【魅惑の昆虫食レポート/後半】 幼虫系はビジュアルに負けたら終わり編
魅惑の昆虫食。
後半は、ちょっと玄人向けの内容でお届けする。
(きっつい画像は有料部分に置いておいたのでご安心を)
(前半、主にセミの話はこちら。↓)
昆虫食といえばセミ、と思ってたので、正直他の虫を食べる心の準備ができていなかった私。
まさかこんなにもたくさんの昆虫を一気に食べることになるとは。。。
お品書きを今一度。
<お品書き>
・ハニーワームの中華風サラダwithサクラケムシ
・ジャイミルのワンタンスープ
・オケラチャーハン
・セミ成虫、幼虫、ソフトシェルセミの素揚げ(蜘蛛、バッタ、コガネムシなどもあり)
・セミ幼虫の燻製
・セミチリ
・セミチョコアイス
前半ではセミと、ちょっとした虫の素揚げのことにしか触れていなかったが、実際はもっとたくさんの中華(虫)料理を作って食べている。
正直、インパクトはこちらの方が強い。
写真は一応調理された食べる状態のものなのでいいかな・・・と思うけど、ちょっとだけ閲覧注意かも。
(自己責任でお願いします!)
ギャーーーン!
仲良し3人組。
ごめんなさい、ちょっとえぐいので拡大は要注意。
手に持っているのがハニーワームの中華風サラダwithサクラケムシ、他、ジャイミルワンタンスープ、セミチリ、写真にないけどオケラチャーハン。
(きちんとした仕上がったお料理の写真は危険なので有料部分で)
一つずつ紹介しよう。
<オケラチャーハン>
通常、フレッシュな虫を使う方がもちろん美味しいのだけど(普通の食材と同じ感覚)、オケラに関しては大量に採取するのがとても大変とのことで、市販品を持って来ていただいた。(どこに売ってんの)
加熱処理された乾燥オケラ(だったはず)なので、そもそもすでにそのままで食べられる状態になっていた。
食感は想像通り、カサっとした感じで大きめの桜えびの感じに似ている。
(基本、昆虫の食感は殻付きのエビに近い。ただし味は違うけど。)
味は不味くもなく美味しくもなく、よくわからなかった。
正直、チャーハンに入ってるとちょっと邪魔だな、と思った。笑
60点。(急に点数つけ出す)
<セミチリ>
ソフトシェルセミ、セミの幼虫を片栗粉で揚げたものを、エビチリならぬセミチリにしたもの。
普通に美味しい!
ここまで味付けされて、原型もあまり見えなくなっているので、正直セミと言われないとわからないかもしれない。
ただ、これも正直な話、エビの方が美味しいと思う。笑
多分、コクみたいなもの、味の深みがセミにはそこまでないのかもな、と思った。
ケチャップやスパイスの味に負けてしまうのかもしれない。
そう思うと、やはりセミは素揚げとか、やさしい味付けのものの方が、セミ本来の味わいはきちんと楽しめるかも。
85点。
<ジャイミルワンタンスープ>
ジャイミル=ジャイアントミルワーム(ツヤケシオオゴミムシダマシ幼虫)は、魚類や爬虫類などの生き餌として販売されているので、釣りをやる人や爬虫類両生類を買っている人には馴染みのある生き物だ。
ジャイミルって何?ミルワームって何?って方、幼虫系が苦手な人は絶対に検索してはならない。
ちなみに今回、そういった生き餌を仕入れたとのことで、大変活きのいいジャイミルがたっぷりとボウルに入れられていた。
(有料記事に画像は掲載します。やばいのでここでは掲載できない。)
ジャイミルワンタンスープはかなり手間をかけて作っていた。
まず活きのいいジャイミルを手に乗せたりして一通り遊んでから、熱湯に入れ下ゆで。
私、幼虫とか蛆虫系、本当に本当に苦手なんだけど、ジャイミルがボウルに入れられているのを見たら案の定急に食材に見えて来て、「活きがいいですね!」なんて言いながらまんまと手に乗せて遊んでしまった。
信じられない。。。
今考えても、怖い、、、けど、アドレナリン大放出だったのだろう。
ウニョウニョと扇動運動しまくる(結構動きが早い)ジャイミルを手のひらで転がして、楽しかった思い出しかない。。。
下ゆでしたジャイミルをミキサーにかけ、裏ごしし、味をつけてワンタンの皮で包む。
めちゃくちゃ手間暇かかっている。
ジャイミルをミキサーにかける時、なんかすごい、こう、ホラー映画とか見てるみたいだった。。。
味は、、、なんとイワシのつみれだった!
イワシのつみれワンタンだわ。
普通に美味しい。
見た目も普通のワンタンスープなので、何にも言われずに出されたら疑問も持たずに食べれる。
ただ、ミキサーにかけている状態を見ているので、たまにジャイミルの動いている光景を思い出してしまうとちょっと気分がおかしくなる。
現実に引き戻されないように気をつけた方がいい、けど、おいしさは◎
90点
<ハニーワームの中華風サラダwithサクラケムシ>
ハニーワーム=ハチノスツヅリガ幼虫(白っぽい小さな幼虫)
サクラケムシ=モンクロシャチホコ幼虫(赤黒くて毛が生えている幼虫)
これは・・・正直ちょっとやばかった・・・
そもそも、どっちも蛾の幼虫。
私、蛾が世界で一番怖いのだ。。。。。。。。
成虫のおどろおどろしい模様、幼虫も大きかったりツノや毛が生えてたり、、、んもーーーー!ってくらい怖いのだけど、、、、
ジップロックに大量に入って来て、皿に乗せられたら、、、やっぱりちょっと食材に見えた、不思議。。。
普通の春雨サラダに、トッピングとして茹でたハニーワームとサクラケムシが乗っているサラダ。
こればっかりは本当に見た目的に萎えた。
つら・・・と思いながら、でもこれも経験だし、、、と思って、まずハニーワーム(白い小さい幼虫)を口に入れる。
これも爬虫類などの生き餌として売られているので手に入りやすい。
名前の通りはちみつを食べる幼虫のようで、言われてみればふっくらとおいしそうに見えて・・・・・来ない、来ない。(画像検索注意)
でも茹でたハニーワームを口に入れると、ほんのり豆のような植物のような香りと味がして、思ってたような気持ち悪さは全然ない。
プチッと潰したあと、茹でてあるので中身はぐちゃっとしているというよりもっとまろやかなクリーミーさがある。
サクラケムシは、個人的には今回の昆虫食の中で一番やばかった・・・
赤黒いボディに毛が・・・・・・・・
大きさも5cmくらいあるし、トッピングというかむしろメイン食材みたいに主張していて、見るからにとにかく萎えた。
ケムシって毒があるんじゃないの?と聞いたけど、サクラケムシは基本的に毒がないケムシらしい。
桜の木によくいるケムシで採取もしやすく、主催のお二人は会社帰りに桜の樹の下でせっせと採ってくれたとのこと。
信じられない。。。。100匹くらいあったよ。。。。
桜の葉を食べて育つため、ほんのりサクラ風味で昆虫食の中でもかなり美味しいと言われている・・・とのことだったけど、味は・・・・もうよく分からない・・・・。
なんていうか、見た目の情報が強烈すぎて、味が入って来ないというか・・・
気になる食感は皮がパツンというか、ウインナーの皮みたいな張りがあって、中身はほろっとした柔らかさ。
茹でてあると口の中で毛は気にならない。
そこまで嫌な味ではないし、確かに桜の風味もするので、これこそ裏ごしして桜あんみたいにしておまんじゅうとかにするといいのかも・・・と思ったけど、とにかく見た目がエグくて、口に入れるたびにものすごく体力を使った。
でもやっぱりそんなにたくさん食べれる物じゃない・・・申し訳ないと思いながら少し残してしまった。
50点
写真はないけれど、セミの幼虫の燻製もいただいた。
これは・・・・美味しい・・・・・!
おつまみだ。
お酒飲めないけどお酒と一緒に楽しみたい、スモーキーでプリッとしっかりした肉感が食べ応えある。
もっと食べたかった。
95点
<セミチョコアイス>
セミの幼虫を砂糖煮にしたものをチョココーティングし、アイスにトッピング。
毎回昆虫食のレポート見て疑問に思っていたのだけど、料理に使うタンパク質系食材を安易にスイーツにして美味しいわけあるかい!と。
鳥もも肉をケーキに乗せますか?
マグロをチョコでコーティングしますか?
なので、セミをスイーツに使う、、、、なんて正当じゃない・・・・!と、勝手に思っていたのだけど・・・・
なんとこれ、なかなか美味しかった。
前編にも書いたけれど、セミの幼虫はナッティ(というらしい、ナッツの風味)なので、大きめのナッツといえばいえなくもない包容力がある。
食感は確かにもう少し柔らかいのだけど(煮てあるので)、方向性はナッツだ。
ナッツ風味だからチョコとかアイスに合うんだ・・・・驚き。
90点
***
そんな感じで、中華のフルコースをしっかりといただいてしまい、違う意味でいっぱいいっぱいになった私。
全体の感想としては、思ったより普通に食べれる、というのがよかった。
だけど見た目で萎えるものもあるし、美味しいと言われるとそこまでかな?と思うものも中にはあるので、全体的にやっぱり、虫じゃなくてもいいのでは?という疑問は残る。
唯一、セミの幼虫は美味しいし、これからも機会があれば食べたいな〜と思ったけど、他の昆虫は、まあ、どっちでもいいか、、、体験できたし気がすんだ、という感じもある。
昆虫食は食べるのにすごく力を使った。
「こんなの平気!」と思っていても、実際は一口一口勇気が必要で、多分知らず知らずのうちに力を消耗し、疲れてしまった。
これも慣れなのかな?と思うけど、毛虫やワーム系はやっぱりこれからも食べるためには気力が必要かな・・・と思った。
ただ、昆虫の味の方向性や食感などの特性により、もっともっと美味しい食べ方や適した調理法があるんじゃないかな?という謎の研究心をくすぐられたのは確か。
昆虫食は水面下でちょっとしたブームになっているけれど(なっているんだよ??)、どうしても「ゲテモノ食い」的な印象を未だ拭えていない。
でもそれは、ビジュアルや調理法も含めて、まだまだ改良の余地があるということだと思う。
昆虫を食材として、「誰でも美味しい」と思う域まで達するように、研究したり商品開発したりするのはまだまだやれることがたくさんありそうだ。
見た目の嫌悪感の問題も大きいし、入手もなかなか難しかったりもするけれど、何か突破口がないかな・・・と勝手に考えるのも楽しい。
昆虫食は様々な可能性を秘めている。
そしてやっぱりセミの幼虫は美味しいし、食事でもスイーツでもどっちでもいける万能食材だ。
気になる方は是非、採取してまずは素揚げからやってみよう。
長くなったけど、最後に有料記事として「やばい」写真をいくつか掲載する。
ジャイミルのアップとか、毛虫茹でてる画像とか、かなり強烈なので心してご覧あれ。(自己責任でお願いします)
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