【2024/8/13】Le Havre(ル=アーブル)Rouen(ルーアン)観光【パリから日帰り】
こんにちは!フランスにワーホリ滞在中のkamikoです。
8月にノルマンディー地方の都市、ル=アーブルとルーアンを観光してみましたので、そのときの写真を振り返っていきたいと思います。
パリから出発
今回はパリ・サンラザール駅からTRAIN NOMADという列車を利用しました。TRAIN NOMADはTERの扱いですが、事前に座席指定付きの切符をSNCFアプリで購入できます(他の地域圏のTERはたいてい自由席です)。
フランスのTER(近郊輸送を担う普通・快速列車)は、各地域圏に権限移譲がなされており、料金体系が異なっています。とはいえどの地域圏であってもSNCFアプリで購入できるのでそれほど問題ではありません。
印象派と復興の街 ル=アーブル
全車2階建てのTRAIN NOMADに乗って、パリから2時間20分ほどでル=アーブルの駅に到着しました。
パリからのアクセスはTERでしたが、ル=アーブルにはTGVも乗り入れておりマルセイユへの直行便も設定されています。マルセイユまではなんと6時間半かかるようです。
ル=アーブルは、「印象派」という言葉の元となったモネの作品「印象・日の出」のモチーフとなった場所として知られています。また、第二次世界大戦時に破壊された街がオーギュスト・ペレのデザインで再建され、その独特な街並みにより世界遺産に登録されたことでも有名です。
また、セーヌ川河口の街でありヨーロッパの玄関口としての役割があるため、港湾産業も発展しています。
ル=アーブルのように、冠詞(LeとかLa)が着く地名がフランスには多くありますが、例えば前置詞のàがついたりすると縮約してau Havre(オ=アーブル)になったりします。日本人からみると新鮮ですね。ちなみにHavreには古いフランス語で「河口の港」という意味があります。
「狭い家」
まずは、SNCFの駅から海の方までトラムで移動してみることにしました。
ル=アーブルのトラムは2024年8月時点で、1時間券が1.8€、一日券が4.5€でした。チケットは電停にある券売機で簡単に購入できます。
トラムに乗っていると気になる建物を見つけました。なんだこれは。
Google MapでチェックするとNarrow Houseというアート作品とのこと。
近くまで行ってみると無料で入れそうだったので、見学してみました。
大きめの荷物は持って入れないことと、家の中では物をぶつけないように気を付けてほしい、との説明を受けて早速中に入りました。
やたら細いテーブルや細い絵画、電話機やトイレなどがありとても面白かったです。廊下も一人がやっと通れるくらいの幅でした。
伝えたいメッセージはよくわかりませんでしたが、面白い体験となりました。
ペレによる統一的な街並み
Narrow Houseから海沿いまでは歩いてみることにしました。
地図をみると、このあたりからフランスの旧市街地ではまず見ることのない碁盤の目状の街並みになっており、戦後に計画・再建された地区に入ったことが分かります。
ル=アーブルは第二次世界大戦中、連合軍の爆撃を受け、その中心市街地のほぼすべてが消失しました。終戦後、都市の再建は建築家オーギュスト・ペレに託されました。
オーギュスト・ペレは鉄筋コンクリート造の建物で統一的な景観を生み出す計画を作り、その後20年ほどの年月をかけて現在の街並みが完成されました。
個人的な見どころとしては、
・標準化された部材でプレハブ的に建築可能とするために6.24mのグリッドを基準に区画整理
・住居となる建物には同じレベルにバルコニーが作られ、地階の店舗部分と差別化
といったところです。
他にもいろいろポイントがあるようですので、詳しくは自治体のHPをご覧ください。
https://www.lehavreseine-patrimoine.fr/patrimoines/le-havre-patrimoine-mondial
サン・ジョセフ教会
ペレによる建築物でシンボルとして知られているのが、サン・ジョセフ教会です。この教会は高さ100m以上ある鉄筋コンクリートの構造物で、フランスの各地にあるような昔ながらの教会とは全く違うものです。
戦争被害の慰霊と復興の象徴としての圧倒的な存在感を放っていました。
内部は塔の部分のステンドグラスから入る光が美しく、落ち着いた雰囲気となっています。
マルロー美術館
教会を見学したあと海沿いの道を歩いてみると、美術館がありましたので入ってみました。
企画展として、ノルマンディー地方の写真史が紹介されていました。
写真黎明期におけるノルマンディー地方の写真家が残した功績が主な展示内容でした。当時から風光明媚な行楽地として有名だったノルマンディー地方は、絵画のモチーフとしてよく取り上げられた歴史もあり、数多くの実験的な写真が撮られたようです。
通常展では、モネの絵画が数多く展示されており、「睡蓮」も見ることができます。
また、モネに影響を与えたとされている画家ブーダンがノルマンディー地方の出身ということで、ブーダンの絵画が大量に展示されています。
ルーアンを歩いてみる
美術館を見終えて、ル=アーブルからルーアンに移動しました。TRAIN NOMADで50分くらいでした。
ルーアンはノルマンディー地域圏の首府であり、10万人規模の都市です。
ルーアンの中心市街地
ルーアンの駅から中心市街地の方へ10分ほど歩くと、大時計台にたどり着きます。道中は歩行者空間が充実しており、fnacやmonoprixといったフランスチェーンもそろっており、生活には便利そうでした。
大聖堂
時計台から数分で大聖堂の前に到着しました。
この大聖堂はモネがモチーフにしたことでよく知られています。
ルーアンのラクロワ島
一度日本の美術館で見た印象的な絵画が、ルーアンのラクロワ島をモチーフにしていたので、実際に訪れてみました(作品はこちら↓)。
https://useum.org/artwork/Lacroix-Island-at-Rouen-Camille-Pissarro-1883
カミーユ・ピサロによって19世紀に描かれた作品「ルーアンのラクロワ島」で、当時は工場が立ち並ぶ様子が描写されています。
現在は集合住宅のような建物が並んでおり、当時とは用途が変えられているような印象を受けました(写真がなくなっていたのでストリートビューのリンクを貼っておきます)。
クレープとシードル
ルーアンのグルメを調べてみると、クレープとリンゴ酒(シードル)が有名とのことで、最後にセットでいただきました。
まとめ
滞在時間の関係で、ルーアンの内容が薄くなりましたが、日帰りでノルマンディー地方の代表的な街をしっかり巡ることができました。
TRAIN NOMADは、普通に買えばル=アーブルまで片道40€ほどですが、今回はPass Railを使ったので、乗り放題の範囲内でした。
またPass Railの期間外でも18-27歳が購入可能なCarte Avantage Jeuneを購入しておけば、半額ほどになります。Carte Avantage Jeuneは49€で1年間有効です。TERだけでなく、TGVやIntércitesも安くなるのでフランス国内を鉄道で移動しまくる方にはおすすめです。
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