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ちょっとした不便さが価値になる

瀬戸内のしまなみ海道にある旅館さわきの若旦那です!

今回の記事では旅館業についてお話しします◎


ちょっとした不便さがお客様と僕たちを繋いでくれるというお話です。


今の時代、完璧が目指されて、サービスの流れにひっかかりがありません。
例えば航空券のWEBチェックインだったり、その他様々なワンストップのサービスがあります。

以前にも、あるメーカーの方と話す機会があり、旅行の予約も行きたい場所を選べば、そこに至る交通手段等(電車からタクシーに至るまで)手配できる様になったら便利ですよね。という話をされました。


確かに便利!

ただ、、、ちょっと寂しいですね◎

そんな話をしました。



その不便さが、旅館で働く僕たちとお客様が会話する一つのきっかけでもあります。


便利になればなる程、人に聞いたり頼んだりすることは少なくなります。


地方の島の宿と旅行のスタイル・価格帯・客層も違えば一律に語ることはできませんが、

旅館業において、宿の満足度は『人』が大きく左右します。


どんなに料理が良くて、部屋が綺麗でも応対が悪いと一気に思い出は台無しになります。

逆に言えば施設が古くても、応対が良かったり、部屋が清潔に保たれていてその宿の姿勢が伝われば、お客様はその宿に好感を持ちます。

つまり、

『人の温かみに”接する総量"』が多いほど、お客様の満足度は上がります。


じゃあ、どうしようか?

そこで、ちょっとした不便さが出てきます。


例えば、
古い建物、変な段差もあります。

 注意書きを書いてもいいですが、一言、
 『足元、お気をつけ下さい』と声をかけることが出来ます。

朝食会場への案内板が置いてないとします。
 
 場所の掲示があれば席まで自分で行けますが、
 係りの者が待っていて、挨拶をし、席までご案内することが出来ます。


施設の古さや、設備が少なかったり、立地が便利でないことは、単にデメリットではなく、

それを、宿の人が対面で解消してあげることで、
お客様は何度も人の温かみに接することになります。


僕は、宿で働く人とお客様が、お友達の様に仲良くなってしまえば、
それを超える満足のカタチは無いと思っています。

特にインバウンドのお客様は、お友達の様に接して色々お話したりお世話したりすると、とても喜んで出発していきます。


ちょっとした不便さは、WEBや客室案内や掲示で解決できますが、

敢えて、差し支えない程度に、そうしたお客様との接点として残してみてはいかがでしょうか。

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