【基礎から学ぶ漢方②】漢方医学の基本概念、知っておくべき五つの要素。
KAMPO MANIA 漢方薬剤師の西﨑れいなです。
本日は2月3日節分!!
節分とは、季節を分けるという意味で、
本来は立春・立夏・立秋・立冬の前日すべてを節分といいます。
現在では、豆まきをしたり恵方巻きを食べたり、行事ごとを楽しむのは立春の前日が一般的となりました。
みなさん豆まき、恵方巻きの準備はできていますか?
(私はバッチリです)
さて。
前回のテーマは陰陽論でした。
陰と陽は、相反するものでありながら、一方がなければもう一方は存在せず、常に変化しながらも互いにバランスを保つことが理想の状態
とお話しましたね。
そして今回はその陰陽論とともに重要な概念である
『五行説』
について解説していきます。
陰陽論と五行説は、
古代中国で別々に発生したものですが、のちに結合し陰陽五行説として展開されています。
世の中のあらゆる全てのものは、
木・火・土・金・水の5つの要素から成り立っている
という考え方です。
5つの要素と言われてもなかなか言葉だけではわかりにくいと思うので、図で見ていきましょう!
図を見ると、木→火→土→金→水→木→火…
の順に右回りで循環しているのがわかりますね。
右回りの生み出す関係を「相生(そうせい)」、他を抑制する関係を「相剋(そうこく)」といいます。
相生(そうせい)
木は燃えて火を生じ、火は木を燃やして土を生じ、土からは金(鉱物)が生じ、金は水を生じ、水によって木を生長させる
相剋(そうこく)
水は火を消し、火は熱で金属を溶かし、金は木を切り倒し、木は土に根を張って養分を吸収し、土は水をせき止める
5つの要素で過剰になれば抑え、不足すれば補う・与える、というように1つ1つがコントロールされながらバランス良く保たれる、と考えられています。
五行説は医学でも用いられるようになり、
木・火・土・金・水を人体の五臓(肝・心・脾・肺・腎)に当てはめて、それぞれの機能や働きなどを説明しています。
肝は木、心は火、脾は土、肺は金、腎は水
バランスがとれている状態が健康、崩れている状態が病気と考えるのです。
漢方医学でいう肝・心・脾・肺・腎は西洋医学の肝臓・心臓・脾臓・肺・腎臓とは少し異なり、もっと広い意味を持ちます。
この五臓それぞれの働きについては、また次回以降に解説していきしょう!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?