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〖短編小説〗11月22日は「ボタンの日」

この短編は956文字、約2分20秒で読めます。

という漢字を読めますか?これはボタンと読みます。押すボタンではなく洋服などについているボタンです。

ボタンのことを考え出すと、私はとまらなくなってしまうので、この文章を書いているときでさえ、大変慎重にならなくてはなりません。そして、可能な限り冷静さを保ったまま、皆さんにボタンの素晴らしさをお伝えしようと思います。

ボタンはただの装飾ではありません。大変に実用的でありながらも、デザイン性に優れたボタンが世の中には多くあります。また、私の個人的なことを語らせていただくと、様々なデザインのボタンを収集することを楽しみとしています。

洋服などは特に、その形状や素材に目が行きがちですが、私は真っ先にボタンに目が行きます。冬は特に天国で、(夏は薄手になるためボタンの付いた洋服を着ている方が少ないです)街の皆さんの素敵なボタンを拝見することができます。

ボタン一つ一つに個性があり、大きさ、色、形などがすべて違っているが魅力ですが、そのサイズ感も魅力的です。そっと一つ手に取ってちょうど手のひらに置いて眺める用なサイズに作られているとしか思えません。そのくらい手のひらに一つ置かれたボタンはしっくりときます。いくらでも眺めていられます。

また、たくさんあるボタンを床に並べるというテクニックもあります。20個ほどの様々なボタンを並べてみると(規則正しくならべてはいけません。できるだけランダムが望ましいです)一つ一つが今度は不思議と顔に見えてきます。一人一人の個性が垣間見える瞬間です。

最後のほうはボタンへのマニアックな愛を語りすぎてしまいましたね。失礼しました。私が言いたいのはつまり、ボタンは大変素晴らしいということと同時に、ポケットに入るサイズ感の何か好きなものがあるといいですね。ということなんです。もちろんボタンではなくても別に構いません。私はたまたまボタンだっただけです。勇気がほしい時や、つらい場所にどうしても行かなければならないとき(大人には必ずあると思います)にそっとお気に入りのボタンをポッケに忍ばすと、不思議と勇気が出てきます。残念ながらポケットに入れたボタンは増えませんが。

皆さんにも小さくて、そっと手に包むことができるくらいの素敵なアイテムが見つかることを祈っています。

11月22日は「ボタンの日」


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