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【第65回】「テレビニュース・情報番組を学ぼう!」を開催しました!

第65回となる関西広報100研究会のテーマは「テレビニュース・情報番組を学ぼう!」でした。
 
2名のメディアゲストをお迎えして、テレビニュースが求めている「ニュース」の本質についてお伺いしました。また、メディアゲストに先行して、研究会メンバーからはメディアキャラバンについての体験談について発表がありました。
 
当日の様子をぜひご覧ください。

会場について

オンラインとリアルのハイブリッド開催となりましたが、リアル会場はアバンザ内、シナジーマーケティング株式会社さんのオフィススペースをお借りしました。大きなモニターのフリースペースを活用させていただき、発表者と参加者の距離が近い、アットホームな雰囲気でした。

第一部:「テレビニュース・情報番組を学ぼう!」研究会

情報を提供するだけではなく先方のニーズを聞き出すことが出来る機会

1. 事例紹介:ハートオーガナイゼーション 木村あすな さん

先ずは、広報100研究会員の木村さんから事例紹介として、メディアキャラバンの経験について紹介していただきました。
 
ひょんなキッカケから実現したメディアキャラバンでしたが、新しいメディアとの繋がりの開拓や東京に集中するメディアへのアプローチとして、学びの多い体験だったそうです。
 
メディアキャラバンは直接メディアに訪問し、情報を提供するだけではなく先方のニーズを聞き出すことが出来る機会です。キャラバン実施を決めてから、60社へのアプローチし、資料作成などの準備を進められたとのこと。途中名刺が切れてしまうなどのアクシデントもあったそうですが、提供する情報を適宜アップデートしながら、3日間に渡り16社との面談に成功したそうです。
 
Q&Aでは事前準備やその後のフォローについて質問がありました。一部抜粋してご紹介いたします。
 
Q:メディアキャラバンだと共通の資料で説明をしていますか?
A:基本は同じ資料を使っているものの、追加で企画があれば補足しています
 
Q:メディアが必要とする情報はどうやって判断していますか?
A:過去の掲載記事を研究したり、ヒアリングした内容で判断しています。
 
Q:ビジネス系の記者への質問で戸惑ったものはありましたか?
A:上場計画など、経営に関する情報を聞かれた時に、即答できない場面がありました。


会う前には媒体研究をしっかり行い、相手の求めている情報が関西の流行りなどについて事前リサーチ

2. 事例紹介:ミライフ 西山裕子 さん


続いて、広報100研究会員の代表あるミライフ 西山さんからもメディアキャラバンや関西ならではの東京の記者さんとの繋がりについて、ご紹介いただきました。
 
多くのWEBメディアや雑誌は東京に集中しているのが実情です。関西の広報としてはその距離が不利だと感じる方も多くいらっしゃるかと思います。関西にいるからこそ、出張を理由にメディアとアポ取りが出来たり、関西に対する関心が高い記者さんもいます。そういった方のニーズを満たす役割を果たすことも出来ます。
 
メディアと繋がる一つの手法であるメディアキャラバンには、特徴やメリットがあります。先ずは、プレスリリースでは伝えきれないような情報発信ができること。次に、記者の方が関心を持つテーマについて聞きだすことができること。そして、対面で合う事で関係構築することができることです。記者の方だけではなく、東京在席の広報の方と会う事も非常に有意義とのことです。
 
会う前には媒体研究をしっかり行い、相手の求めている情報や関西の流行りなどについて事前リサーチを入念に行います。
 
アポ取りに苦戦することも当然ありますが、先ずは行くことを決めてしまって、そこの中で調整を行うのも一つの手とのことです。
 
このセッションでも質問がありましたので、一部ご紹介いたします。
Q:メディアキャラバンを行うタイミングはいつが最適なのでしょうか?
A:BtoC企業なら新製品が出る前のタイミング、BtoB企業であれば存在を知ってもらうことが目的でも良いが、何等かの情報を持っていく必要はあります。
 
Q:キャラバン後、対応するメディアが増えてしまうとフォローが大変になりませんか?
A:小さいネタを都度送っていたら大変かもしれない。相手先をまとめてメールすることもあります。


熱量×タイムリー+わかりやすさ

3. メディアゲスト:BSテレビ東京 制作局長 武田仁 さん

メディアゲストとして、BSテレビ東京にて制作局長を務められる武田さんをお迎えしました。現在携わられているBSテレ東「日経ニュース プラス9」(毎週月曜~木曜 夜8時54分、金曜は夜9時54分)のニュースの制作について解説いただきました。

テレビ報道の対象となる基準として、「熱量×タイムリー+わかりやすさ」を方針とされているそうです。ニュースは熱量が肝心であり、番組は構成よりも伝えたい気持ちが重要とのことです。

日経ニュース プラス9の本番までのスケジュールもご紹介いただきました。前日までに特集の内容やそれに付随するゲストを選定します。番組当日はニュースを選ぶ会議を繰り返し、ニュースに合わせた開設者を選定し、当日の夕方には構成の大枠が決まるそうです。

特集の選び方については、「タイムリー」な情報であることが大切とのこと。季節柄の内容やその日に発表される話題など、日付の入っている情報を求めているとのことです。ニュースは視聴者に近いコト・モノ・サービスである必要があり、取り上げるには数字情報も非常に重要となります。総じて、そのニュースが「エネルギーを発する内容なのか」が選定のポイントとなるとのことです。

「日経ニュース プラス9」に加え、新番組として「居間からサイエンス」(毎週水曜夜10時)という番組についてもご紹介いただきました。今の日本にとって重要となる「科学」をわかり易く、熱量をもって伝えることを大切にされているそうです。


関西であるハンディキャップはエネルギーで乗り越える

4. 質問コーナー:BSテレビ東京 制作局長 武田仁 さん × シナジーマーケティング 広瀬 さん

最後に、武田さんと4月研究会の幹事リーダーを務めたシナジーマーケティング 広瀬さんがモデレーターとなり、トークセッション形式の質問コーナーがとり行われました。参加者から集めていた事前質問も含め、様々な質問が飛び交いました。
 
Q:話をもっと聞いてみたい、取材をしたいと思うポイントはどんなところでしょうか?関西(遠方)まで取材をしたいと思わせる内容はどういった内容ですか?
A:番組によって予算感が様々ではあるが、オリジナリティがあれば日本全国行く気持ちでいます。また、これから万博を迎えるにあたり、その最新状況を伝えるのは重要だと思っています。関西であるハンディキャップはエネルギーで乗り越えるしかないと思います。デジタルな世界やメディアキャラバンなども活用し、貪欲に繋がりを求め続けると良いと思います。
 
Q:企画書の作り方について教えてください。番組側として、企画書はどこまでまとめ上げられているのが理想ですか?
A:沢山書いてあると読めないので、作りこみ過ぎないほうが良いと思います。伝えたいことが沢山あったとしても、一つの記事・一つのリリースには伝えたいことはひとつということは徹底すべきです。
 
Q:広報から理想の連絡手段は何ですか?
A:一度知り合っている関係であれば、メールを送付した後に電話でフォローするのはどうでしょうか?リリースを出す前に少し情報を提供することも作戦の一つです。
 
Q:制作局と報道局の違いは何ですか?
A:この区分けはテレビ局にもよります。報道局はニュースを流すことが使命です。制作局はスポンサーと番組を作るような立て付けです。制作局、報道局の垣根を超えた番組制作が今後重要だと思っています。プレスリリースは報道局だけではなく、制作局に送るのも問題ありません。
 
Q:日頃、どのように情報収集していますか?
A:実際に広報担当の方とお会いして情報交換する機会も沢山あります。BSテレビ東京は日経と一緒に番組を作っているので、日経新聞・BPの記者から情報を貰うこともあります。
 
Q:BSテレビ東京の視聴者層は?
A:視聴層は50~60代が多いです。若い人にも番組を見て欲しいと思っています。若年層がテレビを見ないと、メディアも衰退してしまい、媒体自体の存続にも影響を及ぼします。

第二部として懇親会を開催

第二部として、ゲストの方も交えて懇親会を開催いたしました。約16名が参加し、ゲストの方とより近い距離で、情報交換が行われました。研究会の醍醐味は業種を超えた交流。各社における広報の悩み事や関西を取り巻く経済状況など、お酒も交えて、大変盛り上がりました。

次回の開催について

次回は6月に「ひとり広報」をテーマとした研究会の開催を予定しています。

2023年度の会員も継続して募集しております。
関西広報100研究会の会員は、2ヶ月に1度の研究会の参加や、Facebook秘密のページにて、耳寄りな情報をいち早く得ることができます。年に一度、研究会の幹事としてご協力もお願いしています。

はじめての方は、一度非会員として研究会に参加いただき、様子を見てから入会をご検討ください。

次回の告知はPeatixにて行いますので、「関西広報100研究会」のフォローお願いします。
https://kansaikoho100.peatix.com/

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