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タブー

『やってはいけないと思っていたことを
自分に許したら、
お母さんが愛しく思えた。

わたしにはこの人の血が流れている。
それが誇らしく思えた。

70歳を越えたお母さんは、
ハンバーガーショップでアルバイトはじめた。

わたしなんか足手まといと言いながら、
お母さんは確実に美しくなった。

何故かわたしまで仕事を増やして、
はじめることの大変さを密かに共感していた。

あえてお母さんには言わないけど、
「あなたはあの人の娘だよ」と
わたしがはじめてわたしに言った。

やってはいけないことをしたわたしを
許してもらおうとは思わない。
わたしのことは、わたしが許すから。

わたしがわたしを許したら、
お母さんが愛しく思えた。

やってはいけないと思っていたことを
自分に許したら、
お母さんが好きになった。 』


という詩を、先日書きました。
この"やってはいけないこと"が何なのかはご想像にお任せしますが、
心理的に密着しがちな母と娘の間では
よくある心理状態かもしれないなと思う。

善悪の基準は、親から子に刷り込まれやすい。
その基準によって社会性も変わってくるだろう。
与えられた社会性と、自分の持つ本来の姿にズレがあれば、それは生きづらさになる。

その克服こそが、その人に与えられた課題や試練なのかもしれない。

わたしが自分の子供にどれだけの課題の種を与えているかは分からない。

でも、彼らたちなりのやり方で
育てるなり、観察するなり、捨てるなりしてくれればいい。

もしも、大きな実が実ったら
ラッキー!と言って笑えばいいんじゃないかな。
#子育て #育児



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