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人事制度の可視化

● 人事制度が全くないので、新たに作りたいとい相談をよく受ける。本当にそうであろうか。

 実際には毎月給与を払っているわけであるし、妥当な人に役職を任命しているはずである。「人事制度がない」ということはありえない。現在も運用している立派な人事制度があるはずである。
まして、何十年も立派に成長し存続している会社であれば、それに見合った立派な制度があるはずである。

 「人事制度が全くない。」というのは、人事制度そのものがないということではなく、ただ、紙に書いていないだけである。
 明文化されていないから、決定者以外はわからないということだ。決定者(社長や実力のある役員)には、自分なりの判定基準があり、人事制度があるということである。

 したがって、まず、今ある人事制度を目に見えるように「可視化」することが先決である。可視化することで、今の状況に合わない点や将来への問題点が見えるようになってくる。そして、その部分を改善していけばよいのである。

 現状の人事制度を可視化しないで、今まで運用してきた現状の人事制度を否定して、新しい制度をいきなり導入してもうまく行く可能性は低い。

 まず、今運用している制度の可視化を行い、よい点や問題点を認識した上で改善していくようにした方が不要な混乱を防ぐことができるし、より自社にあった制度として運用できるようになる。と考える。

 もちろん、可視化の仕方や見せ方などは注意が必要である。

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