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読書記録『「判断するのが怖い」あなたへ 発達障害かもしれない人が働きやすくなる方法」

こんにちは、神崎翼です。
秋だから読書がはかどりますね。今日の読書はこちら。

「判断するのが怖い」あなたへ 発達障害かもしれない人が働きやすくなる方法」
(佐藤恵美著/2020.7/ディスカヴァー・トゥエンティワン)

発達障害といわれる人たちは仕事の進め方や職場のコミュニケーションにさまざまな困難を感じることがあるが、その根底にある不安は「判断するのが怖い」という一言に集約される。本書は発達障害あるいはグレーゾーンの人たちが「判断するのが怖い」と感じる場面に起こっていること、そこに影響している特性、陥りがちな心理やしてしまいがちな行動を丁寧に分析し、どのように不安を解消していったらよいかを解説していく。仕事や人に対応する表面的なスキルは場面が変われば応用が効かないが、本書で展開される心理に添ったアドバイスはどんな場面でも、また長期的に効果があるはずだ。(honto商品説明より引用)

ざっくりまとめると、「判断するのが怖い」と感じる発達障がい者並びにグレーゾーンの人向けの、職場で使える対策本です

以前にも仕事で使える発達障がい者向けの対策本は読みましたが、今回の本はどちらかというと、グレーゾーンの人に向けた本のようです。著者が精神福祉士・公認心理士ならびにキャリアカウンセラーをしている方で、本の内容も「判断するのが怖い」と感じる人の心の中でどういうことが起こっているのか、心の中の動きを主に解説したものとなっていました

仮に発達障がいの診断が下りていない人でも、判断するのが怖い、仕事がうまくいかない、という、何かしらの躓きを感じている人には有用な本です。

(ちなみに以前読んだ本はこちら↓)

個人的に特に印象に残ったのが、第4章の「陥りがちな心理としてしまいがちな行動」「自分や周囲への怒り」「被害意識が強くなる」というくだり。

自分や周囲への怒り
失敗したらどうしようという不安や焦りもありながら、自覚している感情は「怒り」ということもあります。「どうして自分はうまくできないのか」という自分へのいら立ちの怒りもありますが、時として他者に向けられる「怒り」もあります。(P.93-94)
被害意識が強くなる
何かがうまくいかなかったときに、誰かが自分を意図的におとしめようとしているといったような、被害的な感情が湧いてしまうことがあります。これは、前述の「怒り」の感情や「自分は間違っていない」という考えと相まって、次第に強固になっていきます。(P.95)

読んでいてゾッとしました。怒りと被害意識、どちらも覚えがあります。その感情に振り回された経験もあります。幸い私の場合は周囲の人たちが良い方ばかりで、「理不尽を言う人ではないので、私が感情的になってるな?」とすぐ気づけたので大ごとにはなりませんでしたが、感情のままに言葉を吐き出して亀裂を生んでしまった人も多いのだろうなと思います

「怖い」も「怒り」も、負の感情。負の感情を抱えたまま仕事をすれば、じわじわ心が不健康になり、ときにうつや適応障害といった二次障がいを患ってしまうことも。そうなる前に、今回のような本で知識や心構えを得るのは大切です。お悩みの方、一読どうぞ。

それでは今日はこの辺で。
ここまでお読みいただきありがとうございました!

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