kanatin

日日見字飲水 香港明天更好。http://m.youtube.com/@kanatin

kanatin

日日見字飲水 香港明天更好。http://m.youtube.com/@kanatin

最近の記事

夢の世界客家博覽會

この間の10月15日から台湾に行ってきた。目的は二つ。 【世界客家博覧会@桃園】 今香港野菜をPRする仕事をしていてその開催場所に新界の客家の家を使わせてもらっている。香港にも所々に客家の村がありどれもとても魅力がある。客家の生活様式に興味を持ち始めていたところ世界客家博覧會なるEXPOが開かれている事を知った。 【ミャンマー街】 台湾在住のamikawaさんが普段から紹介されている台北市のミャンマー街でお茶をしたかった。 私は香港在住5年目だけど広東語がマシになるまでは香

    • 梅氏は「いやだと言っても良い」と言った

      私のいた上野毛の多摩美は学部長に詩人の鈴木志郎康、教授に映像作家の萩原朔美、講師に写真家・中華文化研究家の島尾伸三がおり、学生側の私が言うのもなんだけど逸材揃いだった。しかしそれ以前に私は高校の段階で結構なアナーキーな教育を受けていたのであり、大学は高校の流れがなかったらなかっただろう。今の私の自我は大学で基本作られたのかなと思っていたけど、多分高校の時だった。 私の高校の梅沢先生は生徒から梅氏と呼ばれていて私のクラスの副担でもあった。朝出欠をとる時、いつも朝の授業に来ない

      • 霧のビクトリアハーバーが好きな理由

        2023年4月にM+のバルコニーでやった林兆榮のイベントの日記です。 私は大学で映像とコミュニティアートを専攻したのですが、金融都市香港にはその他に「アートビジネス」とかいう真逆の分野があります。M+はその最たるものの一つで私は普段寄り付かないのですがこの日は大好きな林兆榮のイベントがあったので行ってきました。↓ 維港を背景に映画とテレビの中の維港モチーフをみんなで見た。中環からスターフェリーに乗って霧の西九龍からビクトリアハーバーを見る。1995年辺りの香港のエンタメの中

        • 10號級の超強可愛い澳門の歩き方

          2023年9月1日、澳門では32年ぶりの10號が出た超強颱風蘇拉。その翌日私は朝からラジオを聞き、3號になって大橋が開通の交通ニュースを聞いてすぐに港珠澳入境に向かった。 【澳門の基本情報】 ・ポルトガル最終理解の地。ポルトガル人が literally返鄉下と呼び咽び泣く街。澳門政府は澳門リスボン便を復活させろ。 ・「可愛いが合法」。規格外の可愛いが街中に溢れ、吸いまくれる。吸えばどんなハードな旅程でも何故か全然疲れないのである。 ということで今回の目的はいつもより澳門

        夢の世界客家博覽會

          強くなりたくないという恐怖症

          東京に住んでいた時、元夫は仕事が忙しく躁鬱を抱えており家事があまりできなかった。一方私は家事は全般できてしまうし、仕事との両立もできていた。しかしこれからこどもを産んで育てていくとなると私1人で頑張る事なんて到底できるはずがない。 そんな不安から、家事が完璧にできないフリをして不完全な妻でいたいと願う様になった。料理ができない人が羨ましいと思ったりしていた。 1人で家事を切り盛りし、不完全な夫をたてることはしたくなかった。私は不完全な2人が一緒に協力して生活する事を望んでい

          強くなりたくないという恐怖症

          歩いていける香港の天国・谷埔

          新界で食べ物の仕事を始めて、農村や食べ物関係の事で友達に誘われる事が増えた。農業友達から南涌のfarm to tableの私房菜に誘われたり、食品コンサルをしている人から鹿勁にある海鮮の美味しいレストランを紹介されたりする。 南涌も鹿勁も私の住む大埔區よりさらに奥の北區の東側で、香港と中国の禁區の街・沙頭角の対岸に位置している。にもかかわらず南涌や鹿勁、また更に奥に位置する荔枝窩が話題に上がりやすいのは、近年農業の実験場だったりして農家さんには親しみのある場所だからだろう。

          歩いていける香港の天国・谷埔

          【香港新界】よその村の告示板がうちの村にある謎

          私の住む香港新界の小さな村には、何故かよその村の告示板(掲示板)がある。 何故だろうとずっと思っていたんだけど、香港のGoogleは検索数が少ないためにこの手の情報は落ちておらずよくわからなかった。その後村に住むうちに村人からの情報を小耳に挟み、そういうことか……となりつつもでも誰がこの情報欲しいかよとなり特に呟いたりはしなかった。 しかし先日この事を強く伝えなければならない事態が起きて、香港の小さな村の片隅の情報も人類にとって有益なんだなぁと強く感じたので記録する。

          【香港新界】よその村の告示板がうちの村にある謎

          香港人は何故山旯旮を求めるのか・林村の場合/香港野菜と日本食

          概要 香港の村生活と聞くと、香港=亞洲國際都會のイメージからは遠くかけ離れたものかもしれませんが、今の香港人にとっては非常に関心の高い「新しい香港らしさ」の代表的なものです。今多くの香港人の意識が山旯旮(田舎、郊外、村)に向けられています。香港の村で日本食や日本茶の仕事を始めた私の生活が地元のメディアに紹介されましたが、それが何故なのか取材動画をみるだけでは今の香港の実情がわかりにくいと思います。その背景と文脈を説明します。 目次 ・香港の「村」 ・日本食と香港アイデン

          香港人は何故山旯旮を求めるのか・林村の場合/香港野菜と日本食

          上海から来た骨董商の最高の仕事場

          目次 ・香港のメディアの現状と油塘地区の區報 ・上海人の糖水 ・阿片の煙槍 ・一緒にバスに乗ってくれた女性 ・最高の仕事場 昨今の政治状況により香港ではメディアが次々と無くなり、香港人のメディアに対する付き合い方も変わってきています。テレビやインターネットで得られる情報よりも、個人や地域コミュニティなどのより小さなところからの情報ソースの方が信頼される傾向があります。例えばWhatsAppやsignalのグループチャットのみで特定の情報を流したり、その地域に行かないと手に取

          上海から来た骨董商の最高の仕事場

          辛い時どうやって生き抜く?

          この文章の概要:自然に心を向けることは、実は社会性を育む根底。人の声や文章、音楽や詩にも私は救われた。人類が脈々と受け継いできた知恵と知識はこの世界の宝。 〈記録する事は人類の知恵に貢献できると信じています。生々しいですが、人生は生々しいものなので、きれいに書いたら記録とは言えません〉 目次 ・恋愛 vs 結婚 ・自然の偉大な力 ・美しいを受容できる瞬間が必ず来る ・北西憲二医師 ・彼のお父さん ・ADK台湾の佐久間さん ・伊勢達郎氏 ・鴎外の『舞姫』 ・恋愛と仕事は別の世

          辛い時どうやって生き抜く?

          香港大埔六鄉新村と中英旅行社

          この間長春社の六鄉新村ツアーに参加し、必ず知っておきたい郷土史だと思ったのでここにレポートを残しておきます。香港新界の大埔六鄉新村という狭い地域を二時間回るだけでしたが、香港の村独特の華僑の歴史、悪名高い香港原住民の特権・丁權の改革の試み、独特の行政管轄等、たくさんの要素が詰まったとても濃度の高い地域です。 沙頭角近くの六つの村私は香港新界の大埔の林村という、二つの山に囲まれた綺麗な水が流れる美しい村に住んでいます。毎日のように大埔からミニバスで家に帰るのですが、そのバス停

          香港大埔六鄉新村と中英旅行社