新しい犬に関する覚書


先代の犬が死に、新しい犬を迎えて1年が経った。前の犬が死んでからものの1ヶ月半で新しい犬を迎えたことになる。(一番犬を飼うことに反対していた父がペットロスで鬱気味になり一言も話さなくなったため)

先代の犬と同じ色の同じ犬種だが、全くの別犬。
勝手の違うところがたくさんあり、戸惑うことが多いがそこも可愛らしい。
実家にはたまにしか帰らないので彼に関してまだ知らないことも多い。ので現状の彼に関する知見をまとめておきたい。

一 臆病である
彼はかなり臆病で、家にやってきた時などは全ての物音に怯え、外界の全てに怯えるので散歩もままならなかった。
彼は繁殖犬だったのでかなり劣悪な環境にいたことが伺える。人間のこともあまり信用しておらず、急に手を伸ばすと毎回これでもかというほど後ずさりしてしっぽを股にションボリ仕舞っている。撫でたいときは彼が寝そべっているときにじわじわ近づいて下からそっと撫でるべし。
にくきゅうに触ると手をスッ、と引っ込める。
大きい音(特に人の声)に怯えるので、「アーーーーカワイイねーーー!!!」と咄嗟に声が出てしまわないように注意が必要。
逆に知らんふりを貫いて静かに座っていると時々寄ってきて膝にのぼってくれる。奥ゆかしくてかわいいね。

二 走るのが好き
散歩の時、こちらが小走りになって促すと綺麗なフォームでグングン走る。
先代の犬はリードを外して離れたところで飼い主が呼んでいないと走らなかったので新鮮。
新しい犬は足が長いので、走る様がかなり野生動物っぽくてかっこいい。ソファに飛び乗るのもお手のものなので、そもそも運動能力が高い気がする。
でもなぜかまっすぐ走るのは苦手。散歩で一緒に走るときかなりの確率でこちらの動線に割り込んでくる。踏んづけないように足元に注意。足元に集中すると車や自転車に気付けないので、お互い轢かれないように公園や私道で走るのがベスト。

三 お尻を触られるのが苦手
なぜかはわからないが彼のお腹に手を回して小脇に抱えるやり方はそこまで抵抗を示さないのに、人間の赤ちゃんのようにお尻に手を添えて抱き上げるやり方はものすごく嫌がる。
暴れて落とす可能性があるので控えた方がよい。撫でるときもお尻周りをあまり触ると嫌がる。怪我をしているのかと思って嫌われる覚悟でジロジロ見てみたが特に目視でわかる傷はなさそう。単なる好みかも。犬だからって勝手にお尻を触ってはならないのだ。

四 ご飯はなんでもたくさん食べる
ここは先代の犬と一緒。激安のドッグフードをモリモリ食べ、きゅうりの端っこやトマトの中身のところも嬉々として食べる。(消化器官が弱いのか、トマトは皮付きの状態であげると後々吐く。トマトをあげるなら少しずつ、もしくは皮を剥いた状態で食べさせるのが良いみたい)
でも先代の犬と違い、食事中に近づいたり音を立てたりすると気が散ってウロウロする。食べている間はそっとしておいてあげたほうが良さそう。
おやつの好みはかなりブームがあるタイプ。
とりささみジャーキーが好きなのね!とそればかり買うと翌週には飽きている。色々なものを日替わりであげたほうが喜びそう、意外と食通なよう。

五 おもちゃで遊ぶのが好き
ただし1人遊びに限る。
知らんふりしていると激しくおもちゃをカミカミしながら振り回して遊んでいる。
自分のベッドの下に潜り込んだり、玄関にかけてあるリードで遊んだり、1人でボールをころがしたりもするらしい。
遊ぶなら1人より2人?と思ってボールを犬に向かってそっと転がしてみたらしらけた顔で立ち去ってしまった。おもちゃ遊びの時にちょっかいを出してはいけない。ジロジロ見ても緊張してやめてしまうので、興味ないふりをして横目でチラチラ見るくらいが正解。黙って関心のないふりをしているとヒートアップして暴れ回る。かわいい。

六 忘れっぽい
朝からずっと一緒にいても、夜別部屋に何時間か籠ったあと犬に会いにリビングに行くと「ウー」と低い声で唸る。
ひとしきり唸ったあとしばらくすると1日一緒にいた人だと思い出してくれる。学習能力が高くて賢い犬だが、かなり忘れっぽいタチな気がする。
何かしている最中に話しかけたりすると、前のアクションを忘れてしまって困って立ち尽くしている。これに関しては飼い主もそうなので(わかるよ…)と思いながら見ている。

七 賢い
前述と矛盾しているようだけれど、短期的な記憶力は弱いが理解力が高い気がする。
「ほら!あそこだよ!」と指差すとちゃんと指の先を見る。(先代の犬はこのジェスチャーを一向に理解せず、ずっと私の立てた人差し指に濡れた鼻でツンと触って遊んでいた)
散歩に出てもなんとなく家の方向を覚えているし、父と一緒でないと車には乗らないことがわかっているので私と駐車場の前を通っても車には目もくれない。会わない間にどんなことがわかるようになっているのか、今から楽しみになる。

以上がざっとまとめてみた新しい犬に関する知識でした。今はまだ私も彼を驚かせないようにおっかなびっくり接しているので、多分これから少しずつ増えていくと思う。
今の所の私からの印象は、構うと怯えて逃げ、知らんぷりに徹すると寄ってきてくれるので猫ちゃんみたいな犬だな〜という感じ。
今は気の毒なほど怯えたり警戒したりしているけれど、いつかうちで完全にリラックスできる日がくると嬉しい。
懐かなくても良いからうちで楽しく、そしてできるだけ長く健康に過ごしてくれると良いね。

私の足の上で寝る犬。ほんの少しだけ仲良くなってきた

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