プライバシー等の規制がIT企業の成長をどこまで制限する?

 米国のインターネット関連銘柄の株価動向についてよく質問をいただきます。昨年10月以来の調整局面は一巡したと思います。また、これからは利益成長を反映した株価の推移が期待できます。
 まず昨年10月からの調整について、金利上昇の終わりが見えてきて株式を売り、債券を買う人が増えたことがきっかけで、GAFAなどネット関連で利益が乗っていた投資家が世界的に利益確定のために売ったと思います。
しかし、この利益確定はある程度それまで溜まっていたマグマの噴出でもありました。欧州のプライバシー規制強化、米国でのデータ漏洩対策の必要性の高まりなど、いわゆる社会的責任コストが増えてきたことが十分株価に織り込まれていなかったからです。いわば「青天井」の高成長産業のイメージが「普通」の成長速度になる始まりととらえられたのだと思います。
 では規制が強まれば成長は止まるでしょうか?馬車から自動車の時代になった時に、交通事故などに対応するためにたくさんの規制ができました。だからといって馬車に戻そうという話はありません。今後、インターネット関連銘柄は利益の成長に応じた株価上昇が期待できると思います。利益水準は安定している企業も多いので、下値が確認されれば、環境に合った適切な水準の成長が期待できるとみています。

【注記】上記銘柄について、売買を推奨するものでも、将来の価格の上昇または下落を示唆するものでもありません。また、当社ファンドにおける保有・非保有および将来の銘柄の組入れまたは売却を示唆・保証するものでもありません。

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