鈴木貫太郎(フリーランス記者)

1981年生まれ。東京の下町育ち。東京電力退社後、米国オハイオ州の大学を卒業。早稲田ジ…

鈴木貫太郎(フリーランス記者)

1981年生まれ。東京の下町育ち。東京電力退社後、米国オハイオ州の大学を卒業。早稲田ジャーナリズム大学院修了。ニューヨーク・タイムズ東京支局、フィリピンの日刊まにら新聞を経て、現在フリー記者。お問い合わせ先は https://forms.gle/NhPvEYW9XigKpC3MA

最近の記事

【映画感想】私たちは「光」になれるのか 米アカデミー賞受賞作「関心領域」を鑑賞

今年の米アカデミー賞で、国際長編映画賞と音響賞を受賞したイギリス映画「関心領域(原題: The Zone of Interest)」を鑑賞した。 日本公開から約一ヶ月経った6月末。ようやく映画館に足を運べた。 さすが音響賞を受賞しただけある。「映画館で見た甲斐があった」と感じる作品だった。 以下、個人的な感想です。 これ以降の文章には、ネタバレが含まれますので、ご注意ください。 「音響」が伝える恐怖 「関心領域」とは、ナチス・ドイツで使われていた用語で、ユダヤ人強

    • Philippine Economic Briefing Tokyoを取材

      日本からフィリピンへの投資を呼びかける経済会議「Philippine Economic Briefing Tokyo」が6月21日に開催された。フィリピン大使館から取材の機会をいただいたので、会場に足を運んでみた。 フィリピン政府の経済閣僚が勢揃い 会場は、三井住友銀行東館(東京千代田区)内にあるSMBCホール。 三井住友フィナンシャルグループの中島達(なかしま・とおる)社長が、フレデリック・ゴー投資・経済担当大統領補佐官を紹介する形で始まったブリーフィングは、約500

      • 宗教ジャーナリズム誌『宗教問題』最新号に記事が掲載されました

        宗教の視点から社会をえぐるジャーナリズム雑誌『宗教問題』の最新号がアマゾンで予約開始となりました。 私も執筆の機会を頂戴しました。題名は「セクハラ裁判後に残った長崎くんちの後味の悪さ」。前宮司のセクハラ問題で揺れた長崎県のお祭り「長崎くんち」の関係者を取材しました。 発売日は6月21日です。今号の特集は「宗教界ハラスメント事件簿」。セクハラ・パワハラ事件が発覚した宗教団体を現地取材した骨太記事が掲載されています。 他にも、自民党と公明党の不協和音を伝える記事や、大統領選

        • 英語学習で大切にしてきた道標

          英語を学ぶ理由は、人それぞれだと思います。 テストで高得点を得るため、入試や昇進のため、映画を字幕なしで楽しむため。世界で広く話されている言語なので、多国籍の方との交流を目標にしている人もいると思います。 しかし、言語学習には、「簡単には上達しない」という難しさがあります。 第二言語として語学を勉強する場合、信じられないほどのスピードで習熟度が上がるということは、ほぼあり得ません。 芸術や運動のように、地道な訓練を習慣化することが成長に不可欠です。 そして、学習を継

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          パラオ政府を狙ったサイバー攻撃 犯行の動機は? ウィップス大統領の会見を取材

          日本外国特派員協会(東京都千代田区)で6月5日、パラオ共和国・スランゲル・ウィップス大統領の記者会見が開かれた。複数の記者が繰り返し質問したトピックは、3月にパラオ政府を狙って発生したサーバー攻撃についてだった。 ウィップス大統領によると、サイバー攻撃があったのは今年3月14日。ちょうど資金協力に関する米国との協議と時期が重なっていた。パラオ政府のサーバーがハックされ、政府文書2万点以上が盗まれたほか、給与支払いシステムも一時シャットダウンに追い込まれたという。 ウィップ

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          本日は日本外国特派員協会で開かれたパラオ共和国のウィップス大統領の会見を取材した。すでにノーカット動画が特派員協会のYouTubeにアップされていますが、後日私もnoteに記事を書きます。

          本日は日本外国特派員協会で開かれたパラオ共和国のウィップス大統領の会見を取材した。すでにノーカット動画が特派員協会のYouTubeにアップされていますが、後日私もnoteに記事を書きます。

          在日カンボジア人がデモ行進で訴えたこと

          日本に暮らすカンボジア人が2024年6月2日、祖国で拘束される野党幹部や政治犯の解放を求めてデモ行進した。小雨が降る中、関東各地から集まった約250人が、日比谷公園(東京都千代田区)から約3キロの道のりを1時間かけて練り歩いた。 行進の先頭列が掲げる横断幕には、野党政治家2人の顔写真が特に大きく印刷されていた。 キャンドルライト党のタッチ・セター副党首と、国民の力党のスン・チャンティ党首。 フン一族が支配する現政権に批判的な野党政治家であるこの2人は、カンボジア当局に逮

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          初めてのnote  自己紹介

          簡単な自己紹介 初めまして。フリーランス記者の鈴木貫太郎と申します。ペンネームではありません。本名です。 第二次世界大戦で、私の祖父・鈴木利治は震洋特攻隊員として台湾へ出兵し、そのまま現地で終戦を迎えました。日本に帰国できた祖父は、終戦に導いた鈴木貫太郎首相を敬愛していたそうです。自分の子供(私の父)が生まれたとき、役所に息子の名前を「鈴木貫太郎」と一度届け出たそうです。ですが、まだまだ権威主義的な方が役所にはおられたそうで、「この名前は受理することはできない」と断られた