見出し画像

人事考課の納得性

1.納得性とは
 辞書によると、納得とは「他人の考え・行為を理解し、もっともだと認めること。」という意味であり、~性とは「その性質・傾向を持つことを表す接尾辞。」である。したがって、納得性とは「他人の考え・行為を理解し、もっともだと認めることができる内容であること」という意味になる。

2.人事考課の納得性
 一般に、人事考課の結果が自分にとって都合がよければ、その結果に至った理由に関係なく多くの人は納得する。しかし、全員が良い結果になるとは限らない。悪い結果になってしまう場合もある。そんな場合に、結果について納得せよと言ってもなかなか納得できるものではない。やはり、その結果に至った理由を丁寧に説明し、評価の手続きについての納得性を高めることが必要になる。

3.納得性の重要性
 仮に公正な評価であっても、評価を受けた人がその評価結果に納得しなかったら、今後の仕事に対する意欲向上に結び付きにくい。逆に、公正でない点がある評価であっても、考課者からの十分な説明により評価を受けた人が納得していれば、今後の仕事に対する意欲が後退することはない。十分な説明を受けることで、「認められている」「大事に見守ってもらっている」という気持ちが強くなり、更に仕事への取り組み意欲も増大する。

4.納得性を高めるための必要条件
① 評価結果の妥当性

 定められたルール・基準に則って判断されたものであり、「手続き的公正さ」が高いことが最低条件である。ルールを無視した評価結果を面接で説得して納得させようとするのは論外である。

② 評価理由の丁寧で十分な説明(手間ヒマをかける)
 単にルールや基準の説明だけでなく、どのような点を検討してどう判断したか、決定までのプロセス(考課者の頭で考えたこと)までを説明することで、「そこまで考えてくれているのか、ちゃんと見てもらっている」と感じ納得する。

③ 真摯な態度で接する
 面接の場面などで、相手を尊重して、一人前の人間として対応する。相手の話をよく聞き、丁寧に質問に答える。相手の話を途中でさえぎったり、質問を無視したり、感情的になったり、怒鳴ったりしない。
また、日ごろからも、相手を尊重して、自尊心を傷つけない。

ブログ「人事コンサルタントのブログ」

ホームページ「評価の疑問」

BESE「評価の疑問」屋

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?