結局のところ、文脈とは(コンテクストとは)何だろう
マーケティングの仕事をしていると、よく耳にするのが「文脈(コンテクスト)」という言葉。
よく聞く割に、「結局なんやねんそれ」と迷わされる言葉ナンバーワンなのではと思っています。(私的に)
なので、「文脈とは(コンテクストとは)」について考えてみたというお話。
最初に述べておきますが、学術的根拠があるわけではなく、よくある「私はこう思う」的な話なのであしからず。
マーケティング(というよりはプロモーション)の現場(以下、現場)でよく聞く「文脈」とは? にフォーカスを当てています。
手がたく辞書で調べてみる
なるほど、分かるようで分からない。
というのも、現場でよく使われている文脈という言葉は、上記の意味合いを超えて使われているようにに思います。
たぶん3つに因数分解できる
ここから、ザ・私見です。
結論から言うと、辞書通りの意味に加え、サービス・ドミナント・ロジックの盛り上がりに起因して「文脈価値」のニュアンスも文脈という言葉に含まれるようになったのかなと思っています。(なってしまった、が正しい?)
だから、現場で「文脈(コンテクスト)」って言葉が出てきたら、3つの切り口で解釈してみてはどうでしょうか。
①の具体例
この一言だけ見て、「かわいそう」と思うか、見知らぬ「オヤジ」に怒りを覚えるかは人によります。
しかし、以下のように直前の文章が加わると、受け取る意味が変わります。
一気に受け取る印象が変わったと思います。
一文だけでは、その文章に込められている意図を完全に汲み取ることはできずに、文章が増えてはじめて受け取れる情報が洗練されたことがわかります。
①でわかることは、文脈という言葉が現場で使われるとき、会話と会話のつながりであるとか、前後関係の違和感の無さを語るために使われているのかもしれません。
②の具体例
SNSマーケティングに携わっているとよく聞くフレーズかもしれません。使わなかったらごめんなさい。
②は大きなものの中に含まれる関係(に違和感がない様子)と先ほど述べましたが、この場合の意味合いは「世界観や空気感がマッチしているか」と考えてよいと思います。
昨日初めて知ったのですが、有名YouTuberの「Fischer's(フィッシャーズ)」のファンたちのことを「ウオタミ」と言います。そして、有名アーティスト「サカナクション」のファンたちのことは「魚民」って言います。両方「うおたみ」です。
このように、広い・狭いに関わらずコミュニティの中には「文化」とか「共通言語」とか「暗黙のルール」とか「空気」とか「ノリ」みたいなものがあります。それを指すときに文脈という言葉が用いられています。
②でわかることは、「違和感なくマッチできているか?(溶け込んでるか?)」 という意味で文脈という言葉が使われているかもしれないことです。
③の具体例
またもやソーシャルメディアを例に挙げて申し訳ないですが、ソーシャルメディアマーケティングを行う上で注意すべき点としてよく出てくる例文です。出てこなかったらごめんなさい。
この例の場合は、①と②のニュアンスも若干含みつつ、「感情」という要素が無視できないことが特徴です。
理解している・していない、実感している・していないに関わらず、(ソーシャルメディアに投稿することも含め)モノやコトを消費するときには、なにか心の動きがあるはずです。
自分をよく見せたいとか、アピールしたいとか、自慢したいとか、注目を浴びたいとか、こんなふうに見られたいとか、相手からこう言われたい。とか。
そういった感情を、文脈という言葉で括って使っているのかもしれません。
まとめ
というわけで、マーケティング(主にプロモーション)の現場で「文脈(コンテクスト)」という言葉で混乱しそうになったときは、以下の3つの切り口で因数分解してみてはいかがでしょうか。
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