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記者発表会やPRイベント時のメディアブリーフィングについて

新サービス・新商品の発表や、事業提携の発表などをする際、
メディアさんを一同に集め、概要を発表する記者発表会やPRイベントを行うことは、王道のPR手法になってます。
※記者発表会やPRイベントをまとめて、以下「イベント」と表記


イベントを実施する事業会社、イベントに取材に来られるメディアさんの
双方の大まかな目的はおそらく下記。

事業会社:より多くのメディアさんに取材してもらい、世の中に情報を伝播させる
メディア:いち早く情報をキャッチする&その場でしか得られない情報をキャッチする


双方の目的を果たすためにも、
イベント前のメディアブリーフィングは結構重要です!

そもそもメディアブリーフィングって何?

メディアブリーフィングは、
イベント開始10分前くらいに、取材に来られたメディアさんに対して
当日のイベントの概要や取材環境について、簡単に5分程度で説明するコトです。
※開始時間は目安で、メディアさんが集まってきたタイミングで実施すると良いです。

一言でいうと、
「メディアさんが取材しやすいように、情報を事前にインプットする」ということですね。

そして、メディアブリーフィングで必ず伝えるコト(行うコト)は下記です。

メディアブリーフィングで伝えるコト

①プログラムの流れ
②登壇者の導線
③音声ラインのチェック
④ホワイトバランス
⑤フォトセッションの仕切り
⑥その他会場受付でお渡しした式次第との変更点
⑦その他注意事項
※番号順に伝えなければいけないというコトではありません。

冒頭で触れた、イベントの目的を叶えるため、
双方の下記思いに応えるコトが狙いです。

事業会社:しっかりと取材/撮影してほしい
メディア:漏れなく取材したい/良い画を撮りたい


伝えるコトを、一つ一つ噛み砕きますね。

説明①:プログラムの流れ

受付で式次第を渡すと思うので、それを見ながらざっと説明します。
式次第を見れば内容はわかるので、細かな説明はせずとも
「進行プログラムは式次第通りの進行を予定しております」程度でも良いかもです。
メディアさんに、プログラムに変更がない点が伝われば問題ないです。変更があれば伝えましょう。


説明②:登壇者の導線

簡単に言うと、
「登壇者が、ステージの上手(かみて)・下手(しもて)どちらから登場し、どの位置でスピーチし、スピーチ終了後にどこに退場するか」を伝えます。
これが事前にメディアさんに伝わっていれば、メディアさん側も撮る画のイメージが湧くし、撮るための準備ができます。これは、受付時に配布する式次第に記載するのがオススメです。

複数の登壇者がいる場合でも、伝える内容は基本は同じです。
仮に、複数の登壇者がいて、ステージに全員が残り、トークセッションなどを行う場合も、
どの位置に誰が立つ(か座る)かを伝えましょう!
併せて、スタンディングかハイチェアに座るか等、も伝えてあげると、
カメラマンさんが事前に撮りたい画をイメージしてくださります。


説明③:音声ライン(音声分配器)のチェック

これはムービーカメラさん向けに話す内容です。

登壇者さんは、マイクやヘッドセットを使ってスピーチをすることが多いと思いますが、その音をしっかりと収録してもらうために必要なのが、音声ライン(音声分配器)です。登壇者が話す内容って、しっかり放送してほしいですよね!
ニュース番組等で、広い会場なのに、話している声がしっかり収録されているのは、これのおかげです。

メインのマイクで拾った音声を、ムービーカメラに配信するための中継地点として音声ライン(音声分配器)が必要になります。
(※音声分配器は、PA担当さんが準備してくださるのが通常)

音声ライン(音声分配器)とムービーカメラをつなぐと、
そのまま音声を収録できますので、音声ライン(音声分配器)が正常に稼働しているかブリーフィング時にテスト
します。

ブリーフィングする人は、イベント中に使用するマイクで、
実際に「こちらMCマイクです。音声大丈夫でしょうか?」と音を発し、1本1本確認
します。(MCマイクから登壇者マイクまで全て)

もし、「音声来てませんー」とメディアさんに言われたら、
イベント会場の音響専用のPA担当さんに対応してもらいましょう!

(余談)
都知事の会見や芸能人への囲み取材で、
話し手の前にマイクが10本も20本も並んでいるのは、音声ライン(音声分配器)が会場に用意がないので、取材クルーが自分たちの局や媒体社のマイクを立て、自力で音声を拾うため、あそこに置いてるんですよね。
たまに、マイクに媒体のロゴが入ってたりするので、「あ、あのメディア取材に行ってるんだ」とわかったりします。


説明④:ホワイトバランス

これはスチールカメラ/ムービーカメラマンさん向けの話です。
カメラって「白」を基準に補正するらしいんです(カメラ好きの方は詳しいと思います!)
イベントの途中で、ホワイトバランスを合わせている時間はないので、メディアブリーフィング時に合わせてもらいます。

なので、大きめの白い紙(A3やスケッチブック等)を持って、
登壇者が立つ位置に実際に立ち、カメラマンさんに、ホワイトバランスを合わせてもらいます。
(※会場がもっと大きい場合、大きめのパネルで代用することもある)

ポイントは、本番照明で行うコトです。
照明が異なるとカメラの調整も異なるので、ホワイトバランスは本番照明で行いましょう!

(余談)
お笑いコンビの中川家さんがされる
「TVクルー」のモノマネコントの中で、「白を合わせろ、白」って言っているのも、このことです。
ちなみに、中川家さん大好きです。 Youtube動画の0'23"あたりです


説明⑤:フォトセッションの仕切り

フォトセッションも画づくりの重要なポイントです。
しっかりした画を撮っていただくために伝えるのは下記2点です。

・撮影パターン
・撮影段取り


撮影パターンは、
1人パターン・複数名パターン・パネルありなし等、何パターン行うかとその際の立ち位置、を伝えましょう。
カメラマンさんが撮る画を事前に想像できます。これは、受付時に配布する式次第に記載するのがオススメです。

撮影段取りは、
カメラ台やスチールエリア等の定位置からの撮影なのか、ステージ周辺に集まる時間を設けるかを伝えるコトと、
スチールカメラとムービーカメラを分けるか、を伝えましょう!
そうすれば、撮影にゆとりがあるか、どうかが事前にわかるので安心していただけます。


説明⑥:その他会場受付でお渡しした式次第との変更点

当日の受付で進行プログラムや注意事項が書かれた式次第をメディアさんにお渡しすると思うのですが、
その際に、式次第に記載した内容から、当日変更点があった場合は、ブリーフィング時にお伝えしましょう。

特に、登壇者の立ち位置やプログラムの順序等は、リハーサルで都合により変更されることもあります。
ですので、ブリーフィングをされる場合はリハーサルもしっかり見ておきましょう。

ざっと上記になります!

リマインドですが、メディアブリーフィングは下記のために行います。

事業会社:しっかりと取材/撮影してほしい
メディア:漏れなく取材したい/良い画を撮りたい


良いイベントを行って、
いい記事が生まれるとそれがやりがいにもつながりますよね!


ちなみに、
メディアブリーフィングやフォトセッションの仕切り等に意外な盲点があります。

最近は、
オンラインでイベントの様子をLIVE配信されるメディアさんも増えてます。
LIVEなので、メディアブリーフィングやフォトセッションもそのまま配信されることもあるんです。

自分もPR代理店時代に、フォトセッションの仕切りがLIVE配信されて、
同時間帯に会社で、その配信を観ていた同僚からイジられるwということもありました!
そんなに問題ではないですが、配信されるケースもあるよ、ということだけご注意をw


以上

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