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【五臓の働き ①肝(かん)】その不調、肝の異常かも?

KAMPO MANIA 漢方薬剤師の西﨑れいなです!

今回のテーマは

『五臓 肝(かん)』


以前の投稿で、五行説五臓六腑気血水と解説していきました。

何のこと?
難しい話?
その投稿気になるけどどれ見ればいいの?


そんなみなさま、ぜひこちらをタップしてご覧ください。

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今回は五行の「木」にあたる、「肝」について詳しく解説していきましょう。

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肝の働きは大きく2つ。

●血を貯蔵し、必要な場所へ必要な量の血液を供給(蔵血)

●気血水を全身に巡らせる(疏泄)→特に気血と深く関係


肝の働きが正常であれば、血液が全身に巡り、栄養が十分に行き渡ります。また、肝は自律神経とも深い関わりがあります。

自律神経とは、心拍や血圧、消化、排泄など、生命維持のために働くシステムのことで、自分の意思ではコントロールできません。

交感神経と副交感神経から成り立ち、交感神経は身体を動かし活発にさせる神経、副交感神経は身体を休ませリラックスさせる神経です。
みなさんの身体は、この相反する2つの神経でコントロールされています。

健康的な生活を送るためには自律神経が整っていることが基本となりますが、
現代の忙しいストレス社会では、自律神経の乱れ、すなわち、交感神経が働きすぎている状態が続き、慢性的な不調や疾患を引き起こしやすい状況下にあります。

さて、ここで話を戻しましょう。
前述で肝は自律神経と深い関わりがある、とお伝えしました。

漢方では「肝は疎泄(そせつ)を主る」といわれ、
この「疎泄(そせつ)」とは気血水を滞りなくスムーズに巡らせる働きのことをいいます。スムーズに巡ることで自律神経が整い、心身ともに健康な状態でいられるわけです。

肝はストレスに非常に弱いため、日常的にストレスを受け続け上手に発散できないと、心と体に様々な不調があらわれます。

ストレス過多
・→肝の異常が起こる
・・→自律神経が乱れる
・・・→日々の不調に苦しむ
・・・・→放っておくと病気になる

【肝の異常による主な症状】
イライラ、気分の落ち込み、情緒不安定、不安感
動悸、息切れ、めまい、頭痛、食欲不振
消化不良、胃痛、便秘、下痢、手足の震え etc...

気滞


肝は五行の「木」にあたります。

木々のようにのびのびとしなやかに上に伸び生長していく性質があるので、肝の働きを整えるためには何よりも、自分なりのストレス発散方法を見つけ、普段から意識してリラックスする時間を作ることが大切です。
忙しい日々の中でも、1日のどこかでほっと一息自分を癒す時間を作りましょう。


また、肝と関係の深い季節は春。
冬が終わり徐々に寒さがやわらいで、心も体も活発に活動し始める季節です。

年度が変わり、入学や就職、異動など、新生活が始まる春は、ワクワクやドキドキで心が高まる一方で、環境の変化により不安や緊張などのストレスを受けやすく、自律神経が乱れやすい季節でもあります。

さらに春は、朝晩と日中の気温差が激しく、外からの直接的なストレスも感じやすいですよね。

肝を整えるための春の養生法として、漢方の古典である「黄帝内経(こうていだいけい)」には、
少し早く起きて、締め付けをほどき、のびのびと過ごすと良いですよ〜
といった記載があります。

この時期の過ごし方のポイントは、

【のびのび、穏やかに、ゆったり、リラックス】

です。

私も暖かくなってくるこの時期は特に、
心は意欲的に!体は活動的に!と、ついつい頑張りすぎてしまう傾向があります。
・・・気をつけます。笑

心穏やかに過ごす時間を大切にして、毎日過ごしていきましょう!

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