見出し画像

本気で覚える脱水。

脱水の知識の前に。
体液は、細胞内液、間質液(組織液)、血漿に分かれる
細胞内液40% 細胞外液20%(間質液と血漿)
細胞内液K多い。細胞外液Na多い。この知識が脱水を考えるには必要。〇〇性脱水とは、細胞外液がどうなっているかで種類が分かれる。

脱水の種類
①水欠乏性脱水(高張性脱水、一次脱水)
②ナトリウム欠乏性脱水(低張性脱水、二次脱水)
③等張性脱水(混合性脱水)

①水欠乏性脱水の仕組み
不感蒸泄は細胞外液から蒸発する。細胞外液の水分がなくなるとNa濃度が上がり浸透圧が上昇する。そうなると細胞内液の水分を引っ張ってくる。細胞外液の水分が減って起こることが原因で起こる脱水のことを、水欠乏性脱水という。浸透圧が高くなって起きているので、高張性脱水ともいう。一次脱水ともいう。意識障害、食欲不振などで水分をとっていない時や体液喪失、利尿薬の投与などによってに起こる。

②ナトリウム欠乏性脱水の仕組み
脱水にならないように水をたくさん飲むと細胞外液のNa濃度が低下することで浸透圧が低下する。今度は逆に細胞内液が水分を引っ張ってしまうことで、細胞外液の水分が足りなくなることで起きる脱水のことをナトリウム欠乏性脱水という。浸透圧が低下して起きているので、低張性脱水ともいう。二次脱水ともいう。

③等張性脱水の仕組み
水とNa同時に失うことで起きる脱水を等張性脱水という。混合性脱水ともいう。

①②③に共通するのは、細胞外液は減少すること
共通する症状は
ツルゴールの低下、血圧低下、脈拍増加、尿量減少

ツルゴールとは?肌のハリのこと
何で血圧が低下?細胞外液とは血漿と間質液のことで、血漿が減少する=血圧低下
何で尿量減少?血液が少ないとこれ以上減らしたくないと抗利尿ホルモンが出る。これは、①でみられることの方が多い。


それぞれ特徴的な症状は
①水欠乏性脱水は細胞内液が減る。細胞内液が減ると細胞が水を求めて口渇感が生じる。粘膜(口唇や口腔)の乾燥も。

②Na欠乏性脱水は細胞内液は増える。細胞内液が増えると細胞浮腫が起き、頭痛、悪心嘔吐が生じる。細胞は水みずしいので口渇感は起きない。

治療は?浸透圧が違うので、輸液が違ってくる。
①飲水、経口補水液、5%ブドウ糖液の輸液
②等張液、高張液の輸液
③等張液の輸液

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?