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イントレランスの時代

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RKB毎日放送2020年製作のドキュメンタリー『イントレランスの時代』に関係するマガジンです。 障害者など45人を殺傷したやまゆり園事件の植松聖被告との対話をメインに、ヘイトスピ…
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2020年7月の記事一覧

「イントレランスの時代」に 障害者殺傷事件から考える

「イントレランスの時代」に 障害者殺傷事件から考える

 やまゆり園事件について雑誌『調査情報』に寄稿した5回目は、2020年5ー6月号。テレビドキュメンタリー『イントレランスの時代』を完成させる作業と同時のことでした。

 (1)「憎悪」は笑顔の形で現れた
     2016年
 (2)殺人実行者との対話 記者として、障害児の父として
     前編 2018年
 (3)殺人実行者との対話 記者として、障害児の父として
     後編 2018年
 

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進む歴史の改ざん 小池さん、東京都はこれでいいの?

進む歴史の改ざん 小池さん、東京都はこれでいいの?

しめやかな弔いの場 フェイク雑言で汚される去年9月1日、東京都慰霊堂の横に私はいました。関東大震災後の混乱の中、虐殺された朝鮮人を弔う追悼式典の撮影でした。
半島にルーツを持つ人、「虐殺を二度と繰り返さない」と霊前に誓う日本の人たち。しめやかな追悼の集いでした。

そこに、トランジスタメガホンの「音」でかき乱してくる人たちがいました。
「負の歴史ばかりを強調し、日本人に反省を強いる歴史観を、未来の

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「圧倒的」「社会の底流をあぶり出す」 コンテスト審査の講評

「圧倒的」「社会の底流をあぶり出す」 コンテスト審査の講評

日本民間放送連盟賞は、全国7つの地区審査で、報道・教養・エンタメ各分門の最優秀となった3作品が、中央審査に臨みます。

先日、九州・沖縄地区でWEB審査が行われました。RKBのTVドキュメンタリー『イントレランスの時代』は、地区で報道番組の最優秀賞に選ばれました。「イントレランス」とは「不寛容」という意味で、1916年公開のサイレント映画の題名でもあります。
昨年の連盟賞では、ラジオドキュメンタリ

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誰もが心の奥底に持っている「不寛容のナイフ」とは ―― ポスト・コロナを考えるTVドキュメンタリー

誰もが心の奥底に持っている「不寛容のナイフ」とは ―― ポスト・コロナを考えるTVドキュメンタリー

RKB毎日放送でOAした『イントレランスの時代』(2020年5月29日、本編57分、CM3分)の番組解説です。

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神奈川県の障害者施設・津久井やまゆり園で45人を殺傷した植松聖被告(当時26歳)と、記者の私は接見を続けてきました。私は、障害を持つ子の父でもあります。植松被告は、「息子さんは、幼いうちに安楽死させるべきでした」と言い放ちました。

接見を重ねる中で、平凡な青

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知人による、ドキュメンタリー『イントレランスの時代』評

知人による、ドキュメンタリー『イントレランスの時代』評

知人(と言ってもSNS上であって、リアルにお会いしたことはない)が、僕の制作したテレビドキュメンタリーについて、noteでも書いてくれていました。今さら気付いてごめんなさい。ありがとうございます。