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台湾Game市場について【CAPSULE Inc.】

前提

僕が台湾に移住してからはすでに5年目。以前は上海でも3年ほど住んでいました。上海と台湾の間には日本でクルーズという企業でGameのマーケティングやプロモーションを2年間経験させていただきました。

台湾に来てからもCAPSULEでGameマーケットと関わってきました。
日本のGame市場のマーケティングやプロモーションの基礎知識を持って、さらに台湾でもGame市場に関わってきた人材は非常に少ないはず。日本語を話せるゲームに詳しい台湾の人はたくさんいるわけですが。

僕個人として経験上日本と台湾の両方の市場を客観的に見れているので、その視点でGame企業に対して台湾市場のリアルを啓蒙する機会をいただき内容に関しても手前味噌で恐縮ですが、ご好評をいただいてきました。

現状CAPSULEの規模も拡大していき、少しずつですが発信する時間を作れるようになってきたのでnoteにまとめておこうと思います。

特徴①新規獲得メディアが少ない

台湾Game市場に関して_CAPSULE_Inc__-_Google_スライド

日本ってやっぱりすごいんですよね。アドテクがしっかり発展している。
では台湾はどうかと言えば、アドテクが弱い。そのため手法としては、基本はFacebookのみが有効と思ってもらった方が良いです。Google UACさえも使わなくても良い。そもそもすでに日本でもGoogleのバナーに出稿する企業も減っているかと思いますが。

のちほど結論でも出てきますが、台湾ではインフルエンサーがFacebookのファンページなどを持ってたりします。それを新規DLの手法として上手く活用できると良い補強となります。

特徴②各国から大型タイトルが頻繁にリリースされる

台湾Game市場に関して_CAPSULE_Inc__-_Google_スライド-2

台湾は各国から毎週のように新しいゲームがリリースされます。
そのため台湾ユーザーはガチャだけではなく、武具だったりVIP式だったり各国の課金システムにも慣れてます。

日本では課金系ではない、ゲーム内広告系のカジュアルゲームも多いわけですが、台湾ではそのようなゲームは少なく、リリースされるのは各国の大型タイトルばかりです。最近は日本でも海外タイトルも増えてきたわけですけどね。

台湾では日本のように30位以内が固定されているようなランキングではなく、非常に短期的で競争が激しいです。逆に言えば日本のように綿密なプロモーションプランを立てれる企業にはチャンスとも言えます。

特徴③TVCMは期待できない

台湾Game市場に関して_CAPSULE_Inc__-_Google_スライドのコピー

台湾の人口は2,378万人。TVの視聴率はよくて1%。20万人。
さらにはTV局がむしろYouTubeチャンネルをもっており制作した番組を公開してます。

ユーザーからしたらいつでも見れるわけで最高の環境です。TV局や番組制作会社からしても1回の放送だけだったらもったいないですからね。
さらには100チャンネル以上あります。同じ番組が何回も再放送されてます。

結果的に日本以上に本当にTVは見ないです。ただただTVをつけておくような人も多くないです。
日本のようにオンラインでKPIがついてきたら、CMでリーチ広げてという手法が成り立たないわけです。

台湾でのプランニング時には先入観を無くせるか、それを担当だけでなく上司も含めてできるのかが本質的に重要です。

特徴④看板や交通広告は台湾の特別な手法ではない

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僕は台湾に移住する前にも台湾でのプロモーションの情報には興味があって把握してたのですが、台湾=看板が重要だと思ってました。

これは完全に先入観であり、特にGame市場では間違っておりました。

日本の看板と同じくニーズ出稿はありますが、日本でも街頭の看板に出すようなナショクラのような企業だったりにはオススメは一応できます。

実際にGAME企業が街頭広告やバス広告も出してますが、あくまで中国企業や韓国企業のように自国でも同じ手法をやっている企業です。

横綱相撲的に一気に全ての面を取りにいった結果です。つまり予算感次第ですが日系には総じてオススメはできないです。

特徴⑤ゲーム会社から攻略情報を届ける必要がある

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バハムートは、台湾Game市場に関わって経験がある方なら、基本的には認識してると思います。
ではプロモーションにおいて最高のサイトかと言えばそうではないです。
バハムートは、2チャンネル的な掲示板やGAMEの記事だったりアニメがあったりと、かなりカオスな構成となっております。

Gameの記事だけで言っても毎日多くのタイトルの情報が書かれています。
それを見て自称コアユーザーはリリースゲームを全部試したりします。ただ本当に好きな2.3つのゲームは以外は継続はしないので、本来のゲーム会社からした時のゲームを長く愛してくれるコアユーザーではなかったりします。

そのメディアの中では埋もれてしまうし、ゲーム情報が記事になってもBIG IPでないなら影響力は大きくないです。
さらに掲示板だったりもゲーム会社側が何かできるような努力範囲がないわけです。

つまりゲーム会社自らが攻略情報をユーザーに提供していく必要があります。そしてゲーム会社自らユーザーをコアユーザーに育てていく必要があります。日本のような野良攻略情報サイトも台湾ではほとんどないので。

結論①継続率施策はリリース初期から

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色々と書いてきましたが継続率施策が超超超重要です。

新規ユーザーはもちろん獲得する必要がありますが母数が少ない。
そのため、日本よりももっと早く継続率に繋がる手法が重要になってきます。

ゲーム内イベントだったり開発側の運営は日本と同じようにやっていったらよいわけですが、台湾ではマーケティングやプロモーション側でも初期から継続率施策を意識できるかどうか。
日本だったらKPIがついてきたからCMやって、そのあとにようやく継続率施策だねとなってくる事が多いと思いますが、台湾ではリリース時期から継続率施策をやっていきましょう。もちろんオセロニアのように日本でも変化していってると思いますが。

攻略情報などをゲーム会社から提供するという意味で、公式SNSが重要です。
特にオススメとしては公式YouTubeチャンネルを行ってゲーム内動線も作れると良いです。可能であればリリース初期からファンミーティングもやりたいとこです。
早い段階でロイヤルユーザー化させれるかどうかさらにそれを引っ張れるかどうかが大切です。

結論②新規獲得手法としてインフルエンサーが有効

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そして新規ユーザー獲得において言えば、いわゆるインフルエンサーを上手く活用しましょう。
YouTuberだったりコスプレイヤーもFacebookのファンページを持ってます。

日本でYouTuberを使う場合でも新規DLよりも継続よりの手法かもしれませんが、台湾ではインフルエンサーを新規獲得の手法としての実施することをオススメします。

最後に

今回はGameに関して記載してみました。
本来ならCAPSULE Inc.でやれることをこの後に話すことが多いのですが、オンラインからオフラインまで、基本はタイトルと台湾市場に合わせてTVCM以外は全て組み立てられます。
弊社ではCreator事業を行っているため、営業的な内容に聞こえるかもしれないですが、あくまで僕の経験を元に分析した台湾市場の特徴について書かせていただきました。

少しでもお役に立てたら嬉しく思います。もっと知りたい方はお気軽にメッセージでもください。

弊社では、以前僕が発注側のゲーム会社だった経験から、代理店としての感覚よりも同じゲーム会社のマーケティングチームとしてお付き合いできるように心掛けております。
結果として全体プロモーションの話も多くなり、台北ゲームショーへの出展なども毎年お手伝いさせていただいてます。
結局一部だけのプロモーションをお手伝いすることはなかなか本質的ではないので。

今後はメーカーの進出や日本へのインバウンド関連も書いていきたいと思ってます。

少しでも継続してほしいと思っていただけたらハートボタンやフォローなどアクションいただけたらものすごく励みになります。
(メッセージでもいただければ個別に疑問にお答えします<(_ _)>)

ではまた次回!
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亀貝康明
台湾在住。
CAPSULE Inc.取締役。(https://www.capsuleinc.co/?language=JP)
主に中華圏やアジアを中心とした海外生活や海外ビジネスに関してYouTubeなどでグローバルをリアルに発信中。

プライベートで頑張ってる台湾チャンネル。気が向いたらぜひチャンネル登録お願いします


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