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【開催レポート】シェアねん「共生社会の構築~多様性を受け入れるには?~」を開催しました!

2024年6月24日(月)に、シェアリングエコノミー協会 関西支部イベント「シェアねん」をakippa株式会社 OSAKA OFFICEにて開催しました!

今回のイベントタイトルは、「共生社会の構築~多様性を受け入れるには?~」ということで、3部にわたって異なる分野で活躍するゲストにそれぞれの視点からお話しいただきました。

■第1部:シェアリングエコノミーによる課題解決

第1部は、akippa株式会社 代表取締役社長 CEOで、一般社団法人シェアリングエコノミー協会 理事 / 関西支部長である、金谷 元気氏にご登壇いただきました。

まずは、シェアリングエコノミーの基本的な説明、そしてシェアリングシティの概念や自治体との連携について説明しました。

シェアリングシティとは、公助を「共助」で補完しサステナブルな自治体を実現しようとする試みをシェアリングエコノミー協会では「シェアリングシティ」と呼び推進。

シェアリングシティ推進協議会 : https://sharing-economy.jp/ja/city/council

今回は具体的な事例として、以下の3つを紹介されました。

<佐賀県多久市×株式会社トルビズオン>

多久市と株式会社トルビズオンはドローンを活用したまちづくり事業を開始。ドローンが人や物を運ぶインフラとなる未来を見据えて、「空」の資産を活用しています。
2022年には、NEXCO西日本でドローンによるPA配送の実証実験を行い、ドローンが薬を運ぶ「薬の道」、防災食を運ぶ「防災の道」など、地域課題に基づいて「空の道」を完成させました。

<神奈川県川崎市×株式会社ジモティー>

株式会社ジモティーは、廃棄する粗大ごみからまだ使えるものを収集し、リユースする協働の取り組みとして自治体と共同運営のリユーススポットを開設し、官民連携のリユース拠点として活用。
2023年は約180トンのごみを減量、リサイクルショップで買い取れないものの98%をリユースすることに成功しました。

<長野県諏訪市×akippa株式会社>

駐車場をシェアするアキッパの事例では、2023年の諏訪湖祭湖上花火大会での取り組みを紹介。
有料駐車場の事前予約を導入し、花火大会当日の渋滞・混雑の緩和やスタッフ負荷を軽減。自治体と連携し、周辺の企業や個人宅の駐車場をアキッパで貸し出し、駐車場不足の解決に貢献。受け入れキャパを広げることもでき、地域にも収益を還元しました。

これらの事例を通じて、シェアリングエコノミーの可能性と自治体との連携による共助の拡大が期待されています。

▼自治体と連携しているシェアサービスについてはこちら

■第2部:インクルーシブデザインとは

第2部では、一般社団法人インクルーシブデザイン協会 代表理事の国宝 孝佳 氏にご登壇いただきました。

国宝氏は、共生とはナレッジ(知識)のシェア(共有)を通じて続いていくものであり、インクルーシブデザインの活用がその一つの方法であると述べました。

インクルーシブデザインとは、障害者をはじめとする少数派(マイノリティ)など、従来のデザインプロセスから除外された方々とともに新たな価値を創造するデザイン手法。

一般の人にとっては問題にならないデザインでも、障害者と呼ばれる人たちには使いにくい場合があり、だからこそできない人のナレッジをシェアし、障害者と呼ばれる人たちのナレッジも共有することが大切だとした上で、インクルーシブデザインでは、障害者の声を聞き、彼らを巻き込んでデザインを進めることが特徴とされています。

若者向けの使いやすいものが溢れている中でも、インクルーシブデザインの普及を目指しており、「共感」をキーワードに、ニッチ向けやマス向けなど様々な対話を重視されています。

実際にインクルーシブデザインの商品をご持参いただき、参加者が触れる時間も設けられました。当事者と作り上げたこだわりやデザイナーとの制作過程についての話を伺い、参加者同士も意見を交換する貴重な時間となりました。

▼インクルーシブデザインの商品紹介はこちら


■第3部:若者の居場所、貧困問題の解決に向けて

第3部では、認定NPO法人D×P(ディーピー)理事長である、今井 紀明 氏にご登壇いただきました。

皆さんは「グリ下」をご存知ですか?

グリ下とは、大阪ミナミのグリコ看板下の周辺のこと。

グリ下には親に頼れない多くの若者が集まる現状から、DxPでは、子供たちに直接届くセーフティネットを提供するためのユースセンターをグリ下近くに設置しています。スタッフ手作りのご飯を週に2回、平均して50〜60人の若者が利用しています。
このユースセンターは、エネルギーを蓄えられる場であり、意見が尊重され主体的に活動できる場であり、自分のことを一緒に考える人に出会える場として、利用するみんなの意見を取り入れて作り上げられています。

また、オンライン、オフラインで相談者や支援も行い、ひとりひとりニーズに応じて、食料だけではなく現金給付等も行い、若者が安心して生活できる場を目指しています。
ユースセンターでは、性的相談や医療相談ができるように連携も進めており、非営利組織として警察や行政とも協力、区長から市長、府知事への連携も始まっています。

しかし、政府では困窮に関する相談を行っておらず、制度を知らなかったり、相談できない状況があるため、インスタやXに広告を出して、若者に直接支援を届けるための取り組みも行っており、面談や同行の相談も年々増えているそうです。

今後の展望としては、リーチできていない人々にも支援を届けることが重要と考えられています。

▼支援したい方:月額寄付サポーターについてはこちら


■参加者の声

・シェアリングを通して社会課題を解決していくモデルを知れてとても勉強になった。
・いろんな視点の気づきが多くとても面白かったです。
・身近にこんな課題があるのを初めて知りました。
・社会的役割として重要な部分が民間が担っている現状を初めて知りました。

ご登壇いただきました国宝さん、今井さん、
ご参加いただきました皆さま、ありがとうございました!



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