最近の記事

新しい犬に関する覚書

先代の犬が死に、新しい犬を迎えて1年が経った。前の犬が死んでからものの1ヶ月半で新しい犬を迎えたことになる。(一番犬を飼うことに反対していた父がペットロスで鬱気味になり一言も話さなくなったため) 先代の犬と同じ色の同じ犬種だが、全くの別犬。 勝手の違うところがたくさんあり、戸惑うことが多いがそこも可愛らしい。 実家にはたまにしか帰らないので彼に関してまだ知らないことも多い。ので現状の彼に関する知見をまとめておきたい。 一 臆病である 彼はかなり臆病で、家にやってきた時など

    • 江國香織の恋愛小説を思春期に読むことの弊害

      持論だけれど、大人になってからの恋愛沙汰は思春期の時に触れてきた創作物にかなり影響を受けると思う。 私が一番最初に手に取った恋愛小説は江國香織の「神様のボート」で、これは表向きは母娘のヒューマンドラマなのだけれど常に、常に失踪した父と残された母の狂おしい恋愛の香りが見え隠れしている。失踪した愛する夫のいない土地に馴染むわけにはいかないから、と母が娘を連れて引っ越しを繰り返す話である。羊の皮を被った狼だ。あんなものを児童書の棚に置くんじゃない。 これをまだ脳がやわらかい小学5

      • 手持ち香水へのラブレター

        幼い頃から良い香りのものが好きだった。 ずっと香り付きのねり消しをクンクン嗅いでいたし、金木犀の存在を知る前から、秋になると発生するこの甘い香りはどこから来るんだろう…とそこらじゅう嗅ぎ回った。結果小さくてオレンジの花を発見し、家に何粒か持って帰ったがほぼ無臭なうえにすぐ萎れてしまったのでがっかりしたのを覚えている。 鼻炎持ちにも関わらず嗅いでばかりの子供だった。(文章にすると少し不気味) さて香水。可愛いプラスチックのボトルに入った、ロールオンタイプで青いキラキラつきの子

        • 空港

          空港が大好き!特に往路の時の、日本の空港が好きだという話がしたい。 まずあの高い天井に徹底してシャープなつくり!とってつけたような「welcome」「have a nice trip!」の文字!否応なしにわくわくしてしまう。 空港はテーマパークなどと違ってあまりに無駄がないので、逆に自分が感情的になっているのが際立つ気がする。スイカに塩、みたいな仕組みで。(私はこの例えを多用するけれど毎回合っているかどうかは微妙だと思っている。スイカも食べないしね) 学生の頃は本当によく

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          焼肉と愛

          最近焼肉に行っていない。 私は焼肉が大好きなのだけれど、ひとりで行くのは量が多すぎるのだ。(お酒でつねに胃が荒れているので最近めっぽう少食になった) 私は酒飲みだが、焼肉と向き合うときほとんど酒は飲まない。焼いたり食べたりするので忙しすぎて、飲む暇がないのだ。(書いてから焼肉の時の写真を見返したら、ほとんどメガジョッキでお茶割りを頼んでいた。普通の居酒屋よりは飲まないという意味です) どんどん焼いて、どんどん食べる。 焼き鳥は塩派なのに、焼肉はなぜかタレ派なのだ。脂の焦げ

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          アリエルみたいな女

          私の友人なら、私が自分の前髪をフーッと吹き上げるさまを何度か見た事があると思う。 これはリトルマーメイドに出てくる人魚姫の末っ子、アリエルの仕草である。 幼稚園の頃からずっとリトルマーメイドが好きで、アリエルのモノマネをしているうちに本当に自分の癖になってしまった。 私は彼女のことが大層好きだ。 シンデレラや白雪姫などの上品で可憐なプリンセスが主流だった中で、好奇心旺盛で勇敢で表情豊かな彼女は異彩を放っていた。(海好きで動物好きの私はヒレが生えているというところも魅力に感

          アリエルみたいな女

          派手な服を着る

          今は夜中の3時。zaraのサイトでセール中のスパンコールのジャケットを眺めながらこれを書いている。 私は派手な服が好きだ。 色が入っていれば入っているほど、柄がデカければデカいほど服はかっこいいと思っている。 モー娘。の「fantasyが始まる」の『一番目立った格好で歩く 一番ビビッドな道を!』の部分も、最初聴いた時私のことを歌っているんだと思った。 一面スパンコールのワンピース、真っ黄色のトレンチコート、クソデカ花柄のチャイナドレス、背中がガバッと開いてる真っ赤なサマー

          派手な服を着る

          死んだ犬のこと

          去年の5月に、高2からずっと飼っていた犬が死んだ。 彼はゲンキンでたくましく、非常に人懐こい犬で家族は皆(こいつ野生では絶対に生きていけないだろうな…)と思っていた。 犬が死んで1年弱経つが、2ヶ月に1回はまだ彼が生きていた!良かった!みたいな夢を見て飛び起き、夢であることを認識してしょんぼりする朝がある。 彼は驚くほど性格が良くこだわりの少ない犬で、一番安いペットフードをモリモリ美味しそうに食べ、よその犬にギャンギャン吠えられても我関せずの様子だった。 我々人間は犬に対

          死んだ犬のこと