら、ね」と共同ファウンダーのBryan Stewart氏は語る。

OutpostもRoamのコリビングもぼくがいつもコワーケーション(コワーキング+バケーション)のプレゼンをする時にスライドで紹介してるところだが、ことほどさように海外では「コワーキング+コリビング」のセットで運営するのが当たり前になりつつある。そして、そこに商機があると見込んだ投資家やVCがこぞってファンドするようになってきた。

他にも「ホテル+コワーキング」「空港+コワーキング」「レストラン+コワーキング」などがすでに動き出しているが、とりわけ不動産業界がにわかにコワーキングとコリビングに注目しだしたので、今後もこうしたコラボ型のコワーキングはまだまだ現れるだろう。

ちなみに、Coliving(コリビング)を単なるゲストハウスと同義であると解釈している層も一部に(見るところ不動産業界に)あるが、元々はコワーキングの延長線上で長くそこに滞在しながら仕事するワーカーたちが、個室と共用スペースをミックスした施設で生活を共にし、場合によってはパートナーとしてコラボすることを意味する。

つまり、「仕事」「ビジネス」(あるいは「アート」でもいいが)、なにかコトを起こす、チェンジメイクするという行動をする者たちの共用宿泊施設だ。ただし、その彼らも必ずしも定住することが目的ではなく、一定の目的が果たせた時点で次のロケーションへと移動していく。つまり、あくまで旅の途中の人たちであって、「移働」者なのだ。

なお、現代では世界中を移動しながら起業する者もすでに現れていて、彼らのことを「RemotePreneur」という。これは、いずれまた別の記事で紹介する。



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