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現代版桃太郎 生誕編 第四話

クシナダと別れて三年、大吾は岐阜第一幼稚園に入園した。幼稚園の先生は、艶のある髪、白い肌、クシナダとそっくりな美貌に引かれ、大吾は先生に恋をしてしまった。。ある日、教育実習生、池田恵がやって来た。大吾は恵に対して懐かしい感情を覚え、一方恵も、大吾に何か不思議な感情を覚えていた。

(池田恵、実はクシナダ本人であるが、クシナダも大吾の存在には気づいておらず、大吾自身もあのクシナダであるとは気づいていない。なお、池田恵はクシナダの仮名で、池田桃太郎の池田からとっているのもある。ちなみに大吾は西浦大吾である。)

お遊戯

午前中、明、隆也、裕人、そして大吾はいつものように鬼ごっこをしていた。すると

池田恵『ねぇねぇ何してるの?』

明『あ、ねーちゃんだ!!鬼ごっこしてるの!先生鬼ねー!!』

昼ごはんまで、5人で鬼ごっこをしていた。大吾も楽しそうに逃げていた。

池田恵『大吾君タッチーー!!』
大吾『あー!!、、僕鬼だ!!めぐちゃん逃げてー!!』

『うん、わかったー』

その声は、元気さを作っている声だった。
あの口癖、あの声、綺麗な瞳、美貌、池田恵、いやクシナダの頭に大吾との日々が蘇った、

大吾『めぐちゃん、逃げないの?』

『ううん、わかった!!逃げるね!!』

恵はは大吾の元から後退りするが、普段の鬼ごっこではありえない、後ろを時々振り返りながらゆっくり逃げて行った。

大吾『裕人!タッチ!!』
裕人『くそー!!やられたぜ!!鬼かー、俺あのねーちゃん捕まえようかな?だって可愛いじゃん!!』
隆也『うわ!鬼そこにいたのか!!てかあのねーちゃんすげぇよなぁ、俺たち以外にも鬼ごっこをしている仲間を取り込んでて、これじゃ鬼一人だったら逃げやすいよねwなぁ!お前ら!』

園児A『そうだよね!だったら午後は増え鬼しない?』
園児B『恵おねぇさんも一緒だよね!』

裕人『そうだね!てか俺鬼だから早く逃げろ!』
大吾『隆也!恵せんせーのところ行こーぜ!』
隆也『いいね!てか皆んなそこ行くと思うよ!!あの人チョーカワイイし』

明『裕人が鬼?』
隆也『そうだよ!ねぇ恵せんせーは?』
明『ほら!あそこ!キリンさんの滑り台!またみんなを誘ってる!あのせんせーほんとキレイだよね!俺!あのせんせーと結婚する!!』
大吾『おいおい!結婚するのは俺だぞ!』
隆也『大吾は先生がいるだろ!担任の!!』

な!裕人がきた!!逃げろ!!

県政の闇

楽しい時間も終わり、昼ごはんの時間が来た。明、裕人、隆也、大吾、いつもの四人と今日は池田恵の五人で食べた。まだクシナダだと気づいていない大吾にとっては、クシナダとの久しぶりの食事であろう。

恵『裕人君ほんと逃げ足早かったね!お父さん何してるの?』
裕人『消防士だよ!パパほんとかっこいいんだ!!俺!パパみたいな消防士になる!』
隆也『遊びに行ったことあるけど、裕人のパパ、頭もいいって言ってた、なんか岐阜県知事と映っている写真があってね、すごくかっこよかった!』
恵『すごいね!裕人君のパパ!』

『大吾君も本当にかっこよかった!さっき私を庇って鬼になってくれたよね!将来はみんなの人気者になれるよ!!』

(人気者に、、なれるから、、きっと、、)

『いいよ!恵せんせー強いもん!!僕が鬼になった方が面白いじゃん!、あれ、、恵せんせー』

(同じ名前ではあるけど、母型の苗字はわからない、、けどまさかあの大吾だったなら、、)

大吾『恵せんせー何泣いてるの、、』
恵『いや!なんでもないよ!!』

やがて食事が進み!大吾を除く四人で再び本読みで遊ぶ機会があった。

恵『むかーしむかし、あるところにお爺さんがいました。ある日、山で竹をとっていると』
裕人『のやまに混じりてでしょ!!知ってる!!』

流石は県知事元秘書の息子、高橋裕人、父親からとんでもない英才教育を受けている証だ。ただ裕人の親、実はクシナダの代わりに秘書をクビにされている。裕人は恵が県知事の娘であることは知らないで

裕人『パパのお友達!竹から子供を連れだっていってた!この話みたいだね』

つまり、一部恵、いやクシナダと重なる部分があった。これを聞いた時、音読に少しの間が生まれた。

恵『すごいお友達いるんだね!裕人君のパパ!』

園児A 『裕人!パパの自慢話聞かせてよ!』
恵『え?裕人君いつもパパの話しているの?』
園児A『うん!!裕人のパパはみんなから人気があるんだぜ!だって!チョーかっこいいもん!!』
恵『何か話があれば聞かせてよ!!』

裕人『パパ!何人かの社長から車もらってるんだぜ!!』

実はこれ、ガチの機密情報だ。園児達は車って言えば高級車を思い浮かべるが、これは『現金』を指す隠語。つまり桃太郎は裏金をもらっていることを話してしまった。恵は父が何を行っているかは全くわからないが、ある程度のことは理解ししまい、、』

園児B『おいおい!巨大プロジェクトの続きの話してくれよ!!』

恵(巨大プロジェクト、、)

園児B『新しい学校作るあれ!しかもババが切り開いたんだろ!!』

恵(これ、、3年前に問題となった駆森学園の??)

(薄々聞いていたけれど、、まさか父が絡んでたなんて、、)


翌日

いつものように元気に園児が投稿した。大吾、隆也、明、

明『あれ!裕人は?』
隆也『同じバスだけど、そういや今日、出てきてなかった。ババが見送るはずなんだけど』
大吾『まぁ遅れてくるんじゃね??完璧なあいつだってたまには遅れるよ!』

『そうだね!!』

その日は、裕人が来ることはなかった。

翌日も裕人は幼稚園に来ず、先生は裕人の家に電話したが、何も連絡がない
大吾は帰宅途中、心配そうに母親と話した

大吾『ママ、裕人、どうしたんだろう、』
母『裕人君のママと、一昨日ランチに行ったんだけど、私もそれっきりで、、でも裕人!いつか来るって!多分、旅行に行っているんだよ!』

大吾『ねぇねみたいに二度と会えないなんてないよね』

母『そうよ!!大切な友達よ!明日は会えるよ!』

帰宅後、その言葉が全て崩れる音声が流れた

速報です

長野県の山中、男女と子供の遺体が発見されました。

身元は、30代の男女と未成年と見られ、、いま遺体の情報が入って参りました。

岐阜市住在の


高橋裕貴(33)
まなみ(31)
裕人(3)

え????

母『、、、、』

『もしかして、、、桃太郎、、多分、、そうゆうことかも』

大吾は、まだ状況が掴めていなかった

                   続く

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sgiura

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