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涙が出るのは、完璧な演奏ではなく、思いが込められた演奏
別府アルゲリッチ音楽祭が今日開幕しました。
3年ぶりの開催です。
オープニングのプログラムである、亀井聖矢さんのピアノリサイタルに行きました。
ピアニスト・アルゲリッチのために建てられた、別府市にあるアルゲリッチハウスで行われました。
座席数150席のサロンのような会場で、観客を半分に減らしての開催となりました。
クラシックコンサートなのですから、通常開催でも良いのではないかと思いましたが、発売した時は状況が分からなかったですから仕方ないですね。
今回の亀井聖矢さんのコンサートのチケットは、2回発売し、2回中止になり、その都度払い戻しになり、ようやく3回目の発売で、実現したピアノリサイタルでした。
この亀井聖矢さん。
2001年生まれですってよ。
二十歳の若き天才ピアニストですよ。
プログラム全編にわたって、粒が完璧に揃っていて、寸分の狂いもないような演奏でした。
国際ピアノコンクールの演奏を聞いているかのようでした。
それもそのはず。
帰宅後調べたら、4月にスペインで行われたコンクールで3位を獲得、6月にアメリカで行われるコンクールの本大会出場が決定したそうです。
コンクール向きの完璧な演奏で素晴らしかったです。
勢いやフレッシュな香りが漂う、新鮮味のある若くてアグレッシブな演奏でした。
ただ・・・・・
これは、もう、好みだと思うのですが・・・・
亀井聖矢さんの演奏は、大きなコンサートホールで聴きたかった。
キャパ150のサロンで聴く音ではなかったな、と。。。
奇跡的にも1番前の席が取れて、こんな目の前で聴くことができたのはラッキーだったのですが。
このような小さなサロンでコンクールのような音で弾くと、耳に刺さるような音になり、耳が痛かったのです。
亀井さんの演奏が悪いわけではないです。
ホールに合わなかっただけです。
亀井さんがアンコールでリストの「ラ・カンパネラ」を弾いてくれました。
本当に、なんて、完璧に弾きこなすのでしょう。
「寸分違わず」とは、まさに彼のための言葉。
でも、
ごめんなさい。
包み隠さずに言います。
心は動かされなかったです。
最後に、拍手に応えてくれた、亀井聖矢さんのはにかみ笑顔に心動かされましたが(笑)
ホントに子どものような笑顔でかわいかった。
涙が出るのは、完璧な演奏ではなく、思いが込められた演奏。
亀井さんはまだ弱冠二十歳。
完璧な天才的な演奏に魂を込めた人間味のある演奏をプラスしたらどれほどの成長をもたらすのか、今後の活躍に期待したいです。
偉そうに言ってごめんなさい。
でも、演奏は超人的ですので、ぜひ聞いてみてください。
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