これ即ち、人間の品格、そして性質。

お主は、人柄は良いか？

「はい！良くそう言われます。いつも笑顔が素敵だねって言われます。」

「そういえば、そのように言われたことは一度もないです。ただ、がんばってるね、とは言われることはあります。自分としては、そっちの方が嬉しいかも…。」

「人柄ね～…。どうなんだろう。私って、どういう人柄なのかな。そのような意識をしたことがありませんでした。他の人が自分をどう見ているのかは気になります。」…

人柄とは何か。

これ即ち、人間の品格、そして性質。

良い人柄とは、品格、性質が良いと見えているということだ。

「〇〇さんは、人柄が良いから、大丈夫！」という使われ方もする。

その意味の裏側には、「この人は嘘をつかない人、裏表のない人、謙虚な人、素直な人、正直な人、信頼・信用できる人…」などの意味もあるやもしれぬ。

もう一度聞く。

お主は人柄は良いか？

「私は、そのような偽善っぽい人は嫌いなんです。良い人ぶっているというか。なんか自分だけ良く視られたいっていうこれ見よがしな感じがウザい。だから私はそういう人を見ると逆に疑ってみてしまう。」

「ええ？それって、やばくない？そういうこれ見よがしな人もいるかも知れないけど、本当に良い人柄の人は何か違う気がする。そういう貴方は、嫌～な感じに見えてるよ。人柄が良くないって思われてるかもよ。」

「みんながみんな、笑顔が輝いていて、いい感じの人ばかりだったら、大概ギスギスしたことにはならないよね。そういう世の中だったら、マジで戦争とかやらなくね？」

「そうそう、やっぱりそういう争いごととか好きそうな人いるもんね。そういう人って、辛気臭いっていうか、いつもイライラ、眉間にしわ寄せて毒振り撒いている感じ。政治家に多いんじゃない？」…。

人柄一つで、このような意見が出るのは、いと可笑し。

しかし、実相は、この人柄は、人間卒業の前提の前提。

それだけでは否で、更に“善人”であるかを見ている。

それは自負の善人ではなく、“完善”な人間かということ。

心の内も行動も全部見ている。

人柄良くでも完善でなくば、本来の人間性を発揮しているとは云えぬ。

このことに気付けねば、いつまでたっても堂々巡りの一生で終わる。

もし、今、うまくいっていないと感じるのであれば、それは他人や社会や環境の所為ではなく、己に落ち度があるということだ。

この人柄、完善を支えるのは感謝と報恩の念。

強くこれを持って生きることが出来れば、人柄、完善は自然と身に付いていく。

そのことを肝に銘じ、自分自身の性根を見直し、全てに感謝の出来る人間になれているかどうかを熟考していきます。

有難う御座います。