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kanaecogo
2022年4月4日 04:29
心を開く 入り浸っている楽器屋に、Clay (クレイ) という寡黙な男性がいる。ゆるめのシャツかトレーナーに履き慣れたジーパンという出立ちで、くるりとカールした白髪混じりの髪がいつも黒い太縁の眼鏡にかかっている。その楽器屋には、Clayとは別にオーナーがいるらしかったが、Clayは店長のような立ち位置でお店をまわしているように見えた。客と話し、客の欲しているものを提示し、電話が鳴れば出て、客が
2022年4月1日 01:57
このところ、〈ご褒美〉と称していろいろなものを自分に与えている気がする。コーヒー、チョコレート、アート、コンサートなどがそれにあたる。今回は、ライブチケットとホテルを与えてニュージャージー州のレッドバンク (Red Bank) という港町を訪れたことを書きたい。でも、一番残しておきたいことを先に全部書いてしまおう。ビリー・ジョエルのライブをもう一度見るために、レッドバンクのコンサートホール
2022年3月28日 05:17
今はすでに3月24日になってしまっていて、日本行きのフライトまでちょうど1週間となった。この期間の記録をスキップすることも考えたけれど、現時点で覚えていることだけが残るのも面白いかもしれないと思えたので、キーボードの上に指を滑らせてみている。完全数の年になった完全数の年になった。人類に可能な完全数の年はおそらく2度だけだと思うが、その2度目のほうを迎えた。うれしい。外国で誕生日を迎えるのは
2022年3月10日 09:28
(Picture: Georges-Pierre SeuratPort-en-Bessin, Entrance to the Harbor) 2月が短い。深呼吸をしようと思い立つまでに2週間、肺の中を空っぽにするために息を吐き続けて1週間、そこから息の止まるような忙しさで1週間を過ごし、いよいよ息を深く吸い始めようとしたところで、2月が終わった。ブルース・ジャム・バーへ友人に連れられ、ブル
2022年2月21日 08:24
先日のライブで一時的に骨抜きにされたものの、腑抜けずに仕事をし、描きたかったものを描き、ドラムを叩き、ギャラリーを訪れ、先送りにしていたことに着手しはじめるなど、まずまずの一週間だった。気候のこと今週、最高気温が16℃の日があった。氷点下が続いた日々を思うと、同じ土地にいるのが信じられないほどの陽気だった。視界に映る色があたたかい。山吹色のフィルターを目に入れたみたいに。春の匂いがする。
2022年2月14日 16:44
2022/2/12。ビリー・ジョエルのライブのために Madison Square Garden へ。ライブで私が見たものと感想を残す。「ライブレポチャレンジ」と称して、当日のセットリストをまとめたSpotifyの1時間49分のプレイリスト(こちら)の再生が終わるまでにこの記事を公開したいと思う。普段よりも校正の時間が短くなってしまうが、終演から24時間が経過しても未だに冷めない興奮をここ
2022年2月2日 15:17
前回の『記録』を書いたときとは対照的に、時間が経つのがとてもはやく感ぜられた。おっちゃんと川沿いを歩き、仕事をし、生理痛にくるしみ、確定申告を済ませ、大雪を見守り、1月を終えようとしている(と書いているうちに、2月になった)。寒さについて渡米前にニュージャージー州の気温を調べたとき、1月は最低気温−13℃から最高気温12℃ほどとかなり幅があるようだった。しかし、私には0℃以下の外気温や気候が全
2022年1月24日 11:54
今回は日付ごとに事象と心象を追っていきたいと思う。1/16NYへ マンハッタン暖房の効いたバスがマイナス3度のマンハッタンまで連れていった。道中、ハドソン川を越えるときはトンネルに2分45秒くらい潜っていた。川幅が2キロを超えるのだそうだ。時間を数えたのは私ではなく、iPhone 12 miniだ。川幅を検索したのは私だ。川幅を計測したのは・・・。ぼんやりと景色眺めているうちに、バスはポー
2022年1月18日 11:47
このところ、キアヌ(・リーブス)がキヌアを調理しているようすが想像されて頭から離れない。私のツイートの「キヌア」を「キアヌ」と誤読した友人のせいである。2年ほど前に初めて食べて以来、いつか自分でサラダボウルにしてやるのだと思っていたキヌアをついに調理するときが来た。その興奮のまま「キヌア in サラダボウル」とツイートしたら、「キアヌ in サラダボウル」だと思ったようなのだ。そして冒頭の
2022年1月12日 07:45
「うまく言葉を結べないタイミング」がときどき訪れる。「言葉にしておかなければ、考えていたはずのことを忘れてしまいそうで、しかし、無理に言葉にしようとして自分の思いとは異なるものが表出してしまうことは避けたく、それが旋回してうまく言葉を結べないタイミング」のことである。そういうときによく、小さいころに没頭したゲームのことを思い出す。矢印キーでプレイヤーキャラクターを進ませるとき、壁に行き当たる