自分にプレゼントしたいもの。(オレンジ編)
みなさま、ごきげんよう。完熟オレンジことミドリーです。
さて、自分にプレゼントしたいものといえば・・・ライチさん、プレゼントしてくれるかなぁ。コレなんです。
宇宙旅行!
今回のお題はZOZO社長のニュースより前に発令されていたので、ミドリーの中で答えは決まっていたのに~、先を越されたわ~。って、行くのと思うのでは大違いですけど。
彼が「アーティストを連れていく」と発表したとき、ああ、彼自身か彼のブレーンには、私と気の合う宇宙好き、カール・セーガン好きがいるな!って思いました。
さて、宇宙好きの人におすすめしたい本があります。
・「惑星へ」カール・セーガン
・「宇宙からの帰還」立花隆
・「キミについて行こう~女房は宇宙を目指す」/「女房は宇宙を飛んだ」向井万起男
まず、「惑星へ」。原題は"Pale Blue Dot"。ボイジャー1号が太陽系を離れる前、1990年2月14日に撮影した地球の姿のことです。「かすかな青い点」と訳せばいいのでしょうか。カメラを太陽方向に振り返らせて撮影するので、多くの人がカメラ損傷のリスクを懸念し反対していたようです。でも、カール・セーガンはこう言うのですね。
“その写真に写った地球はあまりに小さく科学の役には立たないが、我々の地球は宇宙の中にあるのだという視点を提供するのに有益である”。
ググってみてくださいね。多分みなさんの想像以上に「点」です。私はこの写真を見ると「この宇宙の、この点の中で、同じ時代を生きて、出会えて、実際に交流を持てるって奇跡!」と思い、このプロジェクトを発案したカール・セーガンと実行したNASAに惚れ直します。
次に「宇宙からの帰還」にはタイトル通り、ミッションを完了した宇宙飛行士のインタビューがまとめられています。宇宙から地球を見たり月に降り立つ経験から、無神論者になった人もいれば、宗教家になった人もいます。
宇宙へ旅立つことは死と向かい合わせの行為であるため、宇宙滞在中はマニュアル、マニュアル、マニュアルづけ。そこで宇宙飛行士の選考では、不測の事態に遭遇した際も理性の崩れないバリバリの理系ばかりが結果として選ばれていたそうです。「文系の人だったら宇宙から地球へ戻れないだろう」ぐらいのことが書いてあったと記憶しています。これ、わかります。ミドリーだったらボーーーーッと宇宙空間を見続けて「任務?なにそれ?」ってなること必至ですから。
しかし、宇宙から帰還したバリバリの理系飛行士たちが言うのですね、宇宙空間から地球を見たこの思いを表現しきれない。「芸術家を連れていくべきだ」って。カール・セーガン原作で映画になった「コンタクト」の中でも、ワームホールを通り抜けた主人公が同じことを言います。
だから、ZOZO社長がアーティストを同行すると発表したとき、素晴らしいと思いました。芸術のためにはやはりパトロンが必要です! ミケランジェロやモーツアルトが宇宙に行ってたらどんなことになっていたか。(案外、ケロッ、だったりしてw)
いずれにしろ、宇宙旅行代ぐらいすぐにペイできるアートが誕生するので、WIN―WINでもあるでしょう。
ああ、今回は話が長くなっちゃいますがお許しを。
最後に真打ち登場です。日本人初の女性宇宙飛行士・向井千秋さんのご主人である万起男さんの名著です。ミドリーが今回自分のプレゼントに「宇宙旅行」を選んだのは、特に2冊目の「女房は宇宙を飛んだ」に影響されてのことです。
宇宙から帰還した向井千秋さんはいろんな講演に駆り出されます。そこでは「宇宙滞在で感動したのはどんなことですか?」なんて質問が当然でるわけです。万起男さんは言います。「宇宙から見た地球には国境なんてなくて~、守るべき存在で~」など、そんなことはうちの千秋ちゃんにとっては当たり前のこと。うちの千秋ちゃんが心を奪われていたのは・・・と。
さてさて、みなさん、なんだと思います?
ミドリー、目からウロコだったのですが、
答えは「重力」です。
千秋ちゃんは宇宙から帰還して、日常生活で「?」な行動を繰り返します。朝ベッドに足を下ろす時、家じゅうが響き渡る音をさせる。車の後部座席に乗り込む時、頭から入ってそのままシートに倒れてしまう。スーパーのレジでお釣りにもらった小銭を何度も何度も手のひらに落として様子をみている。
万起男さんはその様子を「?」な気持ちのまま見守ります。そして、ある時千秋ちゃんが言うんです。
「宇宙に行ったことがないのに、万有引力を発見したニュートンはすごいね」
ってことを。
そうなんです!千秋ちゃんの「?」な行動は「引力・重力」が原因だったのです。ここではまとめて「重力」と表現します。
*「重力」は、地球が持つ「引力」と地球の自転による「遠心力」を合わせたもの。万有引力は2つの物体の間に働く力。例えば潮の満ち引きは月と地球の引力の影響で起きる、など。参考:毎日新聞「コトバ解説」
宇宙滞在中の無重力空間では、足を下ろすことがありません。隣の部屋に行くときは頭からです。もし釣銭をもらうことがあったなら、小銭は宙を浮きます。手のひらに落ちることはありません。そもそも地球上でも「落ちる」ではなく、地球の中心に向かって「引っ張られている」んですよね。
宇宙飛行士がスペースシャトルから出て地上を歩く時、ネアンデルタール人みたいなポーズで歩いているのは、重力に負けているからだそうです。ヒーローとして下手な姿は見せられないと、みんな必死こいてなんとか歩いているそうです。
長く生きてりゃ、お乳やお尻も垂れるわけだ!
これを読んだときびっくりしました。
重力ってそんなに力強いの!?って。
しかし、しばらくすれば身体が重力に慣れてくる。
千秋ちゃんは無重力から重力のある環境に戻る中で、
この感覚を大切に味わっていたんですね。
ミドリー、いま、マスキングテープを握りしめ、パッと手を放してみました。
床に落ちました。
いや、これ、落ちてるんじゃない、地球に引っ張られてるのです。
不思議すぎる。
そうなんですよ。
重力がなければ地球上に大気をとどめておくこともできないのですよ。
ありがとう!重力!
でかした!ニュートン!
重力に関するこのエピソードを心の片隅にいつも持ち続けているミドリーですから、
映画「ゼロ・グラビティ」を観た時は感動しました。特にラスト。
あの映画の原題は「グラビティ」。
邦題とは真逆の「重力」なんですね。よくできた映画でした。
さてさて、結論。
ミドリーが自分にプレゼントしたいのは「宇宙旅行」ですが、
一番のメインで味わいたいのは、
「無重力空間」で過ごし、
帰還後「重力」を感じること。
そう簡単にはいただけないプレゼントでありますが、諦めることもない。
宇宙旅行のチャンスはまだあるかもしれない!
ミドリーが生きているうちにだれかパトロンよろしくです。おほほほほ。
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