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社員満足の人事制度

● 顧客満足は社員満足から生まれる!
 よく「顧客満足」が大事であるといわれるが、その顧客に満足を与える側の社員が会社や仕事に不満を持っていては、顧客に満足を与えることはできない。
 顧客満足を実現するためには、まず社員が会社や仕事に満足していることが不可欠である。社員が会社や仕事に満足感を持ってイキイキと仕事をすることが、顧客満足につながり、業績向上に結びつくのである。

1.目指す状態とは(社員が会社や仕事に満足している状態。)
① 社員が自社の商品やサービスを心のそこから「いいものだ」と思っている。
② お客様に自社のすばらしい商品やサービスを通して満足してもらいたいと思っている。
③ そのような活動を通して社会に貢献したいと思っている。
④ お金のためだけでなく、仕事にプライドと喜びを感じながら働いている。
⑤ 自分も成長し、会社も成長しているとみんなが感じている。

2.絶対にあってはいけないこと
(金銭による「アメとムチ」で社員を煽る(あおる)ようなことはあってはいけない。)
① 社員同士で過度の競争を仕掛け、金銭の取り合いやポストの奪い合いを強要するようなこと。
② 本人の努力や能力・行動を評価せず、結果だけで評価し、処遇に反映するようなこと。
③ 目標管理という名目で、ノルマ管理を行い、社員を苦しめるようなこと。
④ 成果を上げるための仕組み作りや人材育成をしないで、個人のやる気のみを強調するようなこと。
⑤ 文句を言った社員にコッソリ給与や賞与を上げ、文句は言わないでまじめに仕事している社員の給与や賞与は据え置くようなこと。

3.まず不満の原因を排除する(正直者がバカを見ないようにする。)
① 賃金や賞与の決め方を見えるようにする。
② 昇格や昇進の理由が本人はもちろん、周りの人にもわかるようにする。
③ 外的要因に影響を受ける結果だけで評価しない。「やるべきことをやっているかどうか」という自己努力が反映する項目も評価の対象とする。


4.さらに満足度を高めるために(社長と同じ価値観を持った社員をたくさん作る。)
① 会社が求める期待像や各人の役割を明確にして、経営者の考えと社員の考えが一致するようにする。
② 会社の業績がよくなれば、社員の処遇もよくなるようにする。
③ 評価制度を明確にし、社員が努力すれば報われるようにする。
④ 社員が成長することで、より高いレベルの仕事を担当し、更なるレベルアップを図れるようする。金銭だけでなく、仕事で報いるようにする。
⑤ これらのことにより、「やらされ感」を「やる喜び」に変える。
● 何かの縁で同じ会社に入った以上は、
一生をかけて仕事をしようと思えるような会社にしたい。

5.人事制度よる社員満足度向上策(社員満足の仕組みを作る。)
① 会社の業績が社員の賃金、賞与に反映するようにして、そのルール基準を公開する。
② 人事評価の内容や基準を明確にして、公開する。
③ 人事評価の結果は本人にフィードバックして、今後の育成に結びつける。
④ 人事評価の結果は、賃金、賞与、昇格、昇進にきちんと連動するようにする。
⑤ 賃金表を作成し、昇給の基準を公開する。また、その水準や基準(金額決定ルール)は安心できるものにする。
⑥ 昇格・昇進基準を作成し、公開する。
⑦ 賞与の総額決定方式を公開する。また、個人への配分の基準を公開する。
⑧ 退職金の計算方法は賃金と連動しないものとし、社員が安心できるように退職金の原資は外部積み立てを徹底する。
⑨ 上司・部下(経営者と社員)の話し合いの機会を増やし、会社の目標や方針だけでなく、各人の役割も明確にし、共通認識を持つようにする。
⑩ パート社員についても、能力や努力が報われるような仕組みにして公開する。

6.人事制度以外の社員満足度向上策(日頃から、精神的報酬を高めるようにする。)
① 認めてほめる。
② 共通認識を持つようにする。
③ 仲間意識を高めるようにする。
● その具体策として
① 頑張った社員に対して、朝礼やミーティングでなどで拍手して表彰する。
② 自社の商品やサービスに対するお客様からの喜びの声を掲示板に貼ったり、会議で発表したりする。
③ 会議では、できない理由やできない人を叱責するのではなく、できた人にうまくいったやり方や方法を発表してもらうようにする。
④ 日を決めて、全員参加での昼食会・飲み会(お誕生会を兼ねる)を実施し、仲間意識を高める。
⑤ 定期的にトップ(社長)と直接話ができる会を設ける。 など

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