マガジンのカバー画像

季節と暮らし。

41
季節や時間の移ろいを大切にしていきたい。そんな想いでいつもより少し丁寧に『時』を感じてみた生活の記録。
運営しているクリエイター

#毎日note

夏と秋、季節と共に”時間”を想う。

夏の暑さが極まる8月。 照り付ける太陽の日差しも強く、外に出るのも普段より体力が削られるようです。 今日から三連休も始まり、夏休みやお盆休みを楽しまれる方も多いのではないでしょうか。 そんな8月ですが、二十四節気では8月8日から『立秋』という秋の初めの季節に入りました。 よくよく五感を研ぎ澄ませてみると、空気に秋の匂いがかすかに混じり、ほんのり季節の変わり目を予感させる要素がちらほらと見えるようにもなってきました。 暑さが続くとつい、早く涼しくならないものかとぼやいてし

夏と紫陽花。

東京に住んでみて最初に感動したことは、 『四季が暦通り楽しめること』でした。 北海道出身の私にとって、それはとても憧れで。 3月に見る桜、蝉の声が響く暑い夏、金木犀が香る秋。6月の梅雨でさえ、最初の年はとても新鮮に感じたことを今でもよく覚えています。 そんな経験を経て今年再び北海道へ戻ってきた私は、改めてその気候の違いに楽しさを感じています。 今日は朝に余裕があったので、通勤前に少し遠回りして普段行かないパン屋さんへ寄ろうと思ったのですが、 その道中で鮮やかなブルーが目

七夕の夜と、鉄風鈴。

本日より、二十四節気では『小暑』という季節に入りました。 梅雨が明け、本格的な暑さが始まりだすこの時期は、次の『大暑』と合わせて『暑中』といい、暑中見舞いを送る季節としても知られています。 そして本日7月7日といえば有名な行事がもう一つ。 五節句の一つでもある『七夕』の日。 もともと日本にあった禊の風習『棚機(たなばた)』と、中国より伝わった伝説や行事が結びつき、時代と共に形を変えながら現代の『七夕』へと変化していったそうです。 こんな日は天の川に想いを馳せて、短冊に

先人たちから学ぶ、自分との向き合い方。

6月21日に夏至を迎え、季節はいよいよ夏の盛りへと進んで行きます。最近は夕方もずいぶん明るく、夜は徐々に過ごしやすい気温となってきました。 夏至は二十四節気の中でも大きな節目の一つにあたるので、私もあやかって今年の下半期の目標でも書いてみようかと記事に向かったのですが、どうにも上手く手が進まず、気づけば数日記事が書けない日が続きました。 今年の私は迷ったり悩んだりしていることが多く、ここ数日もまた少し気持ちが落ち着かない日々。 振り返ってみると、どうやら2023年の私は

梅雨にしかできない”特別”を楽しむ。

6月6日。 6が二つ続く本日より、二十四節気では『芒種』という季節に入りました。 稲などの穂先にある突起を「芒(のぎ)」と言い、稲や麦などの種を蒔く頃を「芒種」と表したそうです。 この頃は雨や曇りが多くなる季節でもありますね。 雨の日に外へ出ると、どうしても人間の私は「傘が邪魔だなぁ」とか、「服が濡れた!」とか、気持ちが下がることも多くなりますが、 意識を少し離してみれば、家々の庭に咲く花たちや、コンクリートの隙間から生える名もなき草、そして大きく咲き誇る紫陽花の、 そ

『さっぽろライラックまつり』で、初夏を味わう。

昨日より、二十四節気では『小満』という季節に入りました。 すっかり外は暖かく、季節が夏へと歩を進めていることを肌で感じるこの頃。空気は少し湿った重みを纏い始め、梅雨の気配も徐々に感じられます。 そんな5月下旬。私が住む札幌では見ごろを迎えるライラックにちなんだ『さっぽろライラックまつり』が開催されています。 1959年より始まり、初夏を告げる札幌を代表するイベントとして親しまれてきたこのお祭り。 今年は約4年ぶりの通常開催とのことだったので、先週末に私も少し遊びに行ってく

風薫る、初夏の足音。

本日、5月5日は、奈良時代に中国から伝わった五節句の一つである「端午の節句」です。 日本では「こどもの日」としても親しまれ、子どもたちの(特に男の子の)健やかな成長を祈願する日とされています。 もともと「端午」は月の最初の午(うま)の日を指していたそうですが、「午」と「五」の音が同じ発音であったことから、数字の「五」と意味が混同されるようになり、5月5日が祝いの日となっていったそうです。 五月人形や鯉のぼり、健康を保ち邪気を払うとされている菖蒲湯など、この日にまつわる行事

私は春を追い越していたみたい。

ここ数日、春にしては温かな気温が早くも次の季節を感じさせるこの頃。 本日より、二十四節気では「穀雨」という季節に入りました。 天からの豊かな雨の恵みが大地を潤し、穀物たちに元気を与えるエネルギー溢れる季節です。 私が住む札幌ではようやく梅や桜が開花し始め、GWあたりにやっと見ごろを迎えそうです。 西から東へ走り抜けてきた桜前線にもゴールが見え始め、ようやく日本全土に春の知らせが行き渡ります。 3月頃まで東京にいて花々の開花を楽しんでいたので、 私が春を追い越したような、季

前に進むために、"諦める”。

春も深まる今日この頃。 本日より二十四節気では「清明」という季節に入りました。 「清浄明潔」という言葉が由来の季語で、草木や虫、全ての命が生き生きと煌めきを見せる季節。日本語ですと「生命」と同じ音を使うので、命の躍動をより想像させられますね。 中国では、ご先祖様にご加護と平安を祈る『清明節』でもあり、日本のお盆のような季節でもあるそうです。 清らかに、明るく、生き生きと。 自然だけでなく我々人間にも、同じように命が輝く光が降り注いでいることでしょう。 さて、近頃の私は

心が訴えかけてくる言葉。

昨日より、二十四節気では「啓蟄」という季節に入りました。 大地から小さな生き物たちが顔を出し、生命の躍動が聞こえてくる頃。そろそろ冬が残した冷気も去り行き、暖かな春風が地上を満たすことでしょう。 そして本日は満月です。 アメリカ先住民族の農事暦では、本日の満月を『ワームムーン』と呼ぶそうで、虫たちが地表へと出てくる様を表現しているとのこと。 春がある気候の国では、遠く離れていても、同じような感覚を持っていたことが窺えますね。 啓蟄。 生命が春に向かい動き出す季節。 昨

桃の節句に、東と西の桜餅。

ご近所さんの庭々にある梅の木が、日に日に花開いてゆく姿を見るのが、私の最近の楽しみです。 今朝は、満開の梅の木にメジロが二羽、仲睦ましそうに花の蜜を吸いに来ていて、思わず立ち止まって眺めてしまいました。 小っちゃくて可愛らしく、桃色の中に生える黄緑色がなんとも鮮やか。 朝からとても癒される光景でした。 そんな今日は、3月3日、桃の節句ですね。 もともとは中国の「上巳の節句」という、無病息災を願う厄祓いの行事が由来で、 平安時代に日本に伝わってからは、紙や藁で作った人型

家の中にも、春の訪れを。

2月も下旬に差し掛かり、また少し、季節の移ろう音が聞こえてくるようです。 昨日より二十四節気では『雨水』という季節に入りました。 雪解けが始まり、大地に水が染みわたるこの季節は、農耕の準備を始める目安となっていたそうです。 もうすぐ春一番が吹き抜け、鶯のさえずりと共に、本格的な春を感じ始めることができそうですね。 家で作業をする時間が多いので、部屋にも春っぽさを取り入れてみました。明るくはつらつとした色合いが、心に元気を与えてくれます。 花屋さんに行くと、学生時代にアル

今年はカヌレでバレンタイン。

昨日はバレンタインデーでしたね。 想いを込めたチョコレートで素敵なひと時を過ごされた方も多かったのではないでしょうか。 私は昨日、日本橋方面にいたので、バレンタインデーを名目にコレド室町でずっと気になっていたお店に寄ってみました。 Canele de CHIANTI(カヌレドキャンティ)新潟に本店があるカヌレ専門店で、最大18種のフレーバーから好みの味を選べる、もっちり新食感なカヌレ屋さん。 去年の夏から日本橋のコレド室町にもお店を出されていて、ずっと気になっていたので

東京の雪から、江戸に想いを馳せてみる。

今朝はとても冷え込んでいて、布団から出るのに一苦労。 カーテンを開けてみると、家々の屋根に雪が降り積もっていました。 東京の雪景色だ! 上京して4度目の冬となりますが、ここまで雪が積もった景色を見たのは初めて。 悪天候で苦労された方が大勢いるかと思いますが、不謹慎にも、私は少し感動を覚えてしまいました。 しかし、雪国育ちなので ”雪で滑ることの危険性” もよくわかっているつもりです。少しの雪でも、冬用タイヤではない車で走る怖さを思うとぞっとしますし、冬靴じゃないと滑るの