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子どもたちのオンボーディング|暮らしからHR

ちょっとだけ、感動したことを残しておこうと思う。

【オン・ボーディング(on-boarding)】
「船や飛行機に乗っている」という意味の「on-board」から派生した言葉。
新しく乗り込んできたメンバーに対し、必要なサポートを行い、慣れてもらうプロセスのこと。
HR用語としては、新たに受け入れた人材を戦力化させるまでの一連の受け入れプロセスを意味する。

4歳の通う保育園は縦割り保育で、4歳は今年度から年中になり、クラスには後輩の年少さんが入ってきた。

昨日はオンラインで保育園の保護者会があって、子どもたちみんなが年少さんをとても気にかけていることを聞いた。

お散歩に行くときに、子どもたちは手をつなぐ。
お兄さん、お姉さんは自分よりも小さい子と手をつないで、道路の外側を歩いてあげることになっている。

お兄さん、お姉さんたちがやさしいので、最近は年少さんたちから声をかけていくこともあるらしい。

4歳を寝かしつけるときに保育園の話を聞いてみた。

「年少さんが4歳くんおててつなごう?って言ってくるの?」

「ううん。4歳がてつなごうか?ってきくの」

「そうなんだ。つなぎたい子がいるの?」

「ううん。年少さんはまだ4歳のことわからないかもしれないでしょ?(だから自分から声かけるの)」

「そっかー」と答えながら、わたしはびっくりした。

4歳は自分なりに考えて自然にオンボーディングをしている。

○ 名前と顔が一致しない人を誘うのはむずかしい
○ 自分より大きな人に自分から声をかけるのはむずかしい
○ 受け入れる側から声をかけてあげる必要がある

大人でも、つい新しくオンボードしてきた人に
「分からないことがあったら聞いてね」
「なにかあったらいつでも声かけてね」
と言ってしまいがちである。
それも、やさしさのつもりで。

でも、新しい人はだれに声をかけていいかわからないし、なにが分からないかもわからないのだ。

子どもには、4歳のそんな気づかいはわからないから「てをつなごう」と声をかけても、気分次第で「ありがとう」もなく、「いやだ」と言われることもあるだろう。

それでも自分から声をかけていく。

先輩になってただただ先輩風をふかしているのかと思っていた4歳は、純粋に、年少さんたちが早くクラスに溶け込めるようにという、もっと深い考えの中にいた。

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