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病気や不具合は氷山の一角!それに至るプロセスを知ろう

私は医師として、病気や不具合に至るプロセスに注目し、病気や不具合を未然に防ぐ医療あるいは不具合に至るプロセスを紐解くことで改善する医療を提供したいと考えています。

現代の医療では、病気や不具合を治療することに主に焦点が当てられていますが、その多くは対症療法が主流であり、病気や不具合に至るプロセスについて考慮されていないことが多いと感じています。本ブログでは、私の経験から病気や不具合が発生するまでのプロセスについて紹介し、その重要性について考えていきたいと思います。

病気や不具合は氷山の一角

現代医療は、対症療法に基づいて治療を行うことが一般的ですが、病気や不具合は氷山の一角に過ぎず、その水面下には複雑に絡み合ったプロセスがあります。それが層の様に積み重なった結果、水面から現れ病気という形で顔を出してくるのです。病気は何もないところから、突然隕石のように降ってくるわけではありません。ですので、不具合をただ治療するのではなく、その原因や背景に迫ることが重要になってきます。

病気の氷山モデル

私はこれを説明するために病気の氷山モデルというのを考えてみました。

病気や不具合の直接的な原因は食生活の乱れや睡眠不足、運動不足などの生活習慣の積み重ね、それに季節や天気などの外的要因が加わって身体に影響を及ぼします。

その背景には、
生活環境や家庭環境、仕事環境、経済状況が厳しく、生活習慣を整えるのが難しい、またそのための知識や知恵を持ち得ていなかったり、人間関係がこじれていて、いっぱいいっぱいだったりすることもあるでしょう。

その背景には、
自己評価やセルフイメージが低く、自己実現に向けてのモチベーションや努力が出来なかったり、周りの人に協力してもらうためのコミュニケーション力が高くなかったり、自分より他人の都合を優先してしまって自己犠牲になっている場合も多くあります。

その背景には、
受けた教育や、育ってきた過程のなかで刻まれた広い意味でのトラウマや精神的なブロック、それにより思考パターンや物事の捉え方に不都合な癖が生じ、罪悪感が埋め込まれてしまっていることも多く見受けられます。これは大なり小なり私たち誰にでもあることだと思っています。

その背景には、
生まれ育った環境、遺伝的素因や持って生まれた体質や性格、生まれた時代や国や社会環境、社会通念などが大きく影響しています。

その背景には、
これはみなさんに同意いただけないかもしれませんが、最終的には持って生まれた魂のカルマや生まれる前に決めた魂のプログラム、運命や宿命といったものが根底にあると思っています。

プロセスを理解することの重要性

説明してみるとこれは当たり前の事に思われますが、現代の医療においては、悲しい事にほとんどと言って良いほど氷山の水面下の部分にはスポットライトが当たっていないというのが現状です。

現代医療は症状を抑えたり、表面的な病気を治すことは得意ですが、そこだけ解決してもその人の根本的な問題が改善していないと不具合や病気が再発したり、病気が改善しても薬や医療から卒業できなかったりします。

もちろん遺伝的に病気になることが避けられなかったり、物理的損傷や身体へのダメージが修復不可能な場合には、薬や医療からの卒業は困難です。

しかし、そう言った場合ではない多くの場合にはプロセスを理解することで、本当の意味で本来の健康を取り戻すことができるのではないかと思っています。

現代社会ではこう言ったことがほとんど共有されていないので、多くの人が取り返しのつかないところまで身体的・精神的ダメージを受けています。事後対策型の医療ではなかなか元に戻すことは難しいのです。

医師と患者は協力してプロセスを理解する

病気の氷山モデルのそれぞれの要素は全てプロセスで繋がっており、複雑に絡み合っています。どの要素が一番ボトルネックになっているのかを同定し、そこに変容が起こると、その先のプロセスが大きく変わります。

身体は正直ですので、起こっている影響は身体に現れます。しかし、現代医療においてそう言ったプロセスの部分は検査で異常は検出されないことが多いですし、西洋医学的な身体所見の枠組みではなかなか捉えるのは難しいと思っています。その結果、不調であるにも関わらず、異常なし、メンタルの問題とされてしまう事も多く見受けられます。

東洋医学ではプロセスを踏まえた身体の診方をします。正直に現れた身体の現象から、どういう生活や精神状態で過ごされた結果恐らくこうなったのだろうという仕組みの部分はある程度説明ができます。
(宜しければ、以前のブログも参考にしてみて下さい。↓↓↓)

しかし、身体に現れた現象と、そのようになる仕組みは説明できますが、それ以前の固有のストーリーはご本人さんから聞かないとわかりません。

ですので、医師の役割として患者さんとの診察や対話を通じて、病気の氷山モデルの中で特にネックになっている要素を見つけ出していく必要があります。ドミノ倒しの最初のドミノを探すようなアプローチは、最終的には対話を通してしか見つけることはできず、AIでは置き換えられることはないと思います。

まとめ

病気や不具合は氷山の一角であり、その背後には多くの複雑なプロセスが存在しています。病気の氷山モデルを理解し、患者さんと共にその人固有のプロセスを紐解き、最初のドミノを見つけていくことが、これから私たち医師の新たな役割として重要だと思います。

このブログが皆さんの健康に関する知識や意識に少しでも貢献できたら嬉しいです。

最後までお読みくださいまして、誠にありがとうございます。

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