カミカミ

ドイツで人文学を学ぶ学生です。

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最近の記事

イスラム教徒と西洋社会の課題―法律と宗教のギャップ

今回のフランスの暴動をみて、なんとなく宗教戦争のような事態だなと思ったので、そのことについて書いてみたいと思います。 イスラム教の教えによると、仕事は神への奉仕や社会貢献であるという考えを持つ人が多く、職業や社会的地位による差別は避けられるべきであるとされています。一方、特にプロテスタントのキリスト教徒は努力や成功への追求を通じて神への奉仕を追求するという考えです。西洋人から見るとイスラム教徒はゆとり系で学力重視ではありませんが勤勉な人のように映っていると思います。またイス

    • ドイツの環境問題とキリスト教についての考察

      こんにちは。 私は現在、南ドイツに住んでいます。ドイツといえばお伽話にでてくるような小さな美しい村や田舎町が魅力的ですよね。 でも実際に田舎に住んでみると、とにかくしんどいです。 この独特の重苦しい空気に息苦しさを感じながら生活しているのは、私が外国人だからというよりは、単に田舎が自分に合わないからなのですが、そう思っているのは私だけではなく、都会暮らしに憧れる若者は年々増えているようです。この傾向と関連して、最近では若者のキリスト教離れも加速しているようで、昨年だけで50

      • AIアート

        こんにちは。 画像生成AIサービスを使って画像を作ってみました。その中から面白そうなものを何点かピックアップしました。 どんな呪文をかければこんなのができるの?! って言ってもらえるような画像を作りたいですね。 次は、 腕4本の方用。2本の方はどちらか好きな方に袖を通してください。 食べ物ばっかりですね。 リサイクルしてくださいね! 大好きなフランツカフカさんのタペストリーです。 面白い作品が無限に作れそうですね。でもこれって自分の作品って言っていいのかな・・

        • 自由の探求と実践

          こんにちは。 宗教社会学の授業のため、マックス・ウェーバーの「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」という本を読まなくてはいけないのですが、なかなか読む気になれないまま、この記事を書いています。なので全く本の内容と違う話になっているかもしれませんが、本を読み終わったらまた別の記事を書こうと思います。 キリスト教が教えを広め、プロテスタントが聖書の教えを実践することで、資本主義経済の基盤を支える要素になったと考えると、それは田舎で育った人が都会で働くといった成長過程と共

        イスラム教徒と西洋社会の課題―法律と宗教のギャップ

          外向的と内向的:性格とバランス

          こんにちは、皆さん。 今日は、外向的な人、内向的な人、そして外交的な人について書いてみたいと思います。 外向的(Extroverted)と外交的(Social)の微妙な違い まず、外向的と外交的は似たような意味を持つ言葉ですが、微妙な違いがあります。 生まれつきの性格と振る舞いの違い 生まれつき内向的な性格や外向的な性格というのはあると思います。ですが、全ての外交的な人が必ずしも外向的であるわけではありません。 内向的な人でも外向的に振る舞うことができますし、外向的

          外向的と内向的:性格とバランス

          親愛の精神:キューピットがいる社会へ

          はじめまして。 私は現在ドイツのチュービンゲンという町で人文学(行動科学)を勉強しています。今日暑くて授業に集中できないなか、ふと「自分を変えたい」とかいう気持ちは、本当は「元の自分に戻りたい」のことなんじゃないかなとか考えていたので、そのことについて書いてみたいと思います。 人間の本能には、他者に対する親愛の精神や共感の感情が含まれています。つまり親愛の精神って私たち人間が持って生まれたものです。けれど生きている間に様々な要素が加わって、それが母性愛か父性愛または自己愛と

          親愛の精神:キューピットがいる社会へ