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地球滅亡のお話
いつものように、Soul Bar 黄色三日月のカウンター席で、《Prince の Now》を聴きながら、スパイシートマトジュースを飲んでいると、友人の鶴さんが現れました。
『宇宙人の世界では、「もうすぐ地球がなくなるみたいだよ」という噂で持ちきりです』
それを聞いたマスターは大爆笑しました。
それを見た亀さんは驚きました。
というのも亀さんは、いつも凪の心のマスターの感情が動いたからです。
けれども、驚きながらも先ほどの宇宙人のお話が妙に可笑しくて、亀さんも涙が出るくらいゲラゲラ笑ってしまいました。
「え?鶴さん、それどういうことですか?笑」
たまらず質問しました。
すると鶴さんは深刻な顔で言いました。
『宇宙人がね、「今のうちに地球を見に行っておかないと」と、まるで閉店間際の飲食店に駆け込むように地球を見にきています』
マスターの大爆笑はとまりません。
けれども、鶴さんの深刻な顔も無視することはできません。
もし仮に地球がなくなるにしても、なくなり方というものがあります。
それこそ、テレビの電源を切るみたいに一瞬でなくなるのなら怖くもないのですが、ジワジワともがき苦しむ感じでなくなっていくのであれば、それだけは絶対に阻止しなければなりません。
「地球がなくならないようにするためには、どうすればいいですか?」
『明るく慈愛の心で生きましょう!』
正直なところ、鶴さんのお話はまるでSF小説みたいでピンときません。それに、慈愛の心というのがどういう心なのかも正確には理解できません。
ちなみに、マスターは大爆笑のまんまです。
とりあえず、【みんなで楽しくゲラゲラ笑って今を生きる】
ということでいいのかなぁ?
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