災害ボランティアに初めて参加して思うこと
2022年9月23日~24日にかけて、台風15号が静岡県を襲い、かつてない爪痕を残しました。静岡市清水区では広範囲にわたって断水が続き、磐田市や浜松市では、土砂崩れや浸水被害に見舞われました。
私が応援しているジュビロ磐田は、10月1日に清水エスパルスとIAIスタジアム日本平での試合が予定されていましたが、スタジアム周辺の復旧が間に合わないことから10月22日に延期となりました。
静岡ダービーと呼ばれる屈指の対戦カードなのですが、やむを得ない判断だったと思います。
被災から一週間が経ちましたが、磐田、清水その他静岡県内では未だ復旧していない地域があります。
私は「災害ボランティア」に人生で初めて参加することにしました。磐田市の復旧支援のためです。
地域の自治会単位の清掃作業などの奉仕活動は参加していますが、今回のようにボランティア登録をした上で参加するのは初めての経験です。
静岡ダービーが延期になった影響も多分にありますが、自分の身近な地域が未だ復旧できない現状に直面し、自分には何ができるのか問いかけた結論でした。
そして、ジュビロの選手達が練習の合間を縫ってボランティアに参加している姿にも触発されました。
ただ、普段はデスクワーク中心の仕事をしている私。体力も腕力も全く自信がありません。でも、思い切って参加を決めました。
ボランティア活動の詳細は伏せたいと思います。
実はボランティア前日までは、帰宅したら活動の詳細とその感想をnoteに綴ろうと思っていました。
でもボランティアから帰宅して、それはやめた方が良いと判断しました。
なぜか。
被災者の方々のプライバシーに関わることだからです。
被災された方々は毎日復旧のために汗を流しています。
現地でその様子を目の当たりにしたとき、逆の立場、つまり、もし自分が被災者だったら、と想像してみたのです。
自分の家を早く元通りに戻すために、1人でも多くの人の手を借りたい。そこにボランティアで作業してくれる方々には、きっと私も感謝の気持ちが湧くと思います。
しかし、そこは我が家なのです。
我が家の敷地に、見ず知らずの人が大勢やって来る。しかも被災した家の中の状況など、本来ならよそ様には見せたくないはず。感謝の気持ちもある一方で、被災者の方々には戸惑いの感情も湧くのではないか?と想像するのです。
誤解の無いように申し上げますが、今回のボランティアで被災者の方とトラブルがあったわけではありません。温かく受け入れて頂き、ありがたいことに作業終了時には感謝の言葉を頂きました。
でも災害なんです。
人生を、家庭を大きく変えてしまう出来事です。
その厳しく、辛い状況で、被災者は感情が不安定になってもおかしくないと思うのです。
私のようなボランティアは、決まった時間が来れば作業は終わり、通常の生活に戻ります。でも被災者の方は、これからも被災した現実に向き合っていかなければなりません。
従って、被災した方の感情をかき乱すこと無いように、ボランティアの言動は本当に気を付けねばならないと感じました。
ボランティア活動後、被災地域から帰るバスに揺られているとき、現場から離れていくにつれて車窓から見えるうず高く積まれた廃棄物が段々と遠く小さくなっていくのが見えました。
私の家は今回たまたま難を逃れました。本当にたまたまなのです。
被災地域を見て、活動して、色んな感情が交錯した初めての災害ボランティアでした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
被災された地域の一日も早い復興を心から願ってます。
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