見出し画像

免疫を高める漢方薬はあるのか?

漢方の生薬の中には「上・中・下」とランクがあり、
その中のトップである「上品(じょうほん)」は
養命薬(生命を養う目的の薬)として、
元気を益し、不老長寿の作用があると言われています。

その上品の中でも免疫アップ系として人気なのが
霊芝や冬虫夏草、枸杞や高麗人参など。
これらの生薬は「気」を補うはたらきがあります。

一方で、きちんと免疫力を高めるエビデンスが出されているのが
「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」と
「十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)」です。

マクロファージ活性やNK活性がわかっているほかに、
サイトカイン産生に対する作用もわかっています。

*参考リンク*
【緊急寄稿】新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する漢方の役割
https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=14426

この2処方はどちらも「補剤(ほざい)」と言い、
やはり「気」を補う働きのある処方になります。

ふだんから疲れやすい方や高齢の方などは
こういった補う処方や生薬を取り入れることで、
免疫をあげるお手伝いができると思います。

ただし!
毎回言っていますが、すべてのひとにあてはまるわけではありません。

補中益気湯は「気を補う・持ち上げる」という働きがあるので、
高血圧や心疾患など、全体的につまっている「実証」と呼ばれるタイプのひとは副作用が出る場合があります。

また、十全大補湯は「四物湯(しもつとう)」という
血を補う処方がしっかり入っており、
胃腸に負担がかかる場合もあるので注意が必要です。

漢方薬を使うことにより「もとの良い状態に戻す」ことができるので、
自分の体質にきちんと合った漢方薬を服用することがやはり大切です。

とはいえ一に養生、二に漢方、
いちばん大切なのは養生です!
次回はご自身で免疫を高める方法について投稿しますね🌱


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?