泣くほど嬉しい仕事をしたい。

和歌山の田舎で学生をしながら仕事をするという生活を続けて早数年。

インターンという形で入ったCURBONという会社で、今はコンテンツ企画の担当として、日々東奔西走している。

しかしここ数ヶ月、どこぞやのビジネスメディアに度々登場する「生産性」「時給をあげろ」の声に迫られて、時給1000円の仕事ってそもそもどんな基準?いかに時短で結果を出すか?

みたいなことに縛られていた。

写真が好きで、もっと写真のある暮らしを楽しんでほしい。

そんな純粋な思いからアーティストさんやお客さんのことを考えていたのに、何か結果を出さなければいけないとずっとずっと焦っていた。

そんな時、母に相談すると、こんな答えが返ってきた。

「自分が納得できるか」で判断したらええんちゃう?

パン屋を経営する母は、いつもふとした瞬間にナチュラルにめちゃくちゃいいことを言ってくれる、ナイス。

確かに、多分、たったそれだけのことだったんだよなあと思い直し、どうすれば喜んでもらえるか、採算度外視で、まずは目の前の人たちに、できる限りの力を尽くして向き合ってみようと決めた。

成果報酬制だから、いくらいいコンテンツを出そうとも、どれだけホスピタリティを尽くそうとも、正直報酬は変わらない。

だから、いかに短い時間でたくさんコンテンツを出せるか勝負になってしまっていた。

でも、きっとそれは違う。

それで自分が納得できたといえる仕事を何度も何度も積み重ねれば、きっと誰かがちゃんと見てくれている。

費用対効果とかコスパとかそんなものじゃなくって、本当にいい仕事をしたいそう思い直した。

フリーランスの仕事をしている時も、単価に対して、いかに効率よく仕事を納品するかという思考で疲れてしまっていた気がする。

そうすると、不思議と仕事の依頼はこなくて、逆に割に合わないなと思っているくらいの方が、とてもいい結果になることが多い。

しかも、多分、実際にかかっている時間はそんなに違わなかったりするからまた不思議なのである。

そんなことを思っていた矢先、大好きなアーティストさんから「本当に素晴らしいですね」とお褒めの声をいただいた。

とっても嬉しくて、不覚にも涙が流れた。

きっと、コスパとか費用対効果じゃない世界がもっと遠くに広がっていて、自己満足を超えた先に未来が開けているんじゃないかと確信した。

昨今のウィルス野郎のせいで、イベント会社をはじめ、エンタメ業界は大打撃。

おそらく世間のほとんどの人にとって、写真なんて、アートなんて、なくても生きていけるかもしれない。

でも、本当にそうだろうか?

きっと、写真がもたらす役割って、ただ撮ること、写ることだけじゃない。

今回、外出自粛の中でも、みんな工夫して、クリエイティブに写真に向き合っている。

#Zoomグラフィー なんてハッシュタグは、きっとこの渦中にいなかったら生まれなかった撮影の賜物だ。

CURBONで働いていて、すごく嬉しいのは、どう考えてもやりすぎなくらいギブな精神があることだと思う。

これまで、6,000円だった初心者講座を無料で受講できるようにしたし、プリセットを販売してくれているアーティストさんはこんなことまで気にしてくれていた。

僕は今のこのコロナウィルスの状況は、今年いっぱい続くと考えています。

仮にコロナウィルスが終息する方へ向かったとしても経済へのダメージは大きいでしょう。それがどのようなレベルになるのかはわかりませんが、職種によっては経済的困窮・不安から逃れるのは難しいと思います。

フリーのフォトグラファーである僕自身も外出しての撮影の仕事はなくなりました。だからこそプリセットを購入していただけるのは本当に助かります。

ただ、本当にお金に余裕がある人だけが購入して欲しいです。

この闘いは長期戦になると思います。お金に限らず、少しでも蓄えはあったほうが良いです。

購入する前に一度、考えて欲しいです。よろしくお願いいたします。

@takerukohara_sono1

フリーのフォトグラファーさんは、撮影がほとんどなくなって、自分自身も大変な時に、ふつう、こんなことが言えるだろうか?

少しでも自分の蓄えにしたいと思ってしまうのではないだろうか。

ああ、こういう人たちと仕事ができて本当にしあわせだし、絶対にこの人たちが喜ぶ顔を見続けたいと強く思った。

間違いなく規模の経済が限界を迎えるといわれている世界で、私たちが残せる価値ってなんだろう。

きっと、生産性や効率、コスパなんてものを超えた先に、まだ見ぬ世界が広がっている。

こうして、今も、大変な状況の飲食店や映画館、不要不急の愛すべき文化たちに手を差し伸べている人たちがたくさんいる。

アップリンク、嬉しい時も悲しい時も、慣れない東京生活でことあるごとにわたしを救ってくれた場所だから、本当に何かできることはないかを自分ごとのように考える。

そんな時の救世主になれるなら、仕事をするという意味がここにあるんじゃないかな。

大好きなシーシャ屋さんも、カフェも、映画館も、本屋さんも、銭湯も、ギャラリーも、CURBONで一緒にできること、または、わたし個人として何かできることを日々考えています。

もしも、興味を持ってくれたオーナーさんがいたら、コメントまたは、TwitterまたはInstagramにDMください。

「自らを変える力」が世界を変える、かもしれないから。



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友人とシーシャに行きます。そして、また、noteを書きます。