● プロセス考課の重要性 過去の過度の成果主義の反省もあり、プロセスの重要性が叫ばれています。目先の結果だけを追い求めるのではなく、やるべきことをしっかり行って長期的な成果に結びつけようという考えです。また、プロセスをしっかり評価することで、育成にも結び付けることができますし、全体のレベルアップに結び付けることもできます。 ただ、プロセス考課の重要性はわかるが、目標管理による業績評価とちがってプロセス考課は評価が難しいとよく言われます。確かに、基準が明確でなかったり、
〇 はじめに 上司が一方的に部下を評価する時代は終わった。これからは部下との合作により納得性の高い人事考課をすることが求められる。 そのためには、 ・ 合作が可能な人事考課の仕組と仕方 ・ 合作が可能な人事考課の活用方法 ・ 合作が可能な上司・部下のレベルアップ が必要である。 特に、上司・部下のレベルアップが必要であるが、逆に「上司と部下の合作による人事考課」を目指すことで、上司・部下のコミュニケーションが良くなり、職場の活性化、さらには上司・部下のレベルアップにつ
成果向上型人事制度を提唱して10年以上経ったので、その制度導入の効果測定を試みた。 人事制度導入による効果測定は初めての試みで難しい部分もあったが、可能な限り導入企業にご協力をいただいて調べてみた。 1.効果測定の項目と方法 研修効果を測定する方法に「カークパトリックの4レベルフレームワーク」という考え方がある。簡単に言うと、研修の効果を把握するにはレベルが4段階あり、そのレベルに応じた測定方法がある。 【参考】 カークパトリックの4レベルフレームワークの要約 レベル
どのような職業観を持っているかは自由である。価値観の多様化により、管理職を目指して仕事をする人もいれば、仕事は仕事と割り切って仕事する人もいる。 どんな仕事でもやってみたいという人もいれば、慣れた仕事、同じ仕事を続けたいという人もいる。どのような職業観を持っているかは自由であり、それを理由に人事考課に差をつけることは許されることではない。 人事考課は行動事実や仕事の結果を評価するものであり、本人の価値観や職業観を評価するものではないからである。 しかし、仕事の与え方と
1.コミュニケーションを良くする ① コミュニケーションの量を増やす。(考課者の責任として) 考課者は、あらゆる機会をとらえてコミュニケーションの機会を増やす。 評価育成面接(フィードバック面接)は、不可欠である。時間に余裕を持って行えるように工夫する。 ② コミュニケーションの質を良くする。(被考課者の努力が必要) 人事考課は事実に基づいて行うものであるが、考課者が被考課者のすべての出来事(事実)を知っているわけではない。被考課者からの情報提供(報告、連絡、相談)がな
1.納得性とは 辞書によると、納得とは「他人の考え・行為を理解し、もっともだと認めること。」という意味であり、~性とは「その性質・傾向を持つことを表す接尾辞。」である。したがって、納得性とは「他人の考え・行為を理解し、もっともだと認めることができる内容であること」という意味になる。 2.人事考課の納得性 一般に、人事考課の結果が自分にとって都合がよければ、その結果に至った理由に関係なく多くの人は納得する。しかし、全員が良い結果になるとは限らない。悪い結果になってしまう場
1.公正とは 辞書によると、公正とは「かたよりなく平等であること。公平で正しいこと。また、そのさま。」ということである。多くの人は道徳として、公正であって欲しい、公正であるべきだと思っている。また、個人の損得に影響がある場合は、公正であることをさらに強く要望する。 2.人事考課における公正 ① 分配的公正(結果の公正) 自分の評価と他人の評価が釣り合っている、あるいは、自分の投入した努力と得られた評価の度合いが他の人と釣り合っている場合に公正さを感じる。 しかし、これは
● 人事制度が全くないので、新たに作りたいとい相談をよく受ける。本当にそうであろうか。 実際には毎月給与を払っているわけであるし、妥当な人に役職を任命しているはずである。「人事制度がない」ということはありえない。現在も運用している立派な人事制度があるはずである。 まして、何十年も立派に成長し存続している会社であれば、それに見合った立派な制度があるはずである。 「人事制度が全くない。」というのは、人事制度そのものがないということではなく、ただ、紙に書いていないだけである
● 顧客満足は社員満足から生まれる! よく「顧客満足」が大事であるといわれるが、その顧客に満足を与える側の社員が会社や仕事に不満を持っていては、顧客に満足を与えることはできない。 顧客満足を実現するためには、まず社員が会社や仕事に満足していることが不可欠である。社員が会社や仕事に満足感を持ってイキイキと仕事をすることが、顧客満足につながり、業績向上に結びつくのである。 1.目指す状態とは(社員が会社や仕事に満足している状態。) ① 社員が自社の商品やサービスを心のそこか