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ボヤキ漫才はドツキ漫才より好き~詩と雑録

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つぶやき、ヘボな詩の、はきだめです。はあ~
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#時代

終日の雨がやみ
大阪の夜は春の寒波に
空の底がぬける
ああ暗いね宇宙は
人類の叡知も凍りつく
物理学の百年の定説がくつがえるかも
重力と時間の理論が懐疑に震える
老人の心は嬰児のごとく
うつろな虚空に遊ぶ
そうね
亀井水の亀形水盤の姿を見定めた
二十年まえのように
時代は再生する

詩ひとつ~21世紀おじん

詩ひとつ~21世紀おじん

20世紀のなかばに生まれ

僕の20世紀末は断酒することに

たどりついた

21世紀の扉は

亀井水との出会いで開かれ

1400年の歴史のフィールドが

新時代とともにあたえられた

新たな時代はしかし

古い時代の断末魔が

うごめく

断酒に失敗した病者のごとく

悔恨は癒されず

繰り返される前世紀の惰性

いまだ時代は転換せず

歴史を語る言葉をみいだせず

未来を語る硬直した語彙

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小雨そぼふる散歩道
意識せずとも気にかかる
時のめぐりの白い花
やっとみつけた
曼珠沙華
うつろう世の影
時代の悲嘆
淡い光がからみあう
老いの道行き
曼珠沙華

涼やかな夜明けの街の薄明かり
彼岸花をみつけるよろこび
今日は午後から雨になる
おこもりするため買い物しよう
雀が目覚める街路樹
なんて豊かな響きのなか
僕たちは太陽を迎えるのだろう
そうさつらい時代もあった
いまもみなつらい
いやいっそう邪悪だ
でも僕は歴史として今を展望できる

演歌的共依存の時代から和の時代へ

演歌的共依存の時代から和の時代へ

演歌的共依存から、生きる実感を育むか、破滅的ファシズムに堕落するか。

きわどい時代だから、面白い。

私は戦後民主主義という幻想のなかで生まれ、それが根拠なきヒューマニズムという独善のまま放置され、生まれもせず腐敗してゆく貴重な時代を体験しました。

かろうじて普遍的な和の思想を、民主主義の系譜として確認する晩年の幸福に邂逅できました。

実に、豊かな歴史体験です。

私より若い世代は、民主主義

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