かもとき ゆうと

読み物を書いています。

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  • 異世界自己啓発ラジオ

    異世界ファンタジー×自己啓発。 みなみは騙されて異世界に連れてこられた。 監禁された上になぜかラジオの人生相談番組のパーソナリティを担当させられる。 元の世界で取得していた自己啓発の知識を利用して、異世界人の悩みに必死に答えていくうちに、人気ラジオパーソナリティーになっていくみなみ。 日々の放送をこなしながら、なんとか元の世界に戻る方法を模索していくのだが……

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幸せに働ける仕事とは 前編~異世界自己啓発ラジオ【第1話】

「ラジオの前の皆さーん!こんばんは!みなみでーす。今日も始まりました『人生攻略相談室』。この番組では、毎回異世界から届いたお悩みをバッサバッサと解決していきます…

国民を動かすキングのスピーチ 後編~異世界自己啓発ラジオ【第8話】

「二世さんのスピーチには致命的な欠陥があるの。なんだか知りたい?」 「もちろん。教えてくれたまえ」 「それはね、何をするかは話しているけど、なぜするのかを話してい…

国民を動かすキングのスピーチ 前編~異世界自己啓発ラジオ【第7話】

「今日の相談者はなんと王様ですよ!」  ローゼンちゃんが目を輝かせて鼻息荒く教えてくれる。  心なしか耳の毛が逆立っているように見える。 「スゴイね! ついにキ…

自己肯定感が低い時には 後編~異世界自己啓発ラジオ【第6話】

「あとさ、自己肯定感を簡単に上げる方法があるんだけど……」 「何ですか?」  ミカエルの声から前のめり感が伝わる。 「“イイネ日記”を付けること」 「“イイネ日記…

自己肯定感が低い時には 前編~異世界自己啓発ラジオ【第5話】

「今日の相談者は男性です。ステーション78のミカエルさんです。」  今日も元気はつらつなローゼンちゃん。 「ステーション78?」 「宇宙ステーションです。ミカエルさ…

新しいチームにすぐ馴染むには 後編~異世界自己啓発ラジオ【第4話】

「そうだ!あと、短期間でチームに馴染むコツがもう1つあるけど知りたい?」 「もちろんだ、教えてくれたまえ」  いちいち偉そうなんだよなコイツ…… 「すごくシンプル…

新しいチームにすぐ馴染むには 前編~異世界自己啓発ラジオ【第3話】

「ローゼンちゃん、今日の相談者は?」 「男性の方です。ジャスティスシティのミストマンさんです」 「また、個性的な名前だ……」 「ジャスティスシテイはスーパーヒーロ…

幸せに働ける仕事とは 後編~異世界自己啓発ラジオ【第2話】

「分かりました、私……やっぱり白魔導士になります!」 「え!そっち?」  思わずズッコケる。 「はい!みなみさんと話して気持ちがスッキリしました」 「叶わない夢か…

幸せに働ける仕事とは 前編~異世界自己啓発ラジオ【第1話】

幸せに働ける仕事とは 前編~異世界自己啓発ラジオ【第1話】

「ラジオの前の皆さーん!こんばんは!みなみでーす。今日も始まりました『人生攻略相談室』。この番組では、毎回異世界から届いたお悩みをバッサバッサと解決していきます」

 コンクリート打ちっぱなしの壁に囲まれた殺風景なラジオブースで、今日も番組が始まる。
 がらんとした部屋に唯一置いてあるテーブルの前に座り、卓上のマイクで異世界に向けて喋っている。
 もう何回目の放送になるのか、数えるのはとっくに止め

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国民を動かすキングのスピーチ 後編~異世界自己啓発ラジオ【第8話】

国民を動かすキングのスピーチ 後編~異世界自己啓発ラジオ【第8話】

「二世さんのスピーチには致命的な欠陥があるの。なんだか知りたい?」
「もちろん。教えてくれたまえ」
「それはね、何をするかは話しているけど、なぜするのかを話していないこと」
「え、どういうことだ?」
「今回で言えば宣戦布告をすることは話しているけど、なぜ戦争するかについて話していない」
「なるほど、で、なんでそれがダメなのだ。」
「人はね、なぜそうするのかが分からないまま、なにをするのかを伝えられ

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国民を動かすキングのスピーチ 前編~異世界自己啓発ラジオ【第7話】

国民を動かすキングのスピーチ 前編~異世界自己啓発ラジオ【第7話】

「今日の相談者はなんと王様ですよ!」

 ローゼンちゃんが目を輝かせて鼻息荒く教えてくれる。
 心なしか耳の毛が逆立っているように見える。

「スゴイね! ついにキング登場だ」
「タルカス帝国のブラッフォード二世さんです。タルカス帝国は三千年の歴史を持つ大国で、狼をモチーフにした王家の紋章がすごくカッコイイんですよ。」
「お、おう」

 ローゼンちゃんのテンションがおかしい。
 人には意外な性癖が

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自己肯定感が低い時には 後編~異世界自己啓発ラジオ【第6話】

自己肯定感が低い時には 後編~異世界自己啓発ラジオ【第6話】

「あとさ、自己肯定感を簡単に上げる方法があるんだけど……」
「何ですか?」

 ミカエルの声から前のめり感が伝わる。

「“イイネ日記”を付けること」
「“イイネ日記”?」
「そう、毎日その日の自分に“イイネ”と思ったことを3つ日記に書き出すの」
「“イイネ”って、例えばどういうことですか?」
「何でも良いのよ、今日は早く起きられたとか、仕事がいつもより早く終わったとか、便通が良かったとか」
「便

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自己肯定感が低い時には 前編~異世界自己啓発ラジオ【第5話】

自己肯定感が低い時には 前編~異世界自己啓発ラジオ【第5話】

「今日の相談者は男性です。ステーション78のミカエルさんです。」

 今日も元気はつらつなローゼンちゃん。

「ステーション78?」
「宇宙ステーションです。ミカエルさんがいる世界は科学がすごーく発展していて、惑星だけじゃなくて、宇宙空間にもたくさんの居住地があります」
「今回はSFか!」
「ただ宇宙にどんどんと進出していくうちに世界の分断が進み、共和国と民主連合の二つの勢力に分かれて戦争が続いて

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新しいチームにすぐ馴染むには 後編~異世界自己啓発ラジオ【第4話】

新しいチームにすぐ馴染むには 後編~異世界自己啓発ラジオ【第4話】

「そうだ!あと、短期間でチームに馴染むコツがもう1つあるけど知りたい?」
「もちろんだ、教えてくれたまえ」

 いちいち偉そうなんだよなコイツ……

「すごくシンプルだけど、仕事で結果を出すこと」
「結果?」
「目に見えて分かりやすい成果を出しなさい」
「手柄を上げろってことか」
「そう」
「新参者がいきなり活躍するのはどうかと」
「そこは遠慮するんだ……もしかして取れる手柄を譲ったりしてない?」

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新しいチームにすぐ馴染むには 前編~異世界自己啓発ラジオ【第3話】

新しいチームにすぐ馴染むには 前編~異世界自己啓発ラジオ【第3話】

「ローゼンちゃん、今日の相談者は?」
「男性の方です。ジャスティスシティのミストマンさんです」
「また、個性的な名前だ……」
「ジャスティスシテイはスーパーヒーローと悪の組織がサスティナブルにバトルしている世界です」
「いつもさらっとすごいこと言うよね……アメコミみたいな感じってこと?」
「はい、そんなもんです」
「ザックリしてんなあ……ローゼンちゃんのそういうとこ嫌いじゃないよ」
「私もみなみさ

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幸せに働ける仕事とは 後編~異世界自己啓発ラジオ【第2話】

幸せに働ける仕事とは 後編~異世界自己啓発ラジオ【第2話】

「分かりました、私……やっぱり白魔導士になります!」
「え!そっち?」

 思わずズッコケる。

「はい!みなみさんと話して気持ちがスッキリしました」
「叶わない夢かもしれないよ」
「そうかもしれません」
「失敗したら一文無しになるかも」
「これが私の生きる道です」

 PUFFYかよ……
 でもその声にはしっかりとした決意が感じられた。

「もう決めたんだね」
「はい!」
「もったいないけどなあ

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